- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061498914
感想・レビュー・書評
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本屋で見たポップに惹かれて読んでみたものの、文系のわたしには難しかったかも…。
でも風景が浮かんでくる場面があったり、ミクロの世界をすごく分かりやすく描写してくれてたりして小説的な部分もありわりと読みやすかったです。
理解できたか?と聞かれると、首をかしげるしかありませんが。
でも面白いと感じられる一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
福岡先生の視点、感覚というものに触れることができます。また読み返したい一冊です。
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人間の細胞のメカニズムが分かるのみ。知っておいて損はない内容。
ただ、文章のなかに、著者の学生時代の思い出や情景などが話の間間で書いてあり、しかも文学っぽい表現で書いてあって、ちょっと気持ち悪いです。
科学者は科学者らしい文章で淡々と描いてほしいものです。ちなみに、こういった部分は、読まなくても本題には一切関係がありませんので、読み飛ばすのがよさそうです。 -
因果関係は、「介入」実験を行ったとき初めて立ち現れる。介入実験とは文字通り、原因と思われる状況を人為的に作りだし、予想される結果が起こるかどうかを試すということ。
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”生物と無生物のあいだ”福岡伸一著 講談社現代新書(2007/05発売)
・・・延々と生物とは何か!の話が続くのかと思いましたが、違いました。
(もしそうなら現代新書ではなくブルーバックスで出てるはずよなー)
各年代の研究者の紹介をしつつ”生命とは動的平衡である”という結論に至る話。
名前だけは知っているワトソンとクリック、物理学者のシュレディンガーの生物についての言もあり、
こういったジャンルに縁のない身としては楽しめました。
(逆に詳しい人なら物足りないかも?) -
人から紹介されて読んだ。「動的な平衡状態」に着目して、生命とそのふるまいを形作る登場人物たちを紹介する。
章の最後に次の章に繋がる一文がしばしば挿入されるという(科学者が書くにしては)斬新なスタイル。良い意味でも悪い意味でも一般向けの本。
構成はともかく、表現の引き出しの多さはすごい。特に比喩表現が巧みで、遺伝子、アミノ酸やタンパク質が形を変えていく様子がまざまざと想像される。 -
読み物としては面白いし、文章は上手い。しかし、多少の生物学の知識がある人間にとっては、科学としての有用情報は何も書かれてない本である。ここで書かれている「動的平衡」は、ただのイメージであり、それを生み出す原理や機構、つまり生命とは何か、という点についての言及はない。本書にある「動的平衡」の例は、メカニズムとしては、全然関連性のない別の現象であり、それらを単にイメージでくくって生命を説明する原理とするのは、科学書としては論理の飛躍が大き過ぎる。サイエンス本というよりサイエンス風文学と言った方が適切な気がする。
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わかりやすい講義を受けているようでした。
メモ:
①ヒデオ・ノグチの実績は乏しい。 ②ノーベル賞の受賞者が最大の功労者とは限らない。 ③人間は何故大きいのか->平方根の法則。 ④死はエントロピー最大の香り。⑤相補性の良い相手を求めてくっついたり離れたり、人間もタンパク質も似たようなもの。 -
生命とは結局のところ以下のことしか明らかにできない。
生命を機械的に、操作的に扱うことの不可能性だったのである。
(pp.272)
→生命自体に平衡動態という秩序を保つような自律的な能力がある。
らしい? -
あまりに良かったので友人にあげて手元にはないのですが、研究者が情緒的に詩的にこのような文章を専門的に書くことができるのに感動した記憶があります。生物学に興味が湧き調べて「生命、エネルギー、進化(ニックレーン)」に辿り着くことになりました。