- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784806142393
作品紹介・あらすじ
新人商品プランナー・宮前久美が挑んだのは、「Appleにできて日本企業にできない壁」だった。彼女は日本が抱える課題-「高品質・多機能。でも低収益」から脱却できるのか?コトラーからブルーオーシャン、キャズム理論まで1冊でつかめる。
感想・レビュー・書評
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ある種この本のタイトルすらも本書で触れられているマーケティングの1つといえます。
顧客ニーズの適切な捉え方を、実際の企業事例を引き合いにして解説しており分かりやすかったです。
ただし、簡単に書かれるために会話調でしたので、マーケティングなどの専門書をたくさん読んでいる方からすると回りくどさは感じるかもしれません。 -
タイトルが気になってた本。読みやすく分かりやすい。
Round 5 のキシリトールガムがヒットした理由、が示唆的で、考えさせられた。
虫歯が減ると歯医者さんは売上が減るのに、なぜ『歯医者さんも推奨』の流れをつくれたか、がミソ。歯医者さんの事業範囲を『虫歯治療』から『健康な歯を維持する予防歯科』へ転換させ、市場を10倍にする、という大きな流れに巻き込み、歯医者さん側にも大きなメリットを産んだ、ということだそうだ。とある商社マンの活躍が大きかったそう。
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第2弾が面白かったので、遡る形で第1弾も手に取ってみました。
といっても、エビカツでお世話になってる方からのレンタルです、感謝。
で、今回題材となっているのはパッケージタイプの会計ソフトなのですが、
物語終盤での、パッケージからSaaSへのサービス形態の変換も興味深く。
- 『目の前のお客さんが言っていることは何でも引き受ける』という考え方だと、
過当競争になって消耗戦に陥るだけです。
- "ライフスタイルと自己表現、そして夢を売ること"と
考えるのが市場志向、つまり顧客中心の考え方
第2弾では、どちらかというと現場から一歩引いた視点のトピックが多かったのですが、
こちらは、現場の営業&開発に近い視点からのモノが多いように感じました。
- 言ったことしかしてくれない
- 本来あるべき姿を提案してきたんです
- カスタマー・マイオピアからの脱却が必要なんですよ
最近シフトしつつあるとはいえ、システム開発の現場にいたことがある身としては、
なかなかに耳に痛いフレーズがてんこ盛りでした。
お客さんの要求を最適化するのがあるべき姿とは、まさしくその通りで、
それは決して、無批判に全ての要求を受け入れる意味ではありません。
- "顧客が望んでいて" "競合他社が提供できない" "自社が提供できる価値"
「バリュープロポジション」、これを実現出来るようにならないと、今後厳しくなるんでしょうね。
相変わらずに平易で読みやすく、それだけに内容がストレートに入ってきました、、ふむふむ。
ちなみに、こちらでは題名となる"コーラ"も出てきます。
原価を厳密にとらえると、"まったく同じ"にはならないと思いますけども。。
なんにせよ、第3弾での展開が楽しみな感じになってきましたよっと。-
2012/10/13
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2012/10/16
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顧客が感じた価値-事前期待値=顧客満足
要望が100%正しいとは限らない(的外れな要望、思い込みもある)
本来あるべき姿の提案;問題点の指摘、具体的解決策
マーケットリーダー(コスト1/3)、マーケットチャレンジャー;価格戦略
市場トップシェア∞高収益
開発費高い
家電量販店1価格 2品揃え
街の電気屋-地域密着、シニア層をサポート、アフターサービス、利便性、適正価格
バリュープロボジション(自分の頭で考える)
顧客ニーズ
競合他社✕ 絞る 自社の価値
他社と同サービス;時間、コスト
キシリトールガム;虫歯予防 (新しい要素;新市場)
予防歯科=歯医者の仕事 市場開拓
製品志向=虫歯治療(1割)
市場志向=健康な歯の維持(9割)
コーラ¥50/缶(discount)
¥1000 リッツ・カールトンのルームサービス
最適温度、氷+ライム、シルバー盆、グラス サービス
プロダクトセリング
バリューセリング
エブリデーロープライス;常に最低価格を保証する
ターゲットを明確に
目的の決定
実現するには?
