三国志 (1の巻) (ハルキ文庫 き 3-1 時代小説文庫)

著者 : 北方謙三

• 角川春樹事務所 (2001年6月1日発売)

感想・レビュー・書評

[yuheiさんの感想 · 2012年10月31日]

始めて三国志を知った本。

ハードボイルドなだけに読みやすい。

呂布の孤独さがたまらなく好き。

[ikoankさんの感想 · 2012年10月29日]

読書記録

[ゆ棚さんの感想 · 2012年9月16日]

孔明登場で止まってしまっていて…。
でも面白いから必ず読破を誓う。

[yoichiroushikiさんの感想 · 2012年9月3日]

再読の「三国志」。

男とはいかに死ぬか、それが三国志の醍醐味だと思う。

北方三国志第１巻「天狼の星」。

有名な＜桃園の誓い＞のシーンがないのは
本作が演義よりも正史に比重が置かれているからであるが、
それでも劉備、関羽、張飛が義兄弟となる場面は熱くなる。

また、呂布の描かれ方がかなりかっこいい。
作者独特の男への拘りが、この最強の武人を理知的にしている。

曹操も実に魅力的で、ひょっとして劉備よりも
曹操を描きたいのではと思わせる程である。

孫兄弟の父、孫堅の死で次巻へ続く。
この流れ矢にあたって孫堅が死ぬ場面も
ハードボイルドな北方文学ならではの美しさがある。

[超時空カルパッチョさんの感想 · 2012年8月4日]

北方流三国志！
もうね、面白い！面白いんだよっ！！
全13巻と、ちょーっと長いけど三国志好きなら絶対読んで損はないです！

特に魏ファンには是非とも読んでほしい。
北方さん自身が三国志を書くにあたり、演義は一切参考にせず史実のみを参考にして書き上げたのもイイです♪
なので他の三国志と違い、チョウセンとか出てきません。

演義派の方には物足りないかもしれないけど、史実だからこそ出来るオリジナリティがまた面白いんですよっ。
とりあえず呂布がかっこよすぎた。没するシーンはガチ泣いた；ω；

あと特徴として人気武将がわりと目立たない（もしくは悪役っぽく）描かれてます。個人的にはその作風に好感度↑↑です(*´ω｀*)

1巻1巻のページ数が少ないので、13巻なんてあっという間に読めてしまいますよ♪

[ayakanekoさんの感想 · 2012年7月27日]

やっぱり三国志くらい知っておきたいな、ということで。

まだキャラクターの把握にいっぱいいっぱいです。
今のところ気になるのは奥様にすばらしく一途な呂布と、ダイヤモンドの原石的な周喩。

もっと人間ドラマくさい文章かと思ってたら意外と淡々とした感じ。
物足りないと思ってたのに、だんだんその文章に感じ入るものが出てきたかも。


あーどうしよう、１４巻もある・・・

[宮本知明さんの感想 · 2012年7月22日]

自軍の犠牲は出さない。他軍の将が功名を立てそうであればその足を引っ張る。参加することに意義がある式の寄せ集め連合軍。惰気満々の中にありながら、一矢報いたいと一人気を吐く曹操。忠義の旗を色褪せたままにして、それで男として生きていることになるのか。懊悩する曹操を支える夏侯惇。「理など忘れてしまって存分におやりください。生きている限り真の男に敗北などありません。天は殿を生かしました。生きて闘えと。」彼のこの一言に痺れた。ストーリーは分かっていても泣ける。夏侯惇という男に惚れた。一体この後、何人の英傑たちに恋をするのであろうか。

[すなふさんの感想 · 2012年6月21日]

吉川英治さんの三国志は何度か読んでいたのですが、北方さんの三国志は、なんとなく今まで読まないままできました。

今までなんで読まなかったんだろう！？
と後悔するくらいに面白かったです！

所謂吉川三国志とは、だいぶ視点が違う感じで、生きている人間感が強く感じられます。
戦法がこうで、戦略がこうでという描写ももちろんありますが、やっぱり印象に残るのは人間臭さ。劉備、張飛、呂布と、それぞれに「おっ」と思うような性格付けがされています。

思い返してみて、今まで読んだ三国志は、
一騎打ちが！
奇略が！
という面が押し出されているものが多かったですが、本書では、例えば華雄なんて、どんな武将なのかの説明すらないですし、呂布と張飛・関羽の三つ巴すら、ひどくあっさりと描かれています。
それでも、そこに重点を置いてない事は、この本の魅力を損なう理由にはなりませんでしたし、読み慣れた三国志に色がついたような感覚さえありました。それほどに、心理描写が面白いです。

そして、文章の熱さには、絶対一気読みさせられてしまうと思いますよ。

[romaromaさんの感想 · 2012年6月17日]

北方謙三の張飛は空気の読める大人の男。
そして劉備は切れるとやばい。

[kotetsu1980さんの感想 · 2012年6月16日]

『私は闘って負けた。そして諸君は、闘わずして負けたのだ。私は、闘わずして負けた諸君に、訣別を告げる』董卓軍に惨敗した後に連合軍諸侯に対する曹操のこの台詞は名言。曹操という人物の性質を上手く表現した北方氏は見事。

著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ（全五十一巻）で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成（下） 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」