- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062639705
感想・レビュー・書評
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「夏と冬」続編です。
これを読めば、「夏と冬」がさらに楽しめる。
「夏と冬」で投げられてた伏線のいくつかは、ある程度明らかにしてくれてます。「夏と冬」読んだなら必ず読むべき書です。
とはいえ、『痾』は「夏と冬」とはかなり切り離されている物語でもあります。
何せ、烏有は和音島の記憶をなくしているので。
より日常的であり、よりロジカルな作品となっています。
また、麻耶ファンからしたら、オールスター感謝祭ばりに豪華な人物達が出ています。
木更津と香月とメルカトルと美袋(名前だけ笑)と烏有と桐璃なんて。。。
会話だけでおもしろいに決まってます。
「夏と冬」の後日談であり、「翼ある闇」の前日談として、「番外編」感はありますが、とても楽しめた作品でした。
烏有と桐璃と木更津と香月の続編を、読みたいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
終盤の烏有の救われなさに絶句。タイトルの意味を知って見事にはまってるなと恐ろしくなった。法月さんの解説が非常に解りやすくて面白かった。
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この人の作品は色々期待しないように読んでいるのに、ついつい引っ張られて結局壁に投げるも、また拾って来て読んでしまうなあ。
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和音島から帰ってきた烏有は記憶喪失者となり、放火魔になった。
衝動に任せて燃やした神社から出てくる身に覚えのない死体。届く脅迫状。フラッシュバックする和音島での出来事。
自分の無力を嘆き傷付き続ける烏有は何者にも成れないままか。 -
『夏と冬の奏鳴曲』の続編と位置づけられている本作ですが、それを補完する内容ではありません。
まあ、そこが麻耶雄嵩らしいのですが…
インパクトは前二作ほどではないにしても、テンポよく進むのでとても読みやすいです。
ただ、烏有が犯行に至る経緯が弱い、というか現実味があまり感じられないのが難点か…
本作は『夏と冬の奏鳴曲』の回答編ではないにしても読むことで見え易くなる部分もあるので、夏冬を読んだのなら読むべきかと -
ミステリとしてはどうかと思うが、幻想文学として読んでしまえば、この鬱陶しさは少しクセになる。
ただ新本格ミステリの意味がわからない。 -
夏と冬の~の続編ということで、読んでみる。
続編、、、?
まぁ、登場人物の名前とか、設定は確かに。
でも内容は全然続編じゃないような。
なんか、ぼんやりしてる、という印象。
そこがいい・・・のかな? -
猫の虐待、ダメ、絶対!!事件の根幹となる謎とその真相にどうも納得がいかなかった。ネタ的には「バナナの皮」「その夜、"桐璃"と寝た」「もう慣れたのだ」「結婚しました」など迷言の多い一冊。烏有さんのその後が知りたいあなたに。とにかく猫の虐待ダメ絶対!!