空気人形 [DVD]

監督 : 是枝裕和 
出演 : ぺ・ドゥナ  ARATA  板尾創路  オダギリジョー  高橋昌也 
  • バンダイビジュアル
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感想 : 415
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4934569636034

感想・レビュー・書評

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  • 2020/02/23

  • 空気人形「のぞみ」が心を持って動いてもあんまりみんな驚かない世界。是枝監督作品だからドキュメンタリータッチかと思いきや、ファンタジー色強め。
    ・作り物らしいつるりんボブから自我を持つに従ってパーマっぽい髪型に。最後はブレードランナーのプリシラみたい。
    ・やたら花や惑星の装飾が多い板尾創路の部屋はたくさんの欲望があるのに満たされず代替品でごまかしていることの象徴?惑星のバルーンや造花は空気人形と同じ。天体望遠鏡まであるけど本当はその道に進みたかった?
    ・対照的にレンタルビデオ屋の先輩(井浦新)の部屋はさっぱりすっきり何もない。欲望すらない空虚さを暗示?のぞみの空気を出し入れする=命を弄ぶことで生を感じている?虚無感には写真の元彼女が関係している?
    ・空気を抜く=相手を満たす≒性行為?
    ・空気入れを捨てて、有限の生を手に入れる「わたし、歳を取ってるの」
    ・自分を励ます録音を留守電に入れて再生する受付嬢のおばさん
    ・田舎の実家から送られるりんごは食べず、加工食品に溺れる過食症の女
    ・メイド服パンチラマニアの青年
    ・交番で粘る構ってちゃんおばあさん
    ・公園で詩を教えてくれた人工透析の老人
    ・過去の栄光?トロフィーの並ぶリビングで1人卵かけご飯を食べるレンタルビデオ屋店長
    ・「創造主」であるところのオダギリジョーの問いかけ(ファッション系の職人にいそうなオサレ青年が空気人形を作ってるわけないと違和感)
    ・シングルファーザーと娘。人形(普通の人形の方)を捨て、のぞみの指輪と交換することで思春期への入り口に立つ?
    ・赤ちゃん、少女、青年、女、中年、老年、命の有限さ
    ・最後のハッピーバースデーの歌は名前なし、誰もが「代わりはいくらでもいる」かつ「君にしかできない」。なぜそこにARATAはいないのか。
    ・キラキラ光るもの(おもちゃの指輪、ビー玉、ほか)あかいもの(バッグ、りんご)
    ・「のぞみ」の服は自分で買ったものもどこかフェティシ

  • きれいで透明で、軽くてさみしい。

  • ペドゥナさんがひたすら可愛い

  • 別途

  • せつない。

  • 映画「空気人形」
    観たまま感想を書かずになってた。
    キレイな映画
    キワモノっぽくもある

    例の詩のシーンが随分と早くに出てきた

    オダギリジョーの人形師「おかえり」

    ノゾミはなぜ腹を切り裂いたのか?
    ARATA「空気を抜きたい」 どういう意味?
    ノゾミ「今度は私が空気を入れてあげる」

    子どもの誕生日=伏線、ラストでノゾミにも誕生日。人形にも誕生日。ろうそくを吹き消そうと息を吹くとタンポポの綿毛が飛ぶ。ここは美しい。綿毛が豪勢だったのが残念。

    ゴミ捨て場に横たわるノゾミ。人形の最後。人形だからそれでよい。二階の窓からそれを見て「美しい」とつぶやく女性(過食症?)。

    ARATAもゴミ袋に入れられ、ゴミ捨て場に置かれていた。人間も死んだら人形と一緒?

    もう一度見たいかというとちょっとよくわからない。自分にとっては映画よりもワールズエンドガールフレンドの音楽ありき、なのかもしれない。

    板尾の「気持ち悪いのは生身の人間の方」みたいなセリフは響いた。

    -----
    吉野弘「生命は」

    生命は
    自分自身で完結できないように
    つくられているらしい
    花も
    めしべとおしべが揃っているだけでは
    不充分で
    虫や風が訪れて
    めしべとおしべを仲立ちする

    生命はすべて
    そのなかに欠如を抱き
    それを他者から満たしてもらうのだ

    世界は多分
    他者の総和
    しかし
    互いに
    欠如を満たすなどとは
    知りもせず
    知らされもせず
    ばらまかれている者同士
    無関心でいられる間柄
    ときに
    うとましく思えることさも許されている間柄
    そのように
    世界がゆるやかに構成されているのは
    なぜ?

    花が咲いている
    すぐ近くまで
    虻の姿をした他者が
    光りをまとって飛んできている

    私も あるとき
    誰かのための虻だったろう

    あなたも あるとき
    私のための風だったかもしれない

  • かわいい
    歩き出したばかりの、ちょこちょこした動きがキュートだった
    赤ちゃんでも、ひよこでも、心を持ったばかりの人形でも
    純真無垢な時は、とにかくかわいい

    だけど、好奇心を覚えて、知ることが増えていったら
    かわいいだけじゃいられない

    切ない
    心を持つことで、人の心を知ること

  • 時々、心が無かったらもっと楽なのに、と思う。
    徳川家康が、人生とは重い荷物を背負って坂道を登るようなものだ、と言ったらしいけど、だとすればその重さは心の重さだ。
    心の重みが無ければ空気人形になれるだろう。

  • なんだかんだ言ってもオダギリジョーなんだよなあ

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著者プロフィール

著者)是枝裕和 Hirokazu KORE-EDA
映画監督。1962 年東京生まれ。87 年早稲田大学第一文学部卒業後、テレビマンユニオン に参加し、主にドキュメンタリー番組を演出。14 年に独立し、制作者集団「分福」を立ち 上げる。主な監督作品に、『誰も知らない』(04/カンヌ国際映画祭最優秀男優賞)、『そ して父になる』(13/カンヌ国際映画祭審査員賞)、『万引き家族』(18/カンヌ国際映画 祭パルムドール、第 91 回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート)、『真実』(19/ヴェネ チア国際映画祭オープニング作品)。次回作では、主演にソン・ガンホ、カン・ドンウォ ン、ぺ・ドゥナを迎えて韓国映画『ブローカー(仮)』を 21 年撮影予定。

「2020年 『真実 La Vérité シナリオ対訳 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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