鴨川ホルモー (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043939015

感想・レビュー・書評

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  • 「ぐああいっぎうえぇ」(進め)
    「ふぎゅいっぱぐぁ」(止まれ)
    「ホルモオオオォォォーッゥ」

    京都を舞台に繰り広げられる『ホルモー』は結局何なんだろう?神々の戯れ?オニと人間との何かしらの契約?よくわからないのだけれど、、、
    それでいい!
    大学生の恋も、悩みも、本気も、バカバカしさも、全てひっくるめながら、オニを引き連れ、オニ同士を戦わせる。大声出して駆け回るようなこの不思議な物語は、神様が多く潜んでそうな京都にとても良く似合うと思いました。
    『京都大学青竜会』『龍谷大学フェニックス』『立命館大学白虎隊』『京都産業大学玄武組』
    ホルモーのチーム名。こういうのいいなぁって思ってしまう✧⁠◝⁠(⁠⁰⁠▿⁠⁰⁠)⁠◜⁠✧

  • 映画は、観てた。
    何か、少しおちゃらけな感じ。
    で、小説も読んでみることに!

    京都の有名大学勢揃いやけど、何で同志社はないの?とは思ってしまう。
    まぁ、自分の行ってたとこあるから、ええか(^^;;
    京都は、知ってるんで、場所とか思い浮かべながらなんで、それも楽しい。
    しかし、藤井大丸まで、出さんでも…
    普通知らんと思う。

    鬼を使って、四大学対抗戦!
    四神の玄武、白虎、朱雀、青龍に分かれて。
    メインは、作者の母校、京大。
    しかし、夜にこんな事してんのか?と。
    人が鬼を使って、闘うんやけど、実は鬼に遊ばれてるような感じ。
    他にも目に見えない鬼とかいるみたいだし…

    京の都は、人の目に見えないだけで、今も物怪だらけなんかも?

  • 「プリンセス・トヨトミ」を再読したら、もっともっと万城目ワールドに浸りたくなって、こちらも再読。本当は「プリンセス・トヨトミ」と関係がある(らしい)「とっぴんぱらりんの風太郎」を読もうと思ったのだけど、風太郎がちょっと重めだった記憶があり、今は悲しい読み物はつらいので、軽めのホルモーからにしてみました。

    記憶というものは結構曖昧なものだということが「プリンセス・トヨトミ」に続き、よくわかりました。というか私の記憶力に問題があるのかもしれませんが。

    初読みのときは、なんという奇想天外な小説なんだ!という、とにかく驚きと、万城目氏のめくるめく面白い文章と京都への憧れと・・・で、「ホルモーは楽しい競技」というイメージだったのですが、なんと十七条ホルモーが行われることになると、チームは二分するわ、黒オニは表れるわ、「陰」の部分もちゃんと描かれていたのですね。きちんと読むと、この黒オニ、めちゃくちゃ怖い。何が襲われているのか、なんでこんなことが夜な夜なおこるのか正体不明なところがまた怖い。主人公安部の友人、高村はホルモーに陰陽道を当てはめて考えるのだけれど、なるほど、と思うところだった。そういえば、主人公の名は「安部」・・・。

    そして、あぁ、青春、というところもこのホルモーのいいところですね。憎むほどでもないけれど、恋愛においては策士の早良京子と、一途で不器用な楠木ふみ。なかなか周りがみえていない主人公安部。うまい具合に最後はまとまって、よかったよかった。ビバ、青春。

    あとは、何といっても、これを読むと京都の魅力をひしひしと感じます。京都って、なんて魅力的なんでしょう!久しぶりにるるぶなんかを片手に洛中を練り歩きたくなりました。

    トヨトミと同じように、こんな奇想天外、斬新奇抜、奇怪千万な万城目ワールドが苦手な人もいるとは思いますが、私は大好きです!

