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そして、星の輝く夜がくる
- 真山仁
- 講談社 / 2014年3月11日発売
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分かっているようで全然分かっていなかった。実際に被災した方々が、どんな思いで何に苦しんでいるかということ。そして、それはきっといつまでも消えないということ。
それでもこれはノンフィクションで、多少美化した感が否めない。この人の作品なら、もっとリアルにフィクションとして読んでみたい。
2014年7月11日
よく練り込まれた文章で、あれが伏線だったのか!とそれぞれ驚愕しました。でも、読後感が悪い。
2014年6月13日
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スイートリトルライズ
- 江國香織
- 幻冬舎 / 2004年3月1日発売
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この人の描く「夫婦」は、危うく、だけど強い。この関係が、他へ向かう愛情で支えられているとしたら、一体夫婦ってなんなのだろう。
2013年2月25日
青かった果実が熟して、朽ちていくまでを見ているような感覚。軽い衝撃と深い絶望感。だけど、至極真っ当な終わり。ですます調の文体が、二人の状況を正当化させてみせるけれど、結末を知った今、それは人間のどうしようもなさを見せ付けるための伏線にさえ思える。
2013年2月23日
村上春樹は本当に大好きな作家さんですが、この作品が中でもとりわけ好きです。
一夜の出来事を、まるでフィルム映画で観ているような感覚です。カッコつけすぎているとか、理解不能という人もいるようですが、そういうところも含めて大好きなんですよね。
出版されてから今まで何回読み返していることか・・・。
なんだかな~、というやるせない気分の時に何故か必ず手に取ります。
アカデミーヒルズでの待ち時間30分で読みました。
これまた独特の世界。
カフカの変身を思い出しました。
ちょっと気持ち悪いけれど、でもやっぱり好きです。
ただ、表紙をめくったところにびっしり描かれたセミには、ちょっと勘弁して欲しいです。
2010年月
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仕事力 白版 (朝日文庫 あ 4-121)
- 朝日新聞社
- 朝日新聞出版 / 2009年3月6日発売
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仕事に息詰まったり、落ち込んだりした時期に、いつもかばんに入れて何度も読み返していました。
今でも私のバイブルの1つです。
旅に出たくなります。しかも1人旅。
クロアチアは内紛の歴史もあるし、女性の1人旅におすすめっていうのは意外でしたが、断然行きたい国No.1になりました。
写真もとてもきれいだし、菅野さんの表情も自然体で素敵。
エッセイも共感できるし、何より一歩踏み出してみよう!という前向きな気持ちになれます。
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終末のフール (集英社文庫)
- 伊坂幸太郎
- 集英社 / 2009年6月26日発売
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ちょうど同じ時期に佐々木蔵之介さんの「狭き門より入れ」というお芝居を観て、それと重ねて読んでしまいました。
まるであのお芝居がこのお話の一部分を描いているようで、特別な楽しみ方ができました。
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重力ピエロ (新潮文庫)
- 伊坂幸太郎
- 新潮社 / 2006年6月28日発売
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映画もなかなか良かったです。
派手な演出はないけれど、引き込まれました。
ちょうど公開後に仙台に出張があり、ロケ地巡りができてそれも楽しかった。
飲み会は嫌いではないけれど、得意ではないです。
親しい人がいないと、なかなか打ち解けられなかったり、疲れてしまったり。
でもこの本を読んでみて、参加する方にも楽しもうという気持ちと相手に対する敬意や、その人のことを知ろうとする姿勢が大事なんだと、改めて感じました。
当たり前のことだけれど、憂鬱さや緊張に負けて忘れてしまってたかも。
今夜はちょっと憂鬱な新年会ですが、まずは楽しむ気持ちを持って行って来ようと思います。
2013年1月10日
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東京湾景 (新潮文庫)
- 吉田修一
- 新潮社 / 2006年6月28日発売
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学生時代に読んでいたら、間違いなく憧れた世界だと思います。今もこういう恋愛も素敵だとは思うけれどタイミングが少し遅かったかな。彼女の住んでいるであろう街が、私の最寄りの隣ということもあり、勝手に感情移入。吉田修一さんは「悪人」の印象が強かったので、こんなにロマンティックな小説も書けるんだと、こちらの方が古い作品なのに、私にとっては新鮮でした。幅広い作家さんで、これからも読み続けたい一人です。
2012年8月
最後が残念。
産業スパイという身の上の切なさ、暗澹たる闇に見え隠れする彼らの心情もリアルに感じられたのに、最後のエピローグで一気にパイレーツオブカリビアンのようなおとぎ話の世界になってしまった。これだったら、エピローグはなくて良かった。
それまでのスピード感と臨場感十分楽しめただけに本当に残念。
2012年8月
日蝕、一月物語が本当に難しく、年齢もひとつしか違わないということもあって、悔しい想いをしていました。そんな彼がどんな恋愛小説を書くのか、非常に興味がありました。想像以上にロマンティックだった。男性の書く恋愛小説って、独特ですね。確実に女性作家とは違う。まあ、当たり前といえば当たり前ですが。その中でも、彼独特の恋愛感が垣間見れて、とても好きな作品です。装丁も美しくて、作品にぴったり。
2010年11月