坊っちゃん (岩波文庫 緑 10-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003101032

感想・レビュー・書評

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    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/701227

  • 刊行をかなり前の作品です。著者の夏目漱石といえば、大文豪というイメージから難解な作品というイメージを持たれている方が多くいらしゃっると思いますが、この「坊っちゃん」に関していえば全くそんなことはなく、理不尽で粗暴な相手を懲らしめるというストーリーになってます。

    ただ、なぜこのシーンにこのエピソードを挟んだか、どういう言葉を選択しているかを考察すると、深い味わいを感じる作品となっています。

  • 面白いが難しさを感じてしまった。私にはまだ早かったのかもしれない…

  • 著者:夏目漱石(1867-1916、新宿区、小説家)
    解説:平岡敏夫(1930-、丸亀市、国文学者)

  • 言わずと知れた夏目漱石の有名作。
    処女作「吾輩は猫である」が好評を得て、一般的にはその次に発表した小説です。
    無鉄砲で短気で喧嘩っ早く、両親から冷たくあしらわれて育った主人公は、唯一、下女の清にだけたいそう可愛がられ、清から「坊っちゃん」と呼ばれて育ったのですが、物理学校の卒業後、四国の中学校で数学教師として赴任することになる。
    赴任先の中学校で起きた騒動について、坊っちゃんが語り手として書かれたものになっています。

    学校を舞台とした教師が主人公の物語です。
    こういった舞台設定だと、通常生徒といざこざがあって、その後和解し、そして感動の展開なんかがありそうなものなのですが、本作はそういう話ではないです。
    坊っちゃんは生徒にからかわれた結果、職員会議で感情のままに罵倒し、そのまま和解せずに終わります。
    教師たちがメインの話になっているので、学園モノですがお涙頂戴とはいきません。
    ただし、ラストは勧善懲悪となっていて(善も若干やられてますが)、誤読感はスッキリとすると思います。
    あの学校のその後を考えると少し心配な気もしますが。

    文章は口語表現で、非常に読みやすいです。
    ストーリーが頭に入ってきやすく、小中学生でも普通に読める内容だと思います。
    実際に小中学生が読む場合は、子供が読むに不適切と思われる箇所もあるので、実際に読むとなると注意が必要と思います。
    坊っちゃんは青い鳥文庫などからも出ているので、子供向けにはそちらをおすすめします。
    どちらで読んだにせよ文章の軽快さと、また、他の多くの人がレビューで書いている通り純粋な面白さは損なわれないと思います。
    語り手がべらんめえな青年である故か、地の文がかなり特徴的です。
    文学小説らしからぬほどリズミカルで、本を読むときは情景を浮かべながら読むことが多いのですが、本作は情景から頭に浮かび上がってくるような感じで、かなり読みやすいです。
    わかりやすいのは、坊っちゃんの行動・言動が真っ直ぐで正直なためと、行動が逐一インパクトを与えるためかと思います。
    文学小説としては異色ですが、これなら読めるという人も多々いると思います。

    坊っちゃん以外のキャラクターも立っていて、読んでいて楽しかったです。
    坊っちゃんは赴任早々に他の教師陣に「山嵐」、「赤シャツ」、「野だいこ」、「うらなり」、「狸」などとあだ名をつけるのですが、彼らにもそれぞれのポジションがあり、活躍の場があったことがまた本作を名作たらしめる要因だと思います。
    今出版されたとしても普通に楽しんで読める良作だと思います。文学の入り口としてもおすすめです。

  • 自分のなかで漱石ブームなので、十数年振りに読んだ。
    初めて読んだときは、漱石を雲の上の人にように感じていたが、いまは違う。もっと親しみが湧いているし、冗談の好きな人くらいに思っている。

  • 単調に思ってしまった物語。

  • 漱石の作品の中でも最も大衆的で最も親しまれている作品。主要な登場人物は全員欠陥を抱えている。そして自分は坊ちゃんに似ていると感じた。おそらく読者の誰もがうらなりや野太鼓、山嵐、赤シャツ、若しくは狸といった主要な登場人物の誰かに似ていると感じるであろう。そこがこの作品を今なお親しまれるべき作品にしている理由だと思う。とにかく登場人物に自分の欠点が投射されていて愉快でたまらない。

  • 2015/12

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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