味比べ 時代小説アンソロジー (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041122556

作品紹介・あらすじ

門外不出の味が麹町の菓子屋に登場し、思わぬ騒動を招く(「カスドース」西條奈加)。花見弁当屋が夏場に店を閉める理由とは(「食客ひだる神」宮部みゆき)。減量に励む役者に、御薬園同心が供した心と体に効く一品(「大根役者」梶よう子)。宴会で突如起きた老武士の刃傷沙汰の謎を追う(「真桑瓜」青山文平)。剣を持たぬ新選組の賄方が、間諜をするはめになる(「ぜんざい屋事件」門井慶喜)など全5篇。食と”謎”の絶品アンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • 小説現代2010年3月号西條奈加カスドース、2015年6月1日〜2016年6月30日日本経済新聞朝刊連載宮部みゆき食客ひだる神、小説すばる2012年7月梶よう子大根役者、小説新潮2014年10月号青山文平真桑瓜、小説宝石 2016年12月門井慶喜ぜんざい屋事件、の5つの短編を2022年3月角川文庫刊。なんと4編は既読だつたが、もいちど読んでも面白いストーリーばかり。未読のぜんざい屋事件に登場する新選組賄方の鉢四郎が楽しい。ラストの妻子との邂逅も哀しい結末ですが、それなりのまとまり感はありました。

  • 【収録作品】「カスドース」西條奈加/「食客ひだる神」宮部みゆき/「大根役者」梶よう子/「真桑瓜」青山文平/「ぜんざい屋事件」門井慶喜

    「カスドース」菓子店南星屋シリーズ。店主治兵衛がある藩の門外不出の味を盗んだ疑いをかけられる。子どものころ食べたものの味を再現できる店主の能力に脱帽ながら、それを明かせない事情が切ない。事態の乗り切り方が料理人らしくていい。
    「食客ひだる神」三島屋変調百物語シリーズ。ひだる神に取り憑かれてしまった料理人の半生。あやかし絡みながら、語り手の人柄でなんとも気持ちがいい。
    「大根役者」御薬園同心水上草介シリーズ。太りすぎた大部屋役者のダイエット。結局は鍛錬と心持ち。
    「真桑瓜」「半席」シリーズ。長寿者の集いで起きた刃傷沙汰の理由。息子を喪った親の情は切ない。そして世に出回る情報のいい加減さよ。
    「ぜんざい屋事件」新選組の料理人が主人公。蛤御門の変での大火で焼き出されて以来生き別れとなった妻子を捜しているが。間諜となるはずが…… ドタバタがおかしいやら情けないやら。妻子を見つけたけれど…もつらい。

  • このてのアンソロジーは、最初の話が面白くて、だんだん微妙になってきて…というパターンが多いけど、こちらはどれもかなり秀逸。宮部さんの三島屋のお話も読んだことがあるのに改めて読んで、とても面白かった。

  • 友達から借りた本

    時代小説自体に
    ほとんど馴染みのない私には
    ちょうどいい感じの本。
    特に宮部みゆきさんの
    『食客ひだる神』は面白かった。

    『食』に関する時代小説というと
    どんな内容か想像つかなかったが、
    種々様々でなかなか楽しい一冊だった。

  • 食べ物をテーマにした時代小説のアンソロジー。好みです(笑)

    作品は5点。

    西條奈加  カスドース
    宮部みゆき 食客ひだる神
    梶よう子  大根役者
    青山文平  真桑瓜
    門井慶喜  ぜんざい屋事件


    「食客ひだる神」
    大家宮部みゆき氏は、唯一100頁を超える作品で読み応えがありました。元々、彼女の作品が収録されているが為に手に取った一冊ですが、期待を裏切らない安定の面白さ。

    「カスドース」
    少しだけハラハラしたけど、最後にはホッコリする作品。以前にも同じ著者の「心淋し川」を読んだのを思い出したので、今度は他の作品も読んでみようかな。

    その他の作品も、普段なら自ら手にすることがなく出会うこともなかったでしょうが、新鮮ですんなりと読み切りました。アンソロジーの良い点ですね。

  • 五話中三話既読でした。
    梶よう子さんは初読でした。

  • 全体的に面白かったが
    宮部みゆきのは、だらだらして
    つまらなかった。

  • 時代劇、食べ物ばなしのしばりでのアンソロジー。

    再読のものもあったけど、どの話も、風味は違えど味わい深く。

  • 宮部みゆきの作名しか読んでないのでなんも言えない。

  • ちょっと取り留め無さ感、強し。

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著者プロフィール

作家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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