かなり面白くて、それぞれの名探偵たちを主役にしたスピンオフ的物語が読みたいなぁと思いました^ ^
2023年12月11日
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鼠異聞 下 新・酔いどれ小籐次(十八) (文春文庫 さ 63-18 新・酔いどれ小籐次 18)
- 佐伯泰英
- 文藝春秋 / 2020年7月8日発売
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高尾山への旅だったので、シリーズ物だったのですが、この作品から読みました。
人物設定を知りませんでしたが、初めてでもすぐに世界に入ることができましたし、何より主人公がかっこいい。
少年たちにおじいちゃんとか言われてしまうのに、強くて。
高尾山に登ったことがあるので、あの場所だ、と想像できたし、少年たちが旅を通してたくましく成長していくのが素晴らしかったです。
2023年11月23日
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砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet (角川文庫)
- 桜庭一樹
- KADOKAWA / 2009年2月22日発売
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「生き残った子供だけが大人になる」
大人は醜い。
自分勝手で、子供達に簡単に犠牲を強いる。無責任な大人達に腹が立つ。
読みながらそんな気持ちになったのは、十三歳の主人公の心がピュアで、傷つきやすくて、なのに現状の中で必死に生きていて。周りの大人達より大人の対応で、だけど、心も知識も行動もまだ未熟な子供で。大人になりたいのに、こんな世界に閉じ込められてなんていたくないのに。なのにどこにも行けない無力な子供であることが哀しかったから。
読んでいる私は醜い側の大人だ。
大人の醜さと、そんな大人にならなければ生きていけない世界の残酷さを知っている。
それでも、そこで生きていくんだと決めている。
一人でも多くの子供達が生き抜いて欲しいとそう願った。
2023年11月10日
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旅屋おかえり (集英社文庫)
- 原田マハ
- 集英社 / 2014年9月19日発売
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泣きました。予想外に泣きました。
とてもあったかい気持ちになれました。そしてやっぱり旅に出たいな。
2023年10月21日
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ウォーターシップ・ダウンのウサギたち 下 (ファンタジー・クラシックス)
- リチャード・アダムズ
- 評論社 / 2006年9月1日発売
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勇敢なウサギたちの冒険はやがて伝説になる。
何度も読み返したいくらい美しい世界と勇敢で賢いウサギたちの物語。
2023年11月10日
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折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)
- 米澤穂信
- 東京創元社 / 2010年11月27日発売
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物語の中で「折れた竜骨」の言葉を見つけた時のなんとも言えない気持ち。
その単語の意味とはまた別に、未来に希望が見えるような、綺麗な言葉だと思えました。
そして物語。最高です。そうくるか、と思いました。
それぞれのキャラクターもしっかり生きていて、ロードオブザリングの世界観で映画化したのを見てみたいと思いました。
2023年10月5日
まるで良質のルポルタージュを読んだ気持ちになる。
文章が丁寧で、カトマンズの街に実際に立っているような臨場感があった。
タイトルのサーカスは、てっきりサーカス団が出てくるのかと思っていたが。
抉られた。まさにサーカス。
子供達、軍、警察、様々な国から来た旅人たち。
多岐にわたる人間たちの立ち位置もリアルで。
米澤さんの本、ローラーかけて読みます!
2023年9月5日
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USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門
- 森岡毅
- KADOKAWA / 2016年4月23日発売
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戦略を用いるというフレーズはあまり好きではありませんでした。
でもこの本を読んで、私はその意味を理解していなかったことがわかりました。
目的のために目標を立て、現況を把握して、何をするのか、何をしないのかを決めること。
当たり前のことであり、むしろ賢いやり方であると素直にストンと落ちてきました。
大学生の娘さんのために、わかりやすい戦略の本を探したけれど見つからず、なのでご自分で書いたそうですが。
私もこの手の分野はよくわからなかったので、有難いと思いました。
実際にUSJをV字回復させた方でもあるので、その具体例を挙げながらわかりやすく説明されていて。
読みやすくてしかも実践しやすい。
娘にも勧めたら、ママが読んでまとめて説明して、と言われました。
え?(汗)
とにかくビジネス書というよりは、若い人たちに生き方の指南書としても読んでほしいです^_^
2023年8月2日
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【2021年本屋大賞 翻訳小説部門 第1位】ザリガニの鳴くところ
