- Amazon.co.jp ・電子書籍 (493ページ)
感想・レビュー・書評
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ロシア対ドイツの戦争の話。
日本も経験した第二次世界大戦だが、また違う国をロシアとドイツどちらの視点に偏ることも無く、平等な視点から読めた。戦争の残酷さ、悲惨さを身に染みて感じながらも、私がどれだけ恵まれた環境であるのか、人生を教えてくれる本だった。 -
主人公である少女が、平和な日常が「独ソ戦」に巻き込まれる冒頭シーンから読者を戦場に引き込まれる。2022年本屋大賞は当然の結果であろう。
戦争映画で観たことのあるシーンもあるが、その映画を上回る価値があり本当に面白く、あっという間に読めた。
スリルあふれた狙撃兵の物語を読むのは「極大射程」以来だが、ノンフィクション、公的公開資料を駆使した日本人の著者が目を背きたくなる悲惨な戦場を描いたソ連を描かれている。
頻繁に実在の人物が出てくるから、よりリアルに感じる。 -
デビュー作がアガサクリスティー賞、本屋大賞受賞、ベストセラーとして話題性のとても高い小説。積読く状態だったけど読みだすとあっという間に読める戦争娯楽小説だった。
独ソ戦の悲惨な内容、戦時における性的暴力や虐殺、ソ連に実在した女狙撃手や女性戦士の戦いと終戦後の人生、これがデビュー作とは思えなかった。ウクライナ侵攻の時節柄もあり、シスターフッドのテーマとも絡んで今の時代を代表するような真面目なエンタメ小説だった。エピローグに至っては完璧すぎる後日談で、ちょっとやりすぎかもとは思った。
いずれにせよ、次回作が楽しみ。 -
本の表紙とタイトルから最初は少しラノベっぽい小説なのかなぁと思ってたけど、思ったより硬派な小説でした。独ソ戦の史実や文献をしっかり調べて書かれたドラマチックな物語。面白かった!
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デビュー作でここまでの緻密さでこのような長編を書かれたことに驚きです。
読んでいてスピード感があり、ぐいぐいと話が勢いをもって進んでいくところが良かったです。
ロシアでは女性のスナイパーが実際にいたということにも衝撃。今でさえ多くはないのに、この当時の戦争は男性が闘うものとばかり思っていました。
戦争後、この女性狙撃手たちはどのような人生を歩むのか気になっていましたが、そこも触れているところが良かったです。