- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048739535
作品紹介・あらすじ
誰にも見えないものが見え、ありえないことを体験してしまう「不思議体質」の君枝。そんな孤独な心を、幼なじみの陸をのぞいては誰もわかってくれなかった。でも、あの頃の二人は、お互いの大切さに気がつかなくて-。少女から女へとつづく、幻想の海原を漂いながら、見失ったのは、ほんとうの愛。哀しみの向こう側を、きらめく才能が描いたラブストーリーの新しい波。
感想・レビュー・書評
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インドネシア語に翻訳されたということで興味を持ち読んでみました。
児童書以外では初の梨屋さん作品。
「不思議体質」の君枝の高校生、小学生、短大生、小学生、そして結婚後の話。
客観的に読めたので辛くはなかったけれど、人によっては読むのが苦しいかも。
最後はハッピーエンドではなくもやっとした気持ちも残りましたが、安易なハッピーエンドよりはいいのかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この人の電波な話がたまらんのですよ…
各章で時系列がバラバラ、だけどどれも起承転結のあるお話で、きちんと1章でまとまっていて面白い。
主人公と幼馴染のはじまりそうではじまらなかった、なんともいえない切ない関係に身悶え。
終わり方は消化不良系ですな。嫌いな人はきっと嫌い。
切なくてしぬううううってぐるぐるしたいときにおすすめ!です! -
全ての章がひとつずつの別れから出来てる。毎回悲しいから、読むのは少し辛い。最後の別れも辛過ぎる。それを不思議体質のフシギな世界が和らげているけど、やっぱりヒトは孤独だと思わざるを得ない。夢の中にいる時に誰もが体験した事が有る様なそんな感覚を思い出させてくれる作品。
そう、私もスダジイ、という札を見た時に、須田爺?って思ってて、ちょっとピンポイントで嬉しかった。 -
君枝には日常的に不思議なことが起こる。トルソーがしゃべる。大人の傘で宙に浮く。植物の家族と暮らす。高校の教室が海になってあふれだす…。誰にも見えないものが見え、ありえないことを体験してしまう彼女を「不思議体質」と呼んだのは、幼なじみの陸。君枝を理解していたのは陸だけだった。でも、あの頃の二人は、お互いの大切さに気づくことができなくて―。恋と孤独と清冽な願いがアドレッセンスな心を揺さぶる感動作!
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スノウ・ティアーズ
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これは胸が締め付けられる。苦しい。寂しい。
とてもファンタジックな世界っぽいけど、実はリアルに苦しいや。
気づかなければこの苦しさにも気づかなかったと思うこと、降り積もってくるさみしさ、溺れてしまいそうな喪失感。無力さの涙。
でも、どこかに向かわなければ。願わくばそこが少しでも安らげる場所でありますように。
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設定はファンタジーだが、悩みを周囲に理解されずに苦しんだ経験のある人はこのヒロインに共感できるだろう。
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厳密には読み終わってないけど。んー、空想の話だし好きそうかなとは思ったけど、読めないな…ジャケ借りしたものの。もやもやする。大人になったのか。
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けっこう読んでいて暗い気持ちになったり、自分の子どもの頃を思い出したりした。彼女の不思議現象は読んでいて、ファンタジーを読んでいる感じだった。ただ目に見えないものは理解されないことが多く、苦しむことも多いとあらためて感じた部分もある。
最後が予想外でした。