無限論の教室 (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061494206

感想・レビュー・書評

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  • (Mixiより, 2011年)
    大変面白かったです。 内容としては「"無限"に関する哲学」。 直線と平面は一対一対応で表せる。 自然数の集合より、実数の集合の方が濃度が大きい。集合の"べき集合"をとると、元の集合よりも濃度が大きくなる。 これらの段階を経て、「可能無限」と「実無限」という二つの立場から対立する無限論が展開されて行きます。一見堅苦しい内容に思えますが、先生と生徒とのフィクショナルなやりとり(キャラ濃すぎ笑)が大変面白く、すんなり読めてまた考えさせられます。おすすめです!

  • スルスル読み進められるけど…理解はできてない(苦笑)

  • 数学に関する哲学の本。
    数学基礎論の本かな。

    対角線論法が思いの外、適用範囲が広くて驚愕する。
    実数の濃度の証明は知っていたが、ラッセル集合、ゲーデルの証明にも使われていたなんて。

    まさにメタな視点が度々求められるが、自分の「脳力」を鍛えるために面白い本だった。

  • 完全には理解していない、要再読。

  • わかりやすい。無限論の立場が2つあるというのは初めて知った。
    筆者は、多くは実存無限の立場で可能無限は小数という。
    しかし、イプシロン・デルタ法なんかは、可能無限であろう。

    本書の精神的背景は、ウィトゲンシュタイン。
    参照した本は、
    森毅 無限集合 共立: 無限集合論の解説書としては出色 大学410.8Su23.4
    ムーア 無限 その哲学と数学 東京電機大:無限論入門として最適 県立'96 大学文庫(学術)111Mo39'12

  • 105円購入2013-08-13

  • なるほどなるほどと言いながら読む感じ。

  • 無限が実在でなく思考の産物にすぎないこと、集合とは概念であるということ、そこから生まれるパラドクスをどう回避するか、等々について、軽妙に、しかし手数をかけて解説してくれている。対角線の話にはなるほどと思いつつ、最後の2章(ゲーデルの不完全性定理)は話についていききれなかった。また読んでみます。

  • 4-06-149420-1  235p 1998・9・20 1刷

  • 「無限」という言葉を哲学的、数学的に解き明かしていきます。

    しかし哲学はともかく数学的なアプローチは非常に苦手です。

    なので全体と通して「理解したか」「理解していないか」という点に絞ればきっと「理解していない」と思います。

    理解出来たらならかなり面白い内容の本だと思います。

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著者プロフィール

1954年(昭和29年)東京都に生まれる。85年東京大学大学院博士課程修了。東京大学大学院教授を経て、現在、立正大学文学部教授。専攻は哲学。著書に、『論理学』(東京大学出版会)、『心と他者』(勁草書房/中公文庫)、『哲学の謎』『無限論の教室』(講談社現代新書)、『新版論理トレーニング』『論理トレーニング101題』『他者の声 実在の声』(産業図書)、『哲学・航海日誌』(春秋社/中公文庫、全二巻)、『はじめて考えるときのように』(PHP文庫)、『ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む』(哲学書房/ちくま学芸文庫)、『同一性・変化・時間』(哲学書房)、『ここにないもの――新哲学対話』(大和書房/中公文庫)、『入門!論理学』(中公新書)、『子どもの難問――哲学者の先生、教えてください!』(中央公論新社、編著)、『大森荘蔵――哲学の見本』(講談社学術文庫)、『語りえぬものを語る』『哲学な日々』『心という難問――空間・身体・意味』(講談社)などがある。訳書にウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』(岩波文庫)、A・アンブローズ『ウィトゲンシュタインの講義』(講談社学術文庫)など。

「2018年 『増補版 大人のための国語ゼミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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