    • URIKOさん
      >orihime1731さん

      コメントありがとうございます!
      わたくしごときの感想を参考にしていただけるなんて光栄です。

      奈良...
      >orihime1731さん

      コメントありがとうございます!
      わたくしごときの感想を参考にしていただけるなんて光栄です。

      奈良、京都、大阪に住んだことがあるなんて、羨ましいですっ!
      私はとことん関西に縁がないもので(涙)

      今は図書館で『八月の御所グラウンド』を順番待ちしているところです。万城目ワールドにまた早く入り込みたいものです。
      2024/09/18
    • orihime1731さん
      私は、「八月の御所グラウンド」待ちきれなくて、購入して読みました。
      「プリンセス・トヨトミ」「鹿男あをによし」「鴨川ホルモー」とは、全く違...
      私は、「八月の御所グラウンド」待ちきれなくて、購入して読みました。
      「プリンセス・トヨトミ」「鹿男あをによし」「鴨川ホルモー」とは、全く違ったものですが、すごく感動しました。正直、最初のお話は、いまいちわからなかったのですが、「八月の御所グラウンド」は良かったです。なぜ「八月」だったのか、読んで理解できましたし、自分の
      また、読後の感想楽しみにいたしております。
      2024/09/19
    • URIKOさん
      >orihime1731さん

      まぁ!もう読まれたのですね。羨ましい。感動ですか!また違った万城目ワールド、とっても楽しみです!!
      >orihime1731さん

      まぁ!もう読まれたのですね。羨ましい。感動ですか!また違った万城目ワールド、とっても楽しみです!!
      2024/09/20
  • 好き(笑)

    二浪して京大に合格した安倍は、葵祭のアルバイトの後、そこで知り合った高村と二人一緒にあるサークルから勧誘される。その名は「京大青竜会」。何やら怪しい雰囲気のネーミングと思いつつコンパに参加してみると、事実怪しいサークルそのものだった。『ホルモー』?なんじゃそりゃ?…でもその場で運命の出会いがあって、安倍は青竜会の活動に参加して行く事に…。

    知的な大学生が、痴的なサークル活動にのめり込んで行く様は、何となく自分自身を投影してしまって一気読みでした。"厨ニ病極まれり"という感じの主人公達の会話もツボです。
    【引用】
    「おいおい、そんなに恥ずかしがるな」
    「恥ずかしがってなんかいない。恥ずかしいのはそっちだろ」
    「どういう意味だ?どうして、俺が恥ずかしい?」
    しばしの沈黙のあと、高村はぽつりとつぶやいた。
    「さだまさし」
     携帯電話を握りながら、俺はサッと顔が紅潮するのを感じた。どうして、高村が俺の心のトップ•シークレットを知っているのか…

    貧乏だけどキラキラしている青春グラフィティが眩しいです。好き(笑)

  • 大学時代を思い出しながら読ませて頂いた。実在する神社や飲食店での描写がリアルすぎて、引き込まれていく。
    森見さんの小説同様、万城目さんの作品にも、知的で痴的な若者たち、異次元のキャラクターが登場する。
    前半は読みながら笑いを堪える一方で、後半になると胸に熱いものが湧き上がってくる。痴話喧嘩や個人的な恨みが原因で、大トラブルに発展するもの。馬鹿でしょうもないけれど、後になって振り返ると、人として成長できた青春時代の経験。自分のカッコ悪い大学時代の出来事を振り返りながら、しんみり思い出に浸ることができた。

  • な、なんだなんだ、おもしろい、おもしろすぎる……!
    作品名も著者名も、もちろんかなり前から知ってはいたけれど、ちょっとふざけたタイトルからなかなか手が出せなかった本。(何しろどんな話か想像もつかなかったもので……)
    BSテレ東の番組で著者のインタビューを見たのをきっかけに一念発起して読んでみたら、なんとまぁ面白いこと。
    ずっと読まなかったのを後悔しました。
    バカバカしいけど爽やかな青春小説。
    しかし、森見先生といい、京大には魅力的なサークルがありすぎる(と思わせられる)。
    私も人生やり直せるなら、京大青龍会に入りたい!
    ……まずは、京大に入らないと……!?

