よだかの星 (日本の童話名作選)

著者 :
  • 偕成社
4.10
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本棚登録 : 1063
感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (27ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784039633804

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに散歩中の聴き読書。青空文庫のランキング上位の宮沢賢治・よだかの星を選ぶ。「よだか」は醜い鳥で、周りから嫌がられている。また、意地の悪い鷹から名前を変えろと言われる。自分は何も悪くないのに・・・。そこで自己犠牲的思考が自分の大半を占める。太陽や星に「あなたのところに連れて行ってほしい」と頼むが、叶えてもらえない。自分の希望も叶わない人生を考えると辛くなる。が、最後は死んで星になるという願いが叶う。どんな哲学か?人生は叶わぬことばかりだが、本気で願い行動することこそ生きる価値なんだと受け取った。⑤

    • ポプラ並木さん
      まつさん、こんにちは!おお、共読ですね~確かに解釈は人それぞれで、どこの場面が一番印象的かというのも違うかもね。感想は率直なその時の想いを書...
      まつさん、こんにちは!おお、共読ですね~確かに解釈は人それぞれで、どこの場面が一番印象的かというのも違うかもね。感想は率直なその時の想いを書きました。数年後に読んだら感想が変わるんだろうな?と思いましたよ。
      2022/10/30
    • 松子さん
      数年後に読んだら、また感想が変わるかぁ。
      共読、良いですねっ。共感だけじゃなく、ブク友さんが感じたことを通して色々教えてもらえるのも魅力です...
      数年後に読んだら、また感想が変わるかぁ。
      共読、良いですねっ。共感だけじゃなく、ブク友さんが感じたことを通して色々教えてもらえるのも魅力です。
      今度図書間に行ったら、もう一度読んでみますね。(^^)ありがとうございますっ♪
      2022/10/30
    • ポプラ並木さん
      松さん、こちらこそ!
      感想を聞いて色々学ぶ分が多いです。
      自分は素のままの感想ですので、感じ方、受け取り方の違いを知りたいです!!
      松さん、こちらこそ!
      感想を聞いて色々学ぶ分が多いです。
      自分は素のままの感想ですので、感じ方、受け取り方の違いを知りたいです!!
      2022/10/30
  • 2019年夏、図書館で借りて読んだ。情緒不安定な時な事もあって、涙が流れてしょうがなかった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      りまのさん
      この話は悲し過ぎます、、、よだかは星になんかなっちゃ駄目なんです。。。
      りまのさん
      この話は悲し過ぎます、、、よだかは星になんかなっちゃ駄目なんです。。。
      2020/10/08

  • 醜い鳥と呼ばれるよだかは周囲の鳥から差別され、鷹からも私の名前を使うなと言われ、散々な暮らしだった。
    生きることに失意したよだかは食料である昆虫が喉を通った時、酷く辛い感情を覚えた。
    昆虫は毎晩僕に殺され、そして今度は私が鷹に殺される。もうこんな辛い思いはしたくないと遠い空の向こうへ行くこと決意する。
    空の向こうの星を目指し羽ばたくが、遂に力尽きてしまう。酷くボロボロになった体を癒すことなく、少し微笑みながら死んだ。
    しばらく経ったあとよだかは目を覚ますと、隣にはカシオピア座がいた。天の川を背に今もなお輝き続けている。

    よだかは「自分の生は犠牲の上で成り立っている」という自然の摂理に耐え難く、自己犠牲する事で自分の生に意味を見出そうとした。それは自己犠牲の美学とでも言うのだろうか。宮沢賢治の死生観には共感し難いが面白い作品だった。

  • 小さい頃母から「読みなさい」といわれ読んだ絵本。よだかがとにかくかわいそうで最後号泣。よく人から地に足がついていないといわれていたのでたぶん母は世間はおまえが思っているようなものではなく残酷で悲惨なこともあるんだよといいたかったのかもしれない。私の心におもしをつけて現実を生きていけるように読ませたのかな。。。

  • 昔読んだことを思いだし手に取った。
    「醜いから」という理由だけで嫌われ、蔑まれ、自己矛盾に苦しみ、空を飛び、星になったよだか。
    気がついた。この鳥が「わたし」の一部を構成し、今も間違いなく影響を与えていることに。小学3年生の「わたし」と、今を生きる「わたし」と、挿絵のよだかが、やっと、重なった。

    読書は大事だ。特に幼い頃に何を読むかは、本当に大事だ。

  • 「猫の事務所」に引き続いて読了。
    「猫の事務所」の主人公と同様に、仲間内から蔑まれていて、それでも心優しいよだかの姿に胸を打たれました。
    よだかは現実から逃げ出すのではなく、自分自身によって負の連鎖を断ち切るために、遠くへと飛んでいきやがて星になったのだと、個人的に思いました。
    よだかは救われたのか、と考えてしまいますが、明確な答えは出ません。ただ、何度読んでも悲しい気持ちになります。
    考えさせられる物語であり、読む人によって解釈が違ってくる内容だと思います。

    組み木絵による描写がとても美しいです。

    ---あらすじ---
    心優しいよだかは外見が醜いために、他の鳥から蔑まれている。それでもなんとか行きてきたよだかがある日餌となる羽虫を食べたとき、つらい気持ちになった。羽虫はよだかによって命を奪われ、そのよだかはもうじき鷹に殺される、このことがよだかにとってはつらいことだった。つらさから、よだかは遠くへ遠くへと飛んでいくことを決める。そして星に「どうか私をあなたの所へ連れてって下さい。灼けて死んでもかまいません。」と叫ぶもことごとく断られ、それでも飛び続けたよだかはついに自分が飛んでいるのか落ちているのかも分からなくなる。体がぼろぼろになりながらも、それとは裏腹によだかの心は安らかに感じていた。そしてついによだかは星になった。
    ---

  • はじめて泣いた本。
    忘れない読書体験。よだかは星

  • あまり宮沢賢治を読んだことはありませんが、まさかこんなに泣けるとは・・・よだかが何度も何度も空に昇る姿にボロボロ。
    寄せ木の絵が好き。よだかのビゲが可愛い・・・

  • ・よだかが星になろうとしてひっしで飛んでカシオペア座になったところがとても悲しかったです。

  • 他者から心ない理不尽な言葉を浴びる“よだか”。自分だけの力ではどうすることもできない運命を前にしたとき、彼は一直線に夜空へと舞う。

    よだかはどんな心情で最期を迎えられたのかな。喜び、哀しみ、怒り、絶望…何度読んでも結論が出せません。よだかにとっては唯一の救いの道であり幸せの形だったのかもしれない。と考えたところで「私の願望」が入り込んでいると思い、考えをリセットしてしまう。答えは出ないけれど、何度も立ち向かいたくなる本です。
    ひとつの、たったひとつの命の営みを、真正面からまざまざと見せつけられるような迫力があります。

    中村道雄氏の組み木絵が優しく美しい。

著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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