本からはじまる物語

著者 :
  • メディア・パル
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感想 : 197
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896100907

感想・レビュー・書評

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  • 本好きにはたまらない内容でした。本屋や図書館からはじまる恋なんていうのはアニメやドラマでもよく見ますが、本というものが持つ力強さや、その本と出会う運命みたいなものも綺麗に描かれていました。違う作家さんが書く短編集なので、様々な雰囲気を味わえるところもおすすめです。

    http://www.lib.miyakyo-u.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=242898

  • アンソロジーです。

    恩田さんの「飛び出す、絵本」が好き!!

  • 18人の作家からなる本にまつわる短編集。
    どの作品も本に関わる物語が描かれている。
    中でも特に気に入ったのは、阿刀田高の〝本屋の魔法使い〟(阿刀田さんは怖い話のイメージだったけど、これはハートフルファンタジー!)、猫好きなら絶対に共感できる〝読書家ロップ〟(もう、ドロップからロップと名付けるセンスが最高!)、自分も自分の本を作ってもらいたいと思った〝さよならのかわりに〟 (まさかそういうラストだったとは…)、読み終わったあとに、すごく胸があつく、あたたかくなった〝生きてきた証に〟(孫のおじいちゃんへの愛情にホロリ)
    そのほかの作品も全体的に良かったし、やっぱり本を読む本好きな人に悪い人はいないとおもう。物語の中でも、リアルな世界でも。

  • タイトルのとおり、本棚、本屋さんからはじまる短いお話の本。
    ショートショートって子供のころから馴染んだのが、星新一と阿刀田高だったせいか、つい「オチ」を求めてしまう。
    でも、こんな感じで読むのもいいな。
    短すぎて魅力が伝えきれていないかな、と感じる作家さんもいるけど、たいていのお話が面白かった。
    ちょっと学校祭で配られる文芸部の冊子のような気分にもなったけど。
    なんでだろう。

    読んでみたい作家さんにも出会う。
    本多孝好、柴崎友香、内海隆一郎。
    まずい、また「読みたい」リストの本が増えた!
    阿刀田高、恩田陸、三崎亜記の本の扱いが似ていてへーと思う。
    あら、二階堂黎人と山崎洋子もだわ。
    大道珠貴の微妙な毒が好き。
    「この人のやり方は、怠惰で、ずるくて、大人でかっこいい。私にはおいそれと近づけない。」

    「好きな作家を十人あげて、そのうち七人が重なっていたなんて」(石田衣良)そんな人がいたら離しちゃダメよ。歳とか性別関係なく!
    迷わずフォローできるブクログありがたや。

    こういう本の感想を書くときって敬称略しちゃっていいのかな。
    なんだか失礼な気がするんだけど、さんづけも馴れ馴れしいんじゃと思ったり。今回は敬称略で。

  •  「本」「本屋」を舞台に描いた 18のストーリー。
     絵本の森へ行って狩りをしてみたくなったり、猫を飼っている町の本屋さんを探したくなったり、書店に並ぶ書籍を勝手に並び替えてみたくなったり・・・本にまつわるストーリーは読んでいて飽きることもなくて楽しい!

     猫がまつわるストーリーがいくつかありましたが、猫って不思議な雰囲気がありますよね。本と猫ってお話になりやすいような気がしています。中でも朱川さんの書かれたストーリーは、わかるような気がするな~と感じました。

     ちょっと理解できないなと感じるものもありましたが、読み終わってみると満足感と達成感にひたっていました。

  • 18の本にまつわる物語。本好きの人って楽しいと改めて感じた。

    本多さんの登校拒否の少年の話と今江さんの猫のしずかの話が好きだった。

  • ちょっと不思議だったりする18人の作家による本の短編集。どれも本好きにはたまらない「本」や「書店」独特の雰囲気が描かれている。気持ちいい。
    梨木香歩はちょっとそれとはずれた不思議系で、体の一部が最近ぶつけた衝撃により欠損していく人の話。
    最後、書店で次のステージへ向かうため努力するように体から離れていくかけらたちが様々な本にすいこまれていく。
    「新しい生に向かうのか死にゆくのか、この状態から別の状態へと「醒める」だけなのか。外側と内側の存在全てをかけた濃密さで、何かへの移動の準備が整ってゆく。」

    白ヒゲの紳士とメッセージがネタ被りで、こういう短編は作家にとってはオリジナリティを問われる怖いものでもあるのだなと思いましたw
    バックヤードが心に残った。
    あとThe Book day 今日たまたまゴミ箱におかれていた本を拾ったので、そういう風に本が廻れればいいのにな、とちょっと感傷のようなものを感じた。作家さんの何人もが本に羽ばたいてほしいってのがわかって共感がわきました。
    うん、本て云うのは感傷の世界かもしれない。

  • 「飛び出す、絵本」恩田陸★
    「十一月の約束」本多孝好★★★★
    「招き猫異譚」今江祥智★★
    「白ヒゲの紳士」二階堂黎人★
    「本屋の魔法使い」★★★
    「サラマンダー」いしいしんじ★★★★
    「世界の片隅で」柴崎友香★
    「読書家ロップ」朱川湊人★★★
    「バックヤード」篠田節子★★★★
    「閻魔堂の虹」山本一力★★★★
    「気が向いたらおいでね」大道珠貴★★★★
    「さよならのかわりに」市川拓司★★★
    「メッセージ」山崎洋子★
    「迷宮書房」有栖川有栖★★
    「本棚にならぶ」梨木香歩★
    「23時のブックストア」石田衣良★★★★
    「生きてきた証に」内海隆一郎★★★
    「The Book Day」三崎亜記★

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      本屋さんが舞台?の短編集かぁ、これは要チェックだね。
      本屋さんが舞台?の短編集かぁ、これは要チェックだね。
      2012/04/06
  • 18人の作家が、「本」「本屋」を舞台に描いたストーリー。どれも10ページほどの、短い短い話。面白いと思えた話、あんまりかなと思えた話、それぞれだったけど、興味がある物が舞台になってるので、楽しく読むことができました。感化されやすい私は、大変なのはわかってるけど、無性に本屋さんで働きたいです^ ^

  • ミニコメント
    「本」「本屋」を舞台に描いた18のストーリー。
    恩田陸、阿刀田高、有栖川有栖…。
    同じテーマのこの作品は、作家の個性がキラキラ。「本」に対するそれぞれの思いがとてもよく伝わってきます。

    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/471836

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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