  • ホルモーという謎のワードにあまり惹かれず、この本は知っていたものの手に取ってなかった。

    直木賞受賞作の「八月の御所グラウンド」読み終えた今をもって興味をもち、さっそく読了。

    いやー、面白かった。

    主人公の安倍が、よくわからんサークルに勧誘され、新歓コンパで邪な欲が生まれ入会。

    その後サークル会長のスガ氏になし崩し的にどんどん謎の競技「ホルモー」に漬け込まれてゆく。

    これは中途半端にネタバレしないほうが、主人公ほか登場人物と一緒に「ホルモー」とはなんぞや体験が楽しめそう。

    大学青春ファンタジーで悲喜こもごもあり、ちょっと怖いおもいもするという、なかなかにバラエティにあふれた作品でした。

    これはちょっと万城目学さんの作品、もっと読みたくなりました。

  • 京都が舞台はわかるが、ホルモーってなに?
    主人公の安倍が京都大学に入学し、京大青竜会に入る。青竜会はなにをやるサークルなのかも気になる。

    友人の高村や安倍が好意を抱いている早良やリケジョの楠木、芦屋など、青竜会で繰り広げられるちょっと不思議な物語。ホルモーと青竜という名前、そして京都ということで繋がっていく。

    ホルモーは殊の外、死闘となる事もわかった。現実の日常生活にちょっと不思議な出来事が重なるのは、万城目学さんらしい作品だ。

    読み始めた時は、なんだこれ?ってハテナで頭の中がいっぱいになった。ところが、読み進めるほど面白くなってくる。どんどん引き込まれていくのだ。
    大学時代のサークル仲間や恋愛が絡み、現実に非現実が溶け込んでいる事が、そうさせていると思う。それが京都であり、私も同じような経験があるからだろう。(非現実的な方の経験はないが)
    エピローグで面白い事実もわかる。

  • 京都だと本当に見えていないものを見ていそうな人がいそうだと感じました。
    また、冬の京都に旅行に行ってみたいです。

    「それは-彼らは信じているからだ。彼らは自分の力を信じている。」

  • 万城目学、祝直木賞。
    読んでいなかった『ホルモー六景』を読む前に再読。意外と覚えていないもんだと…
    『ホルモオオオォォォーッ』って、『オニ』が全滅した時に叫ぶって、ことくらいしか…

    京大総合人間学部1回生・安倍。ひょんなことから、高村とともに謎のサークル『京都大学青龍会』の新歓コンパに参加することに。
    そこで、早良京子(の鼻)に一目惚れ。そのまま入部することに。

    『京都大学青龍会』、『京都産業大学玄武組』、『立命館大学白虎隊』、『龍谷大学フェニックス』の『オニ合戦』のための集まりだった…

    そこに青龍会の芦屋、凡ちゃんこと、楠木ふみが絡み、『オニ合戦』が繰り広げられる…

    『ホルモオオオォォォーッ!』って、叫んでるイメージしかなかったが、そうでもなかった…

    芦屋と早良さんの喧嘩がもとだったとは…
    なんとなく、早良さんが諸悪の根源だったと。
    ほんとに芦屋のどこがいいのかと思ってしまうほど。

    『鹿男あおによし』の方がおもしろかった…

    この後は『ホルモー六景』でって、ことなんだろう。

    やっぱり京都に行きたくなるのは、『鹿男あおによし』と同じ。

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著者プロフィール

1976年生まれ、大阪府出身。京都大学法学部卒。2006年、『鴨川ホルモー』(第4回ボイルドエッグズ新人賞受賞)でデビュー。2024年、『八月の御所グラウンド』にて第170回直木賞受賞。ほか小説に『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』『偉大なる、しゅららぼん』『とっぴんぱらりの風太郎』『バベル九朔』『ヒトコブラクダ層戦争』『六月のぶりぶりぎっちょう』など、エッセイ集に『ザ・万歩計』『ザ・万遊記』『万感のおもい』などがある。

「2025年 『新版 ザ・万字固め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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