- ディーリア・オーエンズ
- 早川書房 / 2020年3月5日発売
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これは物語だから、と自分に言い聞かせなければならないくらい、彼女の孤独な人生が焼きついてしまって、読み終えて一晩経っても涙が出た。
次々と家族に捨てられて。たった6歳で過酷な環境で1人で生きることを強いられた。
それなのにその環境にいることから人々の悪意に晒されて生きなくてはいけなくて。だからわずかだけれど善意を示す人たちの優しさが沁みてくる。
過酷だけれど美しい自然と、この世界を切り取ったような圧倒的な、だけど無自覚な悪意と、ようやく生きていけるだけの愛情の中で、よく生きたね、と褒めてあげたくなる。
途中で読むのを止めることができなくて、まあまあ長かったけど、一気に読みました。
ストーリーもだけれど、自然の描写がとにかく美しかった。
2023年7月23日
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マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか
- 奥野克巳
- 日本実業出版社 / 2020年10月15日発売
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人類学について漫画でとても読みやすく、そしてためになります。
教授が生徒に教えていくシーンで、読者である私たちも教授から直接教えを受けている気持ちになれます。
ボルネオの森に住むプナンの人たちの文化を紹介しているのですが、縄文人の考え方に似ていると思いました。
彼らの考え方で面白かったのは、たとえば人間は肉体、魂、名前でできているとされること。
そのため赤ん坊はまだ完全な人間ではないし、名前を変えると別人になるとされます。
これは言霊としても心理学的にもあることなので、それを真理として伝えていることに興味を持ちました。
他の民族の文化を知ることはとても楽しく、そしてためになります。
そして、文字だけでは伝わらない、もっと人に知ってほしいとあえて漫画で出版した思いごと、しっかり受け取りたいと感じました。
2023年4月15日
面白くて一気に読めました。
ほぼ最初からきっとこの人が犯人だろうなと言うのはわかっていたし、ほとんどの事件の真相もそうだろうなぁと言う伏線でしかなかったので、どんでん返しと言う感覚にはならなかったのですが。
それでもすごく面白かったのは、やはり主人公のキャラクターと、探偵だった彼のキャラクターです。
善とか正しさってなんだろうなって考えさせられる、とても良い作品でした。
2023年3月22日
1995年の情報なので多少古いものもあるけれど、既に無くなってしまった建物も含めて、写真入りで解説されていて、とても参考になりました。
この本を片手に小樽の街をひたすら歩いてこようと思います。
2023年3月7日
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墓場の少年 ノーボディ・オーエンズの奇妙な生活
- ニール・ゲイマン
- 角川書店(角川グループパブリッシング) / 2010年9月25日発売
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幽霊に育てられた少年の奇妙な冒険と成長物語。
ある夜一家全員が何者かに殺害され、たった一人生き残った赤ん坊は、墓場に迷い込み、そこで幽霊たちは話し合い、力を合わせて育てることにする。
というストーリー。
カーネギー賞とニューベリー賞をダブル受賞したということですが、児童文学らしく、本当に楽しく読み進められました。
優しい気持ちになれる良い物語でした。
2019年5月17日
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流浪の月 (創元文芸文庫)
- 凪良ゆう
- 東京創元社 / 2022年2月25日発売
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救いがなくて許せなくてでもここにいるしかなくて。
そんな主人公が出会った優しくてずっといたくなる場所。
器用に生きられる人にはわからない、もどかしさと悔しさ。
似た部分が多すぎて苦しくなってしまうのですが、幸せになってほしくてどんどん読んでしまします。
2020年8月8日
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QED ~flumen~ 月夜見 (講談社文庫)
- 高田崇史
- 講談社 / 2019年11月14日発売
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京都・月読神社で発見された女性の絞殺死体。翌日には、松尾大社で、女性の兄の死体が鳥居に吊るされるという事件が起きた。
たまたまた京都を旅行中のタタルさんこと桑原崇と棚旗奈々達は、友人に頼まれ事件に関わっていくのですが。
高田崇史先生の大人気QEDシリーズです。
実は月読神社のことを調べる中で出会い、タタルさんのファンになってしまいまして。
謎解きは苦手のため、ミステリーはあまり読まないのですが、歴史が大好きなので、高田先生の本を一気に読みまくりました。
よくわからないとされさる月読命のことが腑に落ちました。
次に京都に行ったら絶対に月読神社に寄らなくては、と思いました^_^
2022年5月5日
時間という概念に初めて見つけた人間の罪と罰。
時間が欲しい人たちを救うことで、彼はやっと自由を手にできるのか。
時間を大切にするとは、こういうことなんだよね、と納得できます。
読後感がとても気持ちいい。
2023年2月22日
カラスが突然喋りだす。
SNSの近未来物語ですね。
ちょっとだけ、主人公の流されやすさにイラッとしましたが、登場人物達のSNSで発信しているキャラと実像のギャップをうまく表していくので、うまい設定だと思いました。
カラスじゃなくて文鳥とかなら一緒に旅したいなあと思いました(笑)
2023年3月2日
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深夜0時の司書見習い (メディアワークス文庫)
- 近江泉美
- KADOKAWA / 2022年4月22日発売
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高校生のアンが夏休みにホームステイすることになったのは、札幌にあるとされる私設図書館の図書屋敷。
一癖も二癖もある館主セージに謎のルールを告げられ不思議に思うも、夢で猫に誘われてと、まるで本当に不思議の国のアリスやネバーエンディングストーリーかのようでしたが。
ちょいちょい札幌市民としては、ツッコミどころがある表現があったのですが。
それは横に置くとして、ストーリーは面白くて一気に読めました。
この中に出てきた物語が面白そうで、かつて読んだ小説も含め、読みたいリストに追加しました。
「本」の持つ力の素晴らしさを感じられます。
2023年2月17日
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ハイパーハードボイルドグルメリポート
- 上出遼平
- 朝日新聞出版 / 2020年3月19日発売
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テレビ方法は見ていなかったのですが、書評を読んで借りて衝撃を受けました。
自分では絶対に行くことのない世界。
本に出会わなければたぶん知ることができなかった世界。
表現力が凄くて、シーンがありありと浮かび、小説を読んでいるような気持ちになりました。
何かをできるわけではないかもしれないけど、知らないままで終わらずによかったと思うことも沢山あって。
沢山の方に読んで欲しいなと思いました。
2023年2月27日
難しい。言いたいことはわかる。だけど読んでも意味がふわふわ滑ってしまい、戻って読むという作業が必要だった。
特に二番目の緑字。
えーん、なにー?と何度も読んでいて迷子になったし。
速読するタイプの私には特にこの作業はしんどかったけど、それ以上に面白いのだ。
ちくちょーと言いたくなる気持ちを抑えながら(面白いから難しいのに読んじゃうだろう、のちくしょー)なんとか読みました。
面白い。というか、絶対に私には書けない(他のものなら書けるという意味ではなく)
なんか、すごかったです。
2023年3月8日
ディストピア小説的な要素がしんどくなるかもと思ったのですがそんなこともなく。
むしろ蜂のドキュンタリーを読んだような、生態がリアルに感じられて、勉強になりました(笑)
蜂の巣の規律の中で、個ではなく、集団の中の種として生きなくてはならず、ひとつの意識体としても動いているはずなのに。
特殊生はあってはならないことなのに、それを認められて身分不相応な経験を重ねることで、母性や恋愛感情を獲得していく七一七。
最下層の蜂種として、全ての他の種達に命令されても従うしかなかったのに。
様々な出会いを通して多くの経験を積み、充実した人生を歩めたであろう七一七の生き方に共鳴しまくりでした。
それにしても、蜂への観察力とリスペクト、すごいです^_^
2023年3月1日
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岩田さん: 岩田聡はこんなことを話していた。 (ほぼ日ブックス)
- ほぼ日刊イトイ新聞
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星のカービィなどを作った札幌出身の日本のゲームクリエイター、プログラマーで、任天堂株式会社元代表取締役社長(1959−2015)の経歴を持ちます。
55歳で亡くなるまで、人生を駆け抜けたのだなと思いました。
『MOTHER2 ギーグの逆襲』4年近く経っても完成せずに行き詰っていた際に関わることになり、「いまあるものを活かしながら手直ししていく方法だと2年かかります。イチからつくり直していいのであれば、半年でやります」と伝えたお話は有名だそうです(この本で初めて知りました)
糸井重里さんとはこの時に出会ったそうです。
そんな岩田聡さんのことばをまとめた本となります。
ほぼ日刊イトイ新聞に掲載されたたくさんのインタビューや対談、そして任天堂公式ページに掲載された「社長が訊く」シリーズから重要なことばを1冊にまとめたものです。
とても人に優しいお人柄のようで、社員全てと対話することを実践していました。
そのためか、天才プログラマーなのに言葉がわかりやすく、ためになる内容でした。
ニンテンドーDSやWiiなどを作る時の思いを知り、例えばWiiのコントローラーを、テレビと同じくリモコンとしたいと強く願ったのも、ゲームをテレビのような存在にしたい思いからでした。
こんなゲームをしない私まで、当たり前のように知っているゲームやソフトの一つ一つに、思いを込めていらしたのだと、感動しました。
かなりお勧めです。
2023年2月28日
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ホハレ峠;ダムに沈んだ徳山村 百年の軌跡
- 大西暢夫
- 彩流社 / 2020年4月22日発売
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ダムに沈む村に最後まで住み続けた女性。電気もない不便な奥地に住んでいた方が豊かに生きていたと感じられる。その人生は本当に過酷で。開拓使として北海道で暮らしていた時のとても貴重な体験を知ることができました。
読み終えて、歴史に名を残すような壮大な人生ではないはずなのに、ずっとその偉大さのようなものに静かに感動しました。
本当にお疲れ様でした。ありがとうございます、と伝えたくなりました。
2023年2月4日