その女アレックス (文春文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • たしかにシナリオはよく練られているけど、これが6冠か。。。はっきり言って「叙述トリック」のジャンルに関しては、日本製ミステリーの方がはるかにレベルが高いと思う。
    本書も、誰が被害者で誰が加害者なのか、最後まで交差させながら作られてはいるものの、物語の転換の前の"タメ"が弱いせいで、「なにー!そーだったのかー!!」というテンションでは驚けない。せいぜい「ふーん、そうだったのか。」という程度の落差。これがフランス人の美学なのかもしれないけど、そして翻訳のせいなのかもしれないけど、物足りなかった。。
    さらに、「隣の家の少女」あたりを彷彿とさせるグロテスクな描写にもゲンナリ。。絶望の先に希望や救いはなく、ただただ絶望的な決着にも心が晴れない作品だった。
    うーん、これが6冠だというのなら、2014年はミステリー不作の年だったとしか言いようがない。。

  • 「やるべきことがいくつもあり、どれから手をつけたらいいかわからないときは、《もっとも優先すべきはなにもしないことである》というのがカミーユの考えで、だからその朝もそうすることにした。」

    このミス2015海外部門1位の作品。誘拐事件で始まる。しかし、この本のテーマは誘拐ではなく、連続殺人だった。まずこれが驚きである。なぜなら、私はこれを誘拐ものだと思い読んでいたのに、その誘拐が途中で終わってしまったからである。この本で一番うまく書かれていると思ったのが、二部の最終らへん部屋で自害する狂気の描写である。あの描写がまさか兄への冤罪のための行動だったとは。

    読むのがいやになる話であった。
    そしてよくできた作品であった。

  • 2014年の最後に読み終えた本は、今年一番のミステリーであった。
    さすが、このミス他多くでベストに選出された作品だけある。
    誘拐事件の被害者の女性が実はとんでもない加害者でGone Girl的な展開かと思ったら、最後に再度のどんでん返し。その展開のゾクゾク感が凄く、まさにページをめくる手が止まらなくなった。

  • ええっ!そう来るの?!
    少々中だるみしそうな内容かもなと思いつつ、読み進めると、結末がアレレの展開。
    まさかそうくるとは…。

  • どんでん返しの鮮やかさて話題になっている本書だが、確かに見事としか言いようがない。どんでん返し、というより、罠の巧妙さと云うべきだろうか。ネタバレになるので多くは書けないが。
    ただ、かなりおぞましい描写多く含まれるので、そのあたりに弱い方は避けたほうがよいと思う。

  • なんでもミステリー六冠を取ったとかという鳴り物入りでの宣伝だったので、読んでみた。確かに展開が二転三転し、着地点は思いがけないところに来るのだが、そもそも伏線を張ってあるので意外感はなく、話の流れがスムースなので、場面転換が劇的というわけではない。面白く読めたが、世に騒がれるほどすごいミステリかと言われればそうでもない気がした。

  • いや。面白い。
    何処を取ってもネタバレになるので言わないけれど
    映画を見ているようだった。
    ただ、拉致監禁シーンは相当リアル。グロいとまではいかないけど、苦手人は駄目なんじゃ・・・。
    最後になって、なるほどそうかーーー!と
    すっきり納得。
    海外ならではのストーリだと思うので其れを楽しめて面白かった。

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