月は幽咽のデバイス (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062736985

感想・レビュー・書評

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  • いつもの4人に今回は前作から登場した森川素直が加わり、ますます賑やかになっていくなぁと思いました。
    森川のキャラクターは他の4人とは違っていて、小鳥遊と香具山の滑らかな掛け合いに森川が加わることでまた新たなリズム感が生まれ読んでいて楽しかったです。
    Vシリーズは多種多様な登場人物のテンポの良い会話も楽しめるシリーズだと思います。
    トリックについてはこういうのは好きじゃない!って人も居るかもしれませんが、自分はこう来たかぁと思いました。
    森作品は、人の認識や思考などの多種多様な物差しを物語の中で語り、その物差しの存在を再認識したり新たに知ったりという体験ができる作品だと思っています。
    その感覚は京極作品でも感じるのですが、森作品はまた違った方向からのアプローチなので面白いです。
    こういう物差しもあるのだぁなと思うと、本の読み方が広がると思います。
    満足度は★★★★☆。
    タイトルの意味を考えるとまた別の見方ができそうですね。

  • 【評価】※評価は5段階評価
    満足度:3
    (だんだんと保呂草の活動が盛り上がってきます)

    シナリオ:2
    (ちょっと設定に無理があるのでは・・・・・・ペットにね)

    読みやすさ:4
    (テンポよく話が進んでいくの読みやすい)

    トリック:2
    (それって警察が調べればすぐにばれるのでは・・・・・・)

    【感想】

    人っていつでも何かを待っている。

    この本を読んでそんなことを思いました。

    人は答えを探している。

    それは人生の答えであったり、恋人との間での答えであったり、
    未来への答えだったりする。

    答えを探していると書きましたが、
    実際はそんなに積極的なことをしてるわけじゃなく、
    雨があがるのを待つように答えが見えるてくるのを待っている。

    悪い意味ではなく、「何かを待っていられる」っていうのは
    幸せなことなのかなと感じます。

    まだ見ぬ世界に思いを馳せるように、
    その到来を待つ。

    人が生きるための動機ってこういうところにあるのかな?
    と少しまじめに考えてしまったりします。

    一生を懸けて答えを探す。人生の最後に結論を出す。
    (多分結論は出ないんだろうけど)

    その答えが出るまで生きるのも悪くない。

    そんな幻想を見せてくれるところが、
    森博嗣の魅力だなと感じます。

    【内容】

    美しい館にひそむオオカミ男の犯罪か!?

    薔薇屋敷あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、オオカミ男が出るという奇妙な噂があった。瀬在丸紅子(せざいまるべにこ)たちが出席したパーティの最中、衣服も引き裂かれた凄惨な死体が、オーディオ・ルームで発見された。現場は内側から施錠された密室で、床一面に血が飛散していた。紅子が看破した事件の意外な真相とは!?

    【その他の作品のレビュー】
    白いサンタのブックログ
    http://siroisanta.blog62.fc2.com/

  • 薔薇屋敷あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、オオカミ男が出るという奇妙な噂があった。瀬在丸紅子たちが出席したパーティーの最中、衣服も引き裂かれた凄惨な死体が、オーディオ・ルームで発見された。現場は内側から施錠された密室で、床一面に血が飛散していた。紅子が看破した事件の意外な真相とは!?

  • びみょー。

  • 森博嗣作品はグレーゾーンのトリックが多い印象を持っていたのだが、今回は完全にブラック、アウトだろうと思った(笑)
    事象の説明としては十分なのだけど、ミステリとしての楽しみという点で大いに不満が残ってしまったかな。

    森博嗣にしては珍しいオカルト的なモチーフを持ち出した作品。それでも全体のクールな雰囲気を保っている辺りが憎らしい。


    しかし、何だかんだで。
    トリック云々を除外しても、一気に読ませてしまうから森博嗣は止められないのである。
    そんな?シリーズ第3弾である。

  • 「遠心分離器か、僕は」

    小鳥遊練無

  • 結局、透明人間の声についてはトリックとは無関係のオトリ伏線だったようだが、雰囲気作りに活用されている点が見事。

  • 金持ちのすることは庶民の理解を超えてるのです。

  • 09/03/07読了

  • 「黒猫の三角」「人形式モナリザ」に続く、Vシリーズ弟3作です。
    前作よりも楽しめました。が、なにぶんにも、ひとつの作品に
    思想を詰め込みすぎな気がするのです。
    ひとつひとつの思想には共感できる部分もあるのですが、
    ちょっと飽和状態です。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    薔薇屋敷あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、オオカミ男が出るという奇妙な噂があった。瀬在丸紅子たちが出席したパーティの最中、衣服も引き裂かれた凄惨な死体が、オーディオ・ルームで発見された。現場は内側から施錠された密室で、床一面に血が飛散していた。紅子が看破した事件の意外な真相とは。

    ※ネタバレ※

    タイトルは素敵。
    最初"幽咽"を"幽玄"と勘違いして勝手に納得していました。
    熊かぁ…
    ただの好みですが、狼じゃないのはちょっと残念。

  • ありえない話・・とは思うけど。

  • 徐々に物足りなく。

  • 面白かった。
    なるほど、言われてみれば。

  • 薔薇屋敷あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、オオカミ男が出るという奇妙な噂があった。瀬在丸紅子たちが出席したパーティの最中、衣服も引き裂かれた凄惨な死体が、オーディオ・ルームで発見された。現場は内側から施錠された密室で、床一面に血が飛散していた。紅子が看破した事件の意外な真相とは。
    Vシリーズ第3作。

  • ミステリの常識をどんどんと否定しながら突き進んでいく感じ

  • シリーズ3作目。