コミュニケーション方法設計
メッセージを伝える、チャネルの選択
メディア、イベント
コミュニケーションミックス
ターゲット(顧客)の課題解決
リスク重視型、リスク歓迎型
イノベーター→アーリーアダプター→アーリーマジョリティ
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著者は日本IBMの永井氏。
マーケティング理論の基本に関して、小説風に書かれた一冊。マーケティングのとっつきにくい単語をストーリーの要所要所に散りばめて解説しています。
顧客中心主義とは、「顧客の言うことを何でも引き受け、顧客の言いなりになる」ということではなく、「顧客の抱える課題に対して、自社ならではの価値を徹底的に考え、提供する」ということだという、筆者の考えは、自身が今後仕事をする上でも頭に入れておこうと思いました。
マーケティングの入門書としては、非常に読みやすくおススメです。巻末に各章の参考文献も載っているので、より深く学びたい方はそちらを読まれてもよいと思います。 -
社長に勧められて、その日のうちにソッコーで完読。TSUTAYAの立ち読みで20分程度で完読しちゃったので著者に申し訳なし。
内容的にはストーリー形式でマーケティングのいくつかの概念が章ごとに展開されている。こういう形式は非常に読みやすく、具体的な事例に基づいているので理解しやすい。
●顧客満足度の方程式
顧客満足度=事前期待度ー実際に感じた価値
つまり事前期待度を100%みたしたとしても、顧客満足度は0点。
●バリュープロポジション
エバーノートにメモあり。競合他社との差別化の手法
●目次
『100円のコーラを1000円で売る方法』目次
Prologue 宮前久美、登場
Round 1 アメリカの鉄道会社はなぜ衰退したのか?
--事業の定義
Round 2 「お客さんの言いなりの商品」は売れない?
--顧客絶対主義の落とし穴
Round 3 顧客の要望に100%応えても0点
--顧客満足のメカニズム
Round 4 値引きの作法
--マーケットチャレンジャーとマーケットリーダーの戦略
Round 5 キシリトールガムがヒットした理由
--バリュープロポジションとブルーオーシャン戦略
Round 6 スキンケア商品を売り込まないエステサロン
--競争優位に立つためのポジショニング
Round 7 商品を自社で売る必要はない
--チャネル戦略とWin-Winの実現
Round 8 100円のコーラを1000円で売る方法
--値引きの怖さとバリューセリング
Round 9 なぜ省エネルックは失敗してクールビズは成功したのか
--コミュニケーションの戦略的一貫性
Round 10 新商品は必ず売れない?
--イノベーター理論とキャズム理論
Epilogue 終わりなきマーケティング戦争 -
■マーケティング
1.顧客満足の式:顧客が感じた価値ー事前期待値=顧客満足
2.キシリトールを歯科に認めさせたのは、虫歯にならないために歯医者に行くというビジネスモデル。虫歯になる人は日本全体の1割にすぎない。
3.ビジネスの結果は、顧客に価値を届けられたという証拠です。
4.カスタマー・マイオピアからの脱却が必要。 -
<まとめと自分がやること>
★キシリトールガムがヒットした理由
→「虫歯予防」と言う新しい要素を加えて新市場を開いた。
→「虫歯にならないために歯医者に行く」と言うビジネスモデルを作って歯医者の賛同を得ていった。
→虫歯になってから歯医者に行くのではなく、虫歯にならないために歯医者に行く。ここには大きな発想の転換がある
→虫歯になる人は日本人全体の1割に過ぎない。
→ところが、虫歯になる前の9割の人も顧客に取り込んだことで、潜在顧客規模を日本人全体に広げたということ
★100円のコーラを1000円で売る方法
→リッツカールトンで、最適の温度に冷やされた状態で、高品質なライムと氷でお客さんに出す。「心地よい環境で、最高に美味しく飲める」という体験
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楽しくマーケティングを学ぶ本。
ストーリー仕立てで読みやすい。 -
バリュープロポジションを徹底的に考える
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分かりやすくて読みやすくて勉強になった!バリュープロポジションの話が特に面白かった。
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価格を下げても価格競争に陥るだけ。良い商品なのに低価格という矛盾を生み出す。価格を下げるのでは無く商品価値を上げる。
顧客中心主義の意味を履き違えない事。顧客が言うことを何でも引き受けるのでは無く、顧客の課題に対して自社ならではの価値を徹底的に考え提供する。
顧客が望んでいて競合他社が提供出来ない自社が提供出来る価値を考える。
とても読みやすく、ためになる本でした。 -
古本屋に行くと必ずといってよいほど目にするビジネス書。
タイトルに釣られて読んでみた。
本書の物語は100円のコーラを1000円で売ることではなく,
我の強い元営業部の女性・宮前久美が,商品企画部で新たに自社の会計ソフトを売り込むため,試行錯誤を繰り返しながらマーケティングについて学んでいくというものである。
「お客さんの役に立つ会計ソフトを開発して提供すること」
という久美の漠然としたコンセプトが,以下の
・キシリトールガムがヒットした理由
(バリュープロポジションとブルーオーシャン戦略)
・スキンケア商品を売り込まないエステサロン
(競争優位に立つためのポジショニング)
・新商品は必ず売れない?
(イノベーター理論とキャズム理論)
といった,大きく分けて10の具体的な事例とその背後にあるマーケティング理論を通して,どのように”マーケティング戦略”として進化していくかが描かれている。
本書で読んだことをすぐに実践に活かせるという訳ではないが,本書から得られるマーケティングの視点は,普段はほとんど見えていない「あの商品はどうして人気があるのだろう」といったマーケティング戦略に対する興味・関心に繋がることは間違いない。
〈巻末付録〉としてのマーケティング理論の参考文献一覧も役に立ち,これからマーケティングについて学ぼうという方にとっては良い入門書になると思う。 -
本書の問い、「100円のコーラを1000円で売る方法」に対する直接的な答えは「モノ(商品)を売るのではなく、コト(体験)を売る」ということですが、そのためには「顧客のいうことを鵜呑みにして受け入れる姿勢(カスタマー・マイオピア)から脱却すること」が必要だといいます。本書は、カスタマー・マイオピアから脱却するための考え方を紹介している本と言っても間違いではないと思います。
物語の主人公久美は営業部から商品開発部にきた強気な女性。顧客の言うことを聞けば良い製品ができると信じてやまない久美に対して、マーケティングに精通した与田が厳しい指導を加えてゆくという物語です。しかしまあこの久美という人物、行動力がすさまじい代わりにあまりに自尊心が高いというか、自己中心的というか……最後までこんな態度をとっていて、ほかの人がついてくるのかは気になるのですが……。
以下、メモしておきます。
・事業をどのように位置付けるか?, p. 28
(化粧品会社の例)
製品志向……自社の事業を化粧品の製造販売と考える
市場志向……自社の事業をライフスタイルと自己表現、夢を売ることと考える(=顧客志向)
・顧客志向とは何か, p. 65, 157
顧客満足 = 顧客が感じた価値 - 事前期待値
顧客のいいなり(カスタマー・マイオピア)の場合
100 - 100 = 0
・バリュー・プロポジション, p. 105
顧客のニーズを考える基本的な枠組み(のひとつ)
1. 顧客が望んでいる価値であり、
2. ライバルが提供できない価値であり、
3. 自社が提供できる価値 -
当初想定していたよりもだいぶ良かった。
エッセンスをわかりやすく学べるのでマーケティングの基礎としては十分かも。
カスタマー・マイオピア覚えた。 -
「顧客のために」
この言葉を付ければ、何でも許されると考えていたかもしれない。
本書は、顧客志向の本来あるべき姿について
小説仕立てで判りやすく教えてくれます。
あくまでも基本編なので、興味を持った人は、
巻末の参考文献を参照により深く勉強すべきです。 -
マーケティング理論をわかりやすく物語で紹介している。様々な理論が出てくるので、理論を知るきっかけになった。
■製品志向と市場志向
理念の違いが取るべき戦略の違いにつながってくる。
化粧品を売ること(製品志向),綺麗になってもらう(市場志向)。
■戦略の一貫性
ターゲットを明確に定義付けることで、ターゲットへの適切なアプローチ方法を取ることができる。アプローチ方法、普及方法が一貫性を持っていないと失敗に終わる。行政にありがちな失敗例だと思う。目的だけてなく、ターゲットの設定、アプローチ方法、戦略をしっかり決めることが重要。