- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062631440
感想・レビュー・書評
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この方の作品は何作か積んであり、今作が初の篠田作品。
絵画の裏方、修復師の女性が主人公の話。
絵画の知識に乏しく、修復師が何をする人なのかも良く知らなかったけれど、物凄くのめり込んで読んでしまった。
私は絵心がなく、細かな作業も苦手。
なので正反対の主人公の行動を読んでいるのが面白かった。
篠田節子、好きな作家さんになりそうです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やはり濃密な空気の漂う1冊である。絵画修復という職人になったヒロイン。今は亡きはかつての「恋人」の足跡を追って、美術界の大御所の遺作を手掛けるようになる。謎の森に読者は誘われる。
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迫力はある。珍しい題材をミステリー仕立てで興味深く読ませてしまう。ただ、人間のドロッとした部分が気味悪い。
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上手くねられたプロットが光るミステリー。篠田節子さんは安心感のある作家の一人。
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2015.4.2(木)¥180+税。(-2割引き)
2015.5.14(木)。 -
前作に引き続きこちらも文庫で再読しました。久しぶりなので結構忘れていましたね。でも、印象としては初読の時と変わりはなかったです。
感想としては、何だか二時間ドラマの原作のようだなと思いました。終盤のアクションシーン(?)の様な場面なんかは、その傾向が特に・・・
この作品に関しては、ミステリ仕立てのサスペンスよりも、もう少し違った形の方が良かったような、そんな気がしたんですが。 -
贋作師という「裏方」。
決して世に出ない「役割」の人間。
なぜ贋作師としての道を選んだのか?
「創造性」「芸術性」のなさを自覚する。
師匠のものを真似て、
書いたという「方法論。」の踏襲。
「スライドを絵にしていく手法。」
本当に魂のある絵になるんだろうか?
こういうのを贋作というのだろうか?
しかし、贋作師というのは、著名なヒトの絵を
描くヒトで、さしずめ「ゴーストライター」
ということになるんでしょうね。
「風景画」ということ。
と、人間の中に深く入っていく画家。
「宗教画」に到達していく心境が大切。
「可能性が、どこにでもありそうなんだけど
全部ふさがれている、何をやったらいいのか
わからないみたいな状況」篠田節子。
そんな人間がどのような行動をつくりだしていくのか?
自分であるということへの自信。 -
絵画×ミステリーが好きみたい。絵画から謎を読みとり、その絵の背景のジメジメドロドロした感情にぞわぞわ浸るのが心地よかった。後半土曜ワイド劇場?って感じになったのがちょっと残念。ゲイの彫刻家才一さんが魅力的で実写なら誰がいいかなーと想像したりした。