蚊がいる (ダ・ヴィンチブックス)

著者 :
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840154307

感想・レビュー・書評

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  • 歌人である穂村弘のエッセイ集。
    相変わらずおもしろくて、ひとつひとつのエッセイはとても短いのだけれど笑わされる。
    現実社会と自分の内面の乖離的なものって当事者にとってはとてもきついものなのだろうけれど、それを軽快な笑いに昇華させているのがすごい。
    「菓子パンをベッドで食べる人」が自分の成し遂げたこととして定着しちゃったらどうしよう・・・・というエッセイでウェイン・ルーニーのウィキペディアの話が出てくるくだりがあるんだけど、彼の項が「人物について」より先に「植毛について」が書かれていることを思わず確認してまた笑ってしまった。
    この人のエッセイ、やっぱり好きだ。

  • 面白かった!タイトルが本の全てを表している。横尾忠則の装丁も素敵。

  • いる…そう感じたときはもう遅い。
    手遅れにならないうちに立て直す?
    ムダな努力と分かっていても、
    足掻いてしまう自我が、また、いる。

    ないことから考え始められるのか、
    あるから考えすぎてしまうのか…
    誰かに確認したいけど、
    恥ずかしくて聞けない自分が、そこにいる。

    確認なんてしなくても、必ずいる…
    ひとりっきりになるって、ほんとは
    誰にもできないんじゃないかって。

    だから大丈夫なんやわ!
    ほんとは、あまり自信ないけど(笑)

  • タイトルと装丁の連動が好み。
    なかの文章とのギャップはあるけど。(笑。
    奥様の存在のおかげか
    ほかの本のホムラさんよか安定してる気がす。

  • 君が代が57577になっているって、
    知らなかった。

  • 穂村さんのエッセイは、なんとも力の抜けた感じがいいんだなぁ。
    とりあげられるエピソード自体は、わりとささいな、ささやかなことだったりすのだけど、それが穂村さんの手にかかると……
    なんか、わかるなぁ。って思えることが、あちこちにあって、くすり。ふふ。ときどき、いたた。なのです。

  • 濃厚ほむら節。

    「世界の切り替えスイッチ」は
    なるほどな~とおもいました。
    君が代は、短歌の形式(五七五七七)でつくられてるんですって!

    p43 効果的な切り替えスイッチを数多く持っていればいるほど、私たちは多次元世界を生きることが可能になる。

    知識、能力、嗜好、興味のあること
    なんてのは人それぞれ違うから、
    同じものを見ても同じように感じることはできない、とゆう話。

    小説がスイッチになる人もいれば、
    ただの紙の束としか感じない人もいる。

    SFとかじゃなく現実として
    世界はパラレルの様相を呈しているんだなぁ

    とても、納得。
    その考え方、賛成します。


    巻末には、ピース又吉さんとの対談あり。

    穂村さんの文章は好きだけど、
    正直、身近にいたら付き合いにくいだろうな…

    ごめんね、ほむほむ。

  • 私も穂村弘さんと聞くと「ああ、あのベッドで菓子パンを食べる……」を連想してしまいます。本人はそれを困惑しあせっているようです。サンドイッチ伯爵を例に「生きているとき、他にもさまざまな活動をしただろうに。そのすべてが消え去って、今ではただサンドイッチの人」の下りがおかしかったです。でも、自分も気をつけないとなんだか、ほかにもいろいろ雑読しているのに、穂村弘さんの本ばかり読んでいる人と、思われているのかもしれないです。

  • 131213
    47

  • 2013.12.2
    面白い。
    丁寧に真剣に生きているんですね。

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著者プロフィール

穂村 弘(ほむら・ひろし):1962年北海道生まれ。歌人。1990年に歌集『シンジケート』でデビュー。短歌にとどまることなく、エッセイや評論、絵本、翻訳など広く活躍中。著書に『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』、『世界音痴』『もうおうちへかえりましょう』『絶叫委員会』『にょっ記』『野良猫を尊敬した日』『短歌のガチャポン』など多数。2008年、短歌評論集『短歌の友人』で伊藤整文学賞、2017年、エッセイ集『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、2018年、歌集『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞。

「2023年 『彗星交叉点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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