- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904863183
感想・レビュー・書評
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仙台の出版社 荒蝦夷(あらえみし)が発行している雑誌「仙台学」に連載されたエッセイを単行本にしたもの。2005年から2010年まで11編、2011年からのもの4編と短編小説1編。震災を挟んでの1冊ということになる。後先でいうとかなり作風が違う。このこと事態で作者の苦悩が知れる。多くの日本人があらためて自身の生き方を問い正したであろう震災の前と後。なにをどうしたらいいのか、自分になにができるのか。普通に生きている普通の私でさえ自分に解いた。解いても答えなんか出ない。流れてくる日々を生きている。
伊坂さんは紹介している。「keep going and keep doing 今やっていることをやり続けなさい」と。これは著者の友人にきた海外からのメール
で、一歩を踏み出せないでいる己を励ましたのだと思う。なにができるか思うことは大事なことである。でも 今 あること を大事に大切にすることが一つ答えかなと思える言葉だった。よかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
伊坂幸太郎さんのエッセイ+短い小説一篇。(*^_^*)誠実な人となり、というイメージそのままの一冊で、とても楽しく読めました。 伊坂さんという人は、たぶん、本質的に「作り話」が巧みな作家さんなんだと思う。
だから、このエッセイも「エッセイに見せかけた作り話」にしようと思った、ということで、
後書きに、それはそれで難しくて、結局は実話になってしまった、とあるけど、
それも含めて作り話なのでは??と思わせられるところがまた面白かった・・・。(*^_^*)
前半は「・・・が多すぎる」というくくりで、
「タクシーが多すぎる」
「見知らぬ知人が多すぎる」
「ずうずうしい猫が多すぎる」
「心配ごとが多すぎる」
「映画化が多すぎる」
などのエッセイ。
後半は、震災以後の心境を綴るエッセイと、震災ボランティアで移動漫画図書館をやっている実は訳ありの2人の若者の物語。
仙台という地方都市に住む小説家の日常が、とても自然体で綴られていて、仙台の街を歩いているとふっと伊坂さんに会えますよ、と思わせてくれるような優しい筆致も嬉しかった。
ただ・・・エッセイって、たぶん、あまりにいい人過ぎると読者としては面白くないんじゃないかなぁ、と、これは誰のエッセイを読んでも思うことだけど。内省が過ぎて妙にクドくなったり、いつも損ばかりしていたり、周りの人は優秀で自分ばっかりトンマ(あはは・・死語だよね)だったり。
伊坂さんのエッセイは、もちろん、そんな“うざい”ものではなかったけど、それはたぶん、巧みにフィクションを交えているからでは??
だって、一番伸び伸びと読めたのは、最後のフィクションなんだもの。
伊坂さん、大好きだなぁ、って一冊丸ごと読めたんだけどさ。 -
「伊坂幸太郎、エッセイなんて書くんだ!?」
と手にとったのは地元・仙台の書店にて。
どうやら仙台のタウン誌に寄稿されたエッセイをまとめたものらしい。
小説もいくつか読んでいるけれど、エッセイは小説よりも
少し肩の力が抜けて、著者の人となりが見えて嬉しい。
やたらと心配性な著者の苦悩や逡巡、
仙台で暮らし、仙台を愛しているが故の、震災への想い。
18歳までを仙台で過ごしたわたしにも、共感どころ満載です。
仙台のアーケードやケヤキ並木、街並みが目に浮かびます。
被災後、いろんな葛藤を経てたどり着いた著者のシンプルな答えが
「僕は楽しい話を書きたい」という言葉で、
一気に伊坂幸太郎という人が好きになりましたね。 -
途中まで,★みっつ,感想は「私も街なかで遭遇してみたい」あたりかな,と思いながら読んだけど,震災後の文章になってむちゃくちゃ引きこまれてしまうのとはちょっと違うんだけど,なんともいえない気持ちになった。震災にまつわる文章はいろいろ読んできたけど,こんな感覚にされる文章は初めてだった,何でこういうのが少ないんだろう,私が感じ取れていなかっただけかもしれないけど,と思う。
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伊坂幸太郎さんのエッセイ集。
とても穏やかな方という印象。
心配性というのはちょっと意外だったけど、「あれほど心配したからこそ、無事で済んだのだ」という考え方はちょっといいなと思う。
私もかなり心配性だと自己評価していたけど、伊坂さんには適わない。
エッセイは小説とは違う魅力がある。
作家さんのことが身近に感じられるし、小説を読んでいる時よりも自分の頭が考えているような気がする。
後半の震災について書かれた文章には、伊坂さんが震災後に「もう、小説を書くこともできないだろうな」という気持ちからまた書き始めるまでのことが書かれていた。
私はその文章にとても勇気づけられた。
ありがとうございますと伝えたい。-
こんばんは!
お久しぶりです(^O^)
あったかいコメント
ありがとうございました♪
そうですよね!
自分もエッセイ...
こんばんは!
お久しぶりです(^O^)
あったかいコメント
ありがとうございました♪
そうですよね!
自分もエッセイは小説とはまた違って、
著者を身近に感じられるのが好きです♪
お近づきになりたい作者を見つけたら
エッセイを読んで、
自分の感性に合う人かどうかを
値踏みしたりします(笑)
だから小説がダメでも、
エッセイを読んで
その人の人間力にハマったなら、
小説をあとから好きになることもあるし、
エッセイが気にいったなら
その小説家とは一生の付き合いになったりもします(^_^)v
でこの本は
実はまだ読んでないんですよ〜(汗)
でも自分も
阪神淡路大震災の被災者で、
東日本大震災の後、
福島と宮城に
3ヶ月ほど復興の手伝いに行ってたので
伊坂さんの苦悩も
少しは分かるつもりだし
是非とも読んでみたいって思ってます☆
2012/05/18 -
コメントありがとうございます。
「エッセイを読んで、
自分の感性に合う人かどうかを
値踏みしたりします(笑) 」
とてもよく分かりま...コメントありがとうございます。
「エッセイを読んで、
自分の感性に合う人かどうかを
値踏みしたりします(笑) 」
とてもよく分かります!
私も気になる作家さんがいると小説より先にエッセイを読んだりしています。
円軌道の外さんはこれから読まれるのですね。
レビュ楽しみにしています。2012/05/18
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直後のエッセイには感動した。
骨折しても骨はつながるといいね -
伊坂幸太郎さんはエッセイも良かった!
普段の生活が書かれた文章は、飾らぬ素顔がうかがえてうれしい。
穏やかで繊細な人柄にとても好感を持った。
とても気に入ったのは、心情をあらわす例えが底抜けに面白いところ。
久しぶりに行った母校のカフェの飲み物にショックを受けたときの気持ち。
猫とのつきあいについてのたとえ…。妙におかしくてツボにはまった。
後半、震災後のエッセイが4編と短編がひとつ。
エッセイの短さの中に思いが込められている。
謙虚に、やはりまた、これからも書き続けていこうとする伊坂さん。
伊坂さんの作品をずっと読んでいきたいと思った。 -
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フォロー&コメントありがとうございました。
レビューが興味深かったので、私もフォローさせていただきました。
で、こちらにお返事を。
何...フォロー&コメントありがとうございました。
レビューが興味深かったので、私もフォローさせていただきました。
で、こちらにお返事を。
何故なら私は仙台出身なので。
是非住んでみてください。綺麗な温かい街です。
それはさておき、辻村さん。
おっしゃるように、他の誰かがレビューで「長すぎる!!この小説」と書くほどの伏線バリバリ、最後は感動で号泣のような話が読みたいものです(笑)
2012/07/26
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