- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904863183
感想・レビュー・書評
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序盤は伊坂氏の日常生活や考えてることが感じられる。自分と似たところがあることを知ってさらに親近感を感じた。過剰な心配から妄想的なフィクションが生まれるのかな。後半は震災発生を受けて雰囲気が大きく変わる。おそらく自分もそういう状況で精神的ダメージを負うことが予想できる。今できることはなんだろうと考えた。
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伊坂幸太郎さんの書く仙台にまつわるエッセイ(に見せかけた作り話)。小説の緻密さから勝手にお堅い人を想像していたけど、とてもとても心配性でやさしい人柄がにじみ出るような文章にとても好感を持った。そして伊坂さんのことをとてもよく理解している感じの奥様とのやりとりも素敵。
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「僕は引っ越しをするたびに、お気に入りの喫茶店が変わるのだが、数年前は、ある全国チェーンの喫茶店を梯子し、仕事していた。平日の午前中にいるのは、たいがい、出社前の会社員やお年寄り、もしくは勉強中の学生たちで、僕のような、『いい年をした私服の男』というのは意外に珍しく、だから、そういう客がいるとやはり、『年齢および職業不明の男』として、印象に残る。」p.29
「『今が、公務員の頑張りどころだから』」p.155
「『Keep going,and keep doing what you're doing.....keep dancing.』」p.165 -
「keep going,and keep doing what you're doing…keep dancing」
“〜多すぎる”シリーズ、面白かった!
特に『心配事が多すぎる』は共感。 -
「タクシーが、見知らぬ知人が、ずうずうしい猫が、多すぎる。タクシー運転手が嘆く不景気の元凶は何か、喫茶店で執筆中にやたらと話しかけてくるおじさんは誰なのか、どうすれば自分の庭に猫が糞をしなくなるか。仙台に暮らす心配性の著者が、身の回りで起きたちょっとおかしな出来事を綴る。2005年から2015年までに書き溜められたエッセイ集。短篇小説「ブックモビール」も収録。」
ずっと読みたかったので読めて良かった。
さらさらした伊坂さんの文体は読書離れしていた自分にとって大変読みやすくありがたかった。
もしかしたら、伊坂さんこそ本当に、震災後と震災前でがらりと作風が変わった方なのかもしれないなー。エッセイとしてとても上手!という感じではないのだけれど、朴訥とした、素朴な文章がだからこそ素直に入ってくる。自意識についての文章なんか、大変に面白かった。
伊坂さんが東日本大震災を乗り越え、その後どういった作品を描いたのか大変興味深いので今から再読が楽しみ。
『週末のフール』とか読んだ後震災後の作品を読むとわかりやすいかなー。 -
エッセイ
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震災の前と後で、これほど感じるものが変わるものかと。
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伊坂さんは小説のほうが好きかもしれない。なんとなく。
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二作目の伊坂エッセイ。彼の小説は好き嫌いあるけど、エッセイは二作とも好きだなあ。凄くいい意味で「普通」で。立ち位置の「普通」がシッカリしててのすっ飛んだ小説なんだなあ、って味わいも2倍。他では目にしたことなかった震災に関する話もとても彼らしく感じた。