螺鈿迷宮

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 2727
感想 : 395
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  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048737395

感想・レビュー・書評

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  • すごくいろいろなことを考えさせられた。桜宮サーガの中でも個人的には相当上位に食い込んでくる。ページをめくる手が止まらない、という経験を久しぶりにさせてくれた一冊。『イノセント・ゲリラの祝祭』の前に読んでおきたかったな。

  • 終末期医療に関するお話。

    「田口・白鳥シリーズ」に出てきた「火喰い鳥」と「氷姫」が登場する。
    舞台はやはり桜宮の地、東城大ではなく桜宮病院と碧翠院。

    内容は前記シリーズよりちょっとスリルありの内容。
    各シリーズごとにちょいちょい登場人物の関係性が明らかになっていくね。

    医療における死への接し方についての話が多少なりとも盛り込まれていることが大きかった
    一般論としての意見が作中では紹介されていたけど、
    医療に関わる立場からの個人の考えを聞かせてもらえるとより楽しかったな

    「死亡時医学検索」は今回もトピックのひとつ。
    医療犯罪の抑制と今後の医療へのフィードバック的な意味合いを持つこと、
    それをしない政策への疑問を作中で語っています。
    患者の感情を刺激する解剖ではなくCTで有用な情報が得られるのであれば
    それはそれは良いことだと思うのですが現実はどうなのでしょう。

    良いことだとして、この本を読んだ官僚の人はどう思うんだろうね。
    今後の医療の改善に一役医療費削減の長期的判断としての現状のコストと将来のコストをどうバランス取るか。

  • 何とも続きが気になる終わり方ですね。
    生き残ったのはすみれではなく小百合だったんだよね?赤いメモリーカード持っていたし。
    これから小百合がどう動くか気になります。

    物語は、中盤くらいから盛り上がったかなぁ。それまでは結構だらだらと進んでいたように思う。

    今回は姫宮が活躍していたけど、思っていた感じと違ったのがびっくり。
    姫宮はスラっとしている美人だと思っていたのだけど。

    そしてまぁ今回もAIの推進という主題を中心とした話だったのだけれど、実際どのくらいまでAIの利用は進んでいるんだろう・・・?
    小説という形を通して、一般の人が少しでも興味を持ってくれればそれが一番良いよね。

  • 「チームバチスタの栄光」に続くシリーズの番外編。
    今回は治療し回復する場としての病院ではなく、回復の見込みがなく死を迎える場としての病院を舞台にしており、全体として重く、暗く、何かがズレているような不安定さがあった。
    「死と向き合う」ということを深く考えた。

  • 東城医大の闇を司る桜宮病院。
    落ちこぼれ医学生・天馬大吉の見る終末期医療の世界。
    人の死はどうあるべきなのか?
    延命治療は無駄なものなのか?

    娯楽性はそれほど高くないのだろう。
    でもこれは今までの海堂尊の本の中で一番煮詰まった医療ミステリーだと思う。
    巌雄院長の台詞が心に沁みる。

  • 3月27日読了。

  • 全体的に暗くて、ジェネラル~読むためだけに読んでた気がするけど
    海堂さんのシリーズけっこう、この話とリンクしてる事が多いから
    もういっかい読んだ方がイイかも

  • なかなか話が進まず。
    謎もイマイチ。
    がんばってお医者様になって! と感想。

  • 発売されたのは『ナイチンゲールの沈黙』のあとですが、話的には『チーム・バチスタの栄光』のあとの話しみたいです。

    いきなりややネタバレなんですが、
    この話のテーマは「病院が行う本人の望まない延命処置は正義か?」というものだと思います。

    続きは↓で公開しています。
    http://deepbluewill.blog122.fc2.com/blog-entry-113.html

  • バチスタシリーズの舞台である東城大学付属病院と同じ
    桜宮市にある、終末医療専門の桜宮病院の話

    ようはスピンオフ、ジェネラルルージュで頭角を現した(?)
    姫宮のこともよく分かる一作

    小百合とすみれの姉妹がどっちがどっちかわからなくなったり
    バチスタシリーズに比べるとかなり読みにくかった印象

    あまり冴えてない白鳥ってとっても違和感あるけど、
    ロジックですべてが通るわけじゃないって思い知って
    おそらく彼はまた人間として成長していくんだろう

    長年医療の現場で
    「屍肉を喰らって生き永らえてきたクソッタレの学問」と向き合ってきた
    巌雄先生の言葉はやはり重みが違う

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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