- 銀河の片隅で科学夜話
- 全卓樹
- 朝日出版社 / 2020年2月19日発売
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科学エッセイというものを初めて読んだ。
こんな本があったなんて…!科学というものはこんなにもおもしろいものなんだと気づかせてくれる一冊でした。天体から倫理、生命論まで渡って綴られていて、飽きがこない。知らない知識がたっぷり詰まっている一冊でした。
私は文系の人間ですが、筆者の文章が柔らかい文章なのと、着眼点が文系の人間でも想いを馳せてしまう科学の不思議ばかりで、サラサラと読めてしまう。1日の長さは毎日0.000017秒ずつ伸びている?銀河の中心には超巨大ブラックホールがある?SF小説や漫画で触れてきた知識に改めて想いを馳せられました。
装丁ももちろんですが、構成もすごく素敵で、全部で22夜(話)に別れています。一日1夜、短い文章をあったかいコーヒーやハーブティーとかお気に入りのいっぱいとともに飲んで過ごす夜はとてもくつろぎのある最高の時間でした。そんな1日のおともにぴったりな一冊です。
2021年1月4日
- 未必のマクベス (ハヤカワ文庫JA)
- 早瀬耕
- 早川書房 / 2019年12月19日発売
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早川耕と出会った最初の1冊目。
分厚さに最初読み終わるか…と思っていたが、壮大な世界観に圧倒され、香港からマカオまで、本当に旅をしているような気持ちとともにとともにあっという間に読了していた。
ミステリに分類するほどのあっと驚く仕掛けはない。けれど古典のマクベスになぞらえながら、数学やミステリや恋愛が全てぎゅっと濃縮された展開は次から次にページをめくってしまう面白さがあった。
この本をまだ読んでいない人がいるのが羨ましいぐらい。おすすめの一冊です。
2021年1月4日
- 燃えるスカートの少女 (角川文庫)
- エイミー・ベンダー
- KADOKAWA / 2007年12月21日発売
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「人間だった最後の日、彼は世界を寂しいと思っていた」
もしもこの短編集の始まりが、「思い出す人」じゃなかったら私はこの本を買わなかったと思う。それぐらいこの一編のもつ話の魅力が私にとっては大きかった。
癒す人、指輪、燃えるスカートの少女…、ふしぎだけれど、話の中にぎゅっと胸をつかまれるような一行をみつけてしまい、忘れられない。おおきな意味があるような話じゃない。でも、忘られない短編がごっそり詰まってる、そんな本。
2011年6月5日
- 喜嶋先生の静かな世界 (100周年書き下ろし)
- 森博嗣
- 講談社 / 2010年10月26日発売
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2011年6月5日
ボリス・ヴィアンの複雑な原作をすごく上手に岡崎京子の世界に消化させてる。この本にあえてよかった。
2011年6月2日
- 風に舞いあがるビニールシート (文春文庫 も 20-3)
- 森絵都
- 文藝春秋 / 2009年4月10日発売
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2011年8月22日
- 悲しみよこんにちは (新潮文庫 サ 2-1)
- フランソワーズ・サガン
- 新潮社 / 1955年6月25日発売
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2011年8月22日
- きらきらひかる (新潮文庫)
- 江國香織
- 新潮社 / 1994年5月30日発売
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2011年7月9日
- わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫 イ 1-6)
- カズオ・イシグロ
- 早川書房 / 2008年8月25日発売
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物語に力がある小説というのは、よくも悪くも余韻がある。
読み終えた後に、何度も何度も物語の意味を考えたり、登場人物の書かれていない行間に潜めいた感情を思ったり、物語の中に取り残される。
この話にはそんな力があると思います。
読んで数日、私はこの物語のことばかりを考えてしまいました。
幸か不幸かはこの物語は大して重要じゃない。
読み終えた後、もやもやする方も、意味が分からないと匙を投げたくなる方も、切なさや悲しみを覚える方も、結局の所この物語が持つ引力に引き込まれたのでは。
そんなよくも悪くも「嵌って」しまう魅力がある一冊です。
多くの情報を入れずにこの話を読むことをお勧めしますが、
個人的には、「ノーフォーク」という場所のエピソードが胸に刺さりました。
ノーフォーク、遺失物保管所。
亡くしたものが必ず見つかる場所。
彼らが失ったものは一体なんだったのか、見つけたものは何だったのか。
見つけたものは思い出のテープだけなんかじゃなかったし、彼らがノーフォークで本当に取り戻したかったものはそんなものでもなかった。
日本の小説とは違い、細部まで抑制の利いた語りすぎない物語です。
個人的にはいつも海外物で気になってしまう訳し方も気にならず、素敵な文章でした。
映画とセットで見るのもいいと思います。
映画を見てから小説にたどりつくのも悪くない。
この映画の風景を取り出しているすばらしい映画だったと思います。
ぜひとも自分なりの出会い方で出会ってほしい一冊。
2012年9月1日
- ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)
- 田辺聖子
- KADOKAWA / 1997年3月27日発売
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ジョゼと虎と魚たち、が本当に秀逸なんだけれど、個人的にはこのなかの恋の棺が田辺聖子の短編の中でもベストに入るぐらい好きです。
2011年6月2日
- 孤独な夜のココア (新潮文庫)
- 田辺聖子
- 新潮社 / 2010年2月26日発売
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この本のすてきなところって、タイトルのお話が実は中身にはないこと。
最初びっくりして、どこかに隠れてるのかと思ったけど、ありません。
ひとりの夜に、あったかいココアでものみながら読みたくなる本、っていうことで。
2011年6月5日
- 真理先生 (新潮文庫)
- 武者小路実篤
- 新潮社 / 1952年7月2日発売
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2011年9月19日