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感想・レビュー・書評
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とても人間らしい
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自粛期間に得るものがないかと読んでみたが、昔の作品でおもしろいと思える作品に出会った気がする。
人の本性の恐ろしさにここまで直向きに考えられる才能に少し羨ましさを感じた、欲しいかと言われればそれはまた違うが。
また信頼は罪の部分は、共感できたかも
信頼なんて理想の押し付けでそれを裏切られたなんて勘違いしたらお門違いだ。 -
「道化」にひどく共感してしまう私と友人は、これは「人間離脱」ではないかという結論に至った。
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今更ながらの人間失格。まさか太宰の遺作(ではないのか?完結した最後の話)とは。
興味本位で読み始めたんだけど、とにかく読みやすい。驚くほど、今風。今を生きる私たちが悩んでいることを書いてる気がする。
まぁ、すぐ死のうとするのは時代かな?という気もするけど(笑)
後半が特にいい。タイトルが出てくるところもいいけど、ラスト一文で思わず声が出た。
そのあとの「あとがき」もいいなぁ。いやぁ、ほんまに緻密に考えられた感のあるお話。
太宰治が人気あるの、わかるわ……(笑) -
主人公はあまりに不幸な人だ。地獄にいたひとの手記を読んでいるかのようだった。
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運の悪いエイリアンが人間界で生きる羽目になってしまい、怯えながらイエスマンとなり頑張ったけど 悲しくて生きるのが嫌になってしまった。仰天連続の人間界。人間はよくわからない。
太宰治の文章めちゃめちゃ面白いなあ。って他人事でごめん。この人は身の程を作品に落とし込みすぎている。不安のあまりゾッとする。 -
どうしようもない男が憎めなかった。
何かにすがらないとどうしても生きていけなかった男が気の毒でもある。
漠然とした自分自身の内面を言葉にしてもらった感じ。男に自分をみた。 -
社会に上手く適合できない人間の心の琴線に触れてあまりある人間失格。
「こいつよりはましかと嘲笑するか、共感するか」
人の闇、心を思うばかりで空恐ろしくなる。
この悪魔の考え・視点に触れてしまったばっかりに太宰は自殺したのだろうか? -
なんかたまにふとあんな文あったなと思い出して、
ページを探していると、こんなのもあったあれもあった
と思ってるうちに結局最後まで読んでる。
それを中学生でこの本を初めて読んでから、今に至るまで繰り返してる。 -
読了。人間が分からない、共感できない、と思う一方でそんな理解できない人たちから疎外、拒絶されたくはないんだな、と。人と関わることで他と自分が違うと感じ、孤独を感じつつも、そこに居場所を求めてしまう。そんなに苦しいなら1人で生きればいいのに。でもそれができない主人公。それが人間の性なのだろうか。
自分が他人と違う、他人が理解できていないことを人に暴かれるのが怖い と初めの方にも書いてあったけど、その恐怖はなぜ生まれたんだろうか。
コンビニ人間 の主人公のように、そうした方がめんどくさくないから というような理由とは違うとはわかる。
その人自身が意見を通そうとするときに世間という看板を使う というのは今の世でもいつでもあるものなのかな。