うきわねこ

著者 :
  • ブロンズ新社
4.14
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本棚登録 : 979
感想 : 131
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784893095237

作品紹介・あらすじ

誕生日のプレゼントでもらったうきわは空をとぶ不思議なうきわでした。まんげつの夜の忘れられない出来事。

感想・レビュー・書評

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  • うきわ

  • 《図書館》【再読】私も浮き輪で空飛んでみたいなあ。

  • おじいちゃんからの誕生日プレゼントはうきわ。

    えびおは、うきわをどのようにして使うのかわからなかった。
    まんげつのよるをたのしみにしていてくださいと書かれた手紙。

    はじめてのうきわに心がうきうきして、はしゃぐ様子がよくわかる。
    ともだちにもかさずにかくしておこうとする気持ちも子どもならではのかわいさと思える。
    まんげつをまちわびてまどから見ている様子もとても可愛い。
    目がらんらんとしてくるのもわかる。

    月明かりの下でうきわが浮かんでえびおは、ちゅうにういていく。
    空ではおじいちゃんが呼んでいて、いっしょに遊ぶ。
    海で魚つりをしたり、たきびをしたりとそれはとても楽しくて。
    このことは忘れないでいること。
    そして、ないしよにしておくことをおじいちゃんと約束する。

    だれもしらないひみつのさんぽ。


    わくわくする気持ちと知らないことを体験するというドキドキや嬉しさ、楽しさ、そしてなにより大好きなおじいちゃんとのないしょ話は、最高のお誕生日プレゼントになったと思う。

    ねこのえびおのしぐさや表情もとても愛らしい。
    階段に座って、手紙を読む表情。
    ともだちから逃げようと走っている姿。
    椅子の上に登って窓から月を見ている姿。
    おじいちゃんと会ったときはちょうど後ろに月が。
    おじいちゃんと仲良く釣りをして、竿を見上げている姿。
    おじいちゃんの話を聞いているときの目が、ちゃんと聞いてますよと言っている。
    焚き火を見つめる後ろ姿にも哀愁が。

    いつまで見ていたくなるえびおの姿だった。


  •  物語は、猫の「えびお」に送られた素晴らしき誕生日プレゼント、ただそれだけなのだが、これが両親ではなく、おじいちゃんからもらうのがポイントだと思い、そこには両親とはまた違った大切なものを教えてくれる、長きに渡る確かな経験や役割があるのだろうし、そうしたものを孫は直感的に捉える事が出来るからこそ、惹かれるものもあるのだろう。

     そして、そこで得られた体験は、確かにえびおの深いところにいつまでも留まり続けるであろうと思わせたのは、おじいちゃんがえびおの好きなものをよく知っていることにあり、それは、本編最初の見開きの棚に載っている、ペンギンのぬいぐるみや恐竜の本、更には彼の部屋にある、飛行機や汽車や地球地図の描かれた気球のおもちゃからも察せられて、それらを「牧野千穂」さんの、水の入った瓶を眺めているような、酩酊感のあるパステル画で描き出された中にも存在するリアルな描写は、どこか幻想的でもあるところに、夢のような印象を抱かせながらも、そんなことも起こりそうな希望を感じさせるのは、この絵本が、えびおの成長物語を描いているからであり、それは扉絵の彼が、本編でどのような姿で登場しているかを見れば、きっと実感出来る、子どもに夢と希望を与えてくれる絵本です。


     本書は、この物語を書かれている「蜂飼耳」さんに興味を持ったことがきっかけで、読むことにより、次は是非、詩集も読みたいと思うことが出来ました。

     kuma0504さん、改めてありがとうございます。

  • うきわを持った子猫の絵が気になり、
    どんな絵本か読んでみました。

    こねこの なまえは えびお

    おかかの おむすびを たべている

    おたんじょうびに おじいちゃんから
    とどいた とくべつな うきわ

    まんげつのよる うきわにのって
    うえへ うえへと のぼっていきます

    べつの うきわで やってきた 
    おじいちゃんに あえました

    ふたりで そらをとび 
    はじめてみる うみで
    さかなつりを やりました

    おおきな さかなを ひであぶり 
    あたまから しっぽまで たべました

    いちどしか とべない このうきわ

    だれも しらない ひみつの さんぽ

    ずうっと ずっと わすれないで 

    この絵本を読んであげたら、子どもは何と言うでしょう? 反応を知りたくなりました。
    うきわで猫が空を飛ぶという豊かな発想に驚き、なんとも可愛らしい子猫のえびおから目が離せなくなりました。
    月明かりに浮かぶミモザの花や夜の海、揺らめく焚き火に伸びる影・・など、
    ページをめくる度に絵に見入ってしまいました。
    夜空を翼のある恐竜やペンギンが飛んでいるなんて、きっと子どもは大喜びするでしょう!
     

  • 読了

  • おじいちゃんが誕生日プレゼントに送ってくれた浮き輪。満月の夜に起きた、おじいちゃんとの不思議で幸せな出来事。

  • 8'15"


    ファンタジー
    誕生日にもらった一度きりの空飛ぶ浮き輪で
    送り主のおじいちゃんと旅行を楽しむお話

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/57759

    うきわに乗って空の散歩!
    ファンタジー溢れる楽しいストーリー、それでいてなんだか切ない気持ちになります。
    美しい自然、幻想的な風景は絵画のように楽しめ、猫の可愛さも堪能できる素敵な絵本です。

  • ほっこりハッピーないいお話だった。
    切ないお話なのかと思った。
    主人公がだれなのか最初わからなかった。
    飼い猫ちゃんのお話ではないのね。
    おおきなドラゴンとすれちがうシーンが好き。ええ!?っと娘は驚いていたが、サラリと終わった、すれちがっただけ(笑)

    「わたなべちなつさんの『きょうのおやつは』に出て来たネコと一緒だ!」と娘が言っていて、猫に全然詳しくない私たちはネコ図鑑を見て「この顔の模様は『ハチワレ猫ちゃん』というんだね♪」と会話を楽しみました。

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著者プロフィール

詩人。1974年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。詩集『いまにもうるおっていく陣地』(1999年・紫陽社)で、第五回中原中也賞を受賞。現在、詩作の他、「週刊朝日」「図書新聞」などにエッセイを連載。

「2003年 『ひとり暮らしののぞみさん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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