ゴーストハント3 乙女ノ祈リ (幽BOOKS)

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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840138628

感想・レビュー・書評

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  •  こここ怖かった……!
     犯人は最初に怪しいなと思った人で当たってたんだけど、それが分かるまでの過程が悉く怖い。
     怪談として怖いし、犯人の心理が怖いし、そして犯人がそうなった理由も怖い。

     ちょっと残念なのは、麻衣がいかにも“主人公”っぽい能力を持っちゃった事。あくまで語り部的な位置にいて欲しかったんだけど、少女漫画(私の感覚だと、このシリーズは少女漫画)の法則として、これは仕方がないかな。

  • 悪霊シリーズのリライト版・第三弾。

    X文庫版ではただ怪現象が頻繁に起こる、という描写だったのが、リライト版では、
    ・霊の存在が確認出来て除霊の効果も見られる旧怪談
    ・霊の存在が不明確だけれども被害が深刻な新怪談
    ・単なる噂や迷信に過ぎないと思しき枯れ尾花
    といった具合で三つに分類される形に。
    それぞれ差異のある現象が起こるのは何故なのか、を焦点として話が進むので、旧版よりもミステリ要素が強くなった印象がありました。
    これは面白かったです。
    追加キャラである中澤女史をはじめとした演劇部の面々が何だかアクのある人々で、出番は少なめでしたが存在感がありました。

    正直、この湯浅高校のエピソードはシリーズの中でも印象が薄いような気がして。
    というのも、霊に否定的な学校、しかも呪詛絡みの事件、という訳で次作の緑稜高校と似たような舞台設定なんですよね。
    しかも次作には安原少年という強烈なキャラがいるし。
    今回、湯浅の設定にかなり加筆があるのは、三つの分類を盛り込むだけでなく、緑稜との差別化を計ろうとしたのかな…なんて思ったり。
    それから、この話にはずっと、とある疑問を持っていたのですが、リライト版ではその点にフォローが入っていたのがちょっと嬉しかったです。

    漫画版はこの話が一番怖いと思う。
    いなださんの、天井から降りて来る女の描写には本当にゾッとする。
    それからナルが「詐欺の被害に遭わない一番の方法は…」という台詞を言う場面も、漫画版が大好き。
    ナルの冷たい笑顔が堪りません。笑

    上記の通り、個人的にこの話は印象が薄くて忘れてる部分が多かったのですが、改めて読んでみると伏線がかなり多い話だなぁと思いました。
    例えばナルの「このうえ性格までよかったら長生きしない」という一見ただの自画自賛にしか見えない台詞なんかも…ナルは本当はどんな気持ちでこれを口にしていたのか、ちょっと気になる。
    他にも色々、割と重要な伏線がさり気なく仕込まれているので、オチを知って読んでいるとニヤニヤしてしまいます。

    そういえば最近、ユリ・ゲラー氏をTVでよく見掛ける気がするのですが。
    彼を見ると、いつも反射的にこの話を思い出します。

  • ゴーストハントシリーズの第3弾。某女子高での怪現象の調査。

  • サブタイトルにちょっと「?」な感じがしないではないが、作中に漂う不穏で不吉なにおい、そして集団意識の恐ろしい攻撃性とそれにより引き起こされる悲劇に、苦みと緊張感を抱きながら読むことができた。何となくこのあたりまでは旧版の記憶がまだぼんやりと残っているなあ。旧版のほうがもう少し怖かったように思うが、ミステリー要素はこちらのほうがしっかりしているかも……?どちらにしても、次巻が楽しみ。

  • シリーズ第3巻。
    「起承転」までは盛り上がってたのに、「結」があっさり過ぎて、ちょっと期待外れな終わり方だった。
    キャラたちの謎が少しずつ描かれて来ているので、その辺は面白かった。

  • 二月に一度のお楽しみ。シリーズ三作目。

    不思議なものが見えたとしても、それは勘違いなのか錯覚なのか、ハタマタ他の人には感じることができない何かを、その人だけは感知しているのか…。
    もし、自分がそうなったら、或は身近な誰かがそんなことを云い出したら、どうするか。

    誰の立場になって考えるか。
    人間性の本質が問われるところ。


    ところで、麻衣、学校はどうした。

  • 1巻を読んだときは子供向けだなと思ったから、軽い気持ちでこの3巻を読み始めたのだが、結構怖かった。天井から逆さに・・ってところなど。この3巻はさすが小野さんのホラーという感じがでていてなかなかよかった。あと「乙女の祈り」という題がいいわ。霊より怖いものは人ということね。

  • 1よりも2の方がゴーストっぽい、で、3はというとなんだかゴーストよりも超能力というか異能バトル方向に走っている気がする。まぁ、シリーズはこれから、楽しみに読んでいくことにします

  • 内容を知っていたので気軽に夜中に読んでしまったのだけれど、はっきり言って後悔しました
    原作よりもホラー風味が増した、というよりも、謎解きまでの道程がしっかりした、という感じなので、ホラー部分はそれほど怖くない、のに夜中の暗闇にナルに迫った幽霊が今にも出てきそうな気がして…

    複線も多くなってきて、そろそろ折り返し地点だったかな、と思うと早くも切なくなってきます
    あと、前々から思っていましたが時々麻衣の「ふみ?」とか「ふみゅ?」などの言葉が一昔前のラノベだから仕方ないと思いつつ、ちょっとイラッとさせられるところも
    マンガなら違和感はないんだけど…

  • 今回は超能力者がいる学校へ調査へ向かうメンバー達。ぼーさんやナル、リンさんの事が少しだけ判明するお話。ナルと麻衣が少し近づいたような感じがして結構好きなお話だが、どうしても犯人が苦手。いろいろ専門的な言葉も多数あるが、すらすら読める。そして、次が早く読みたくなった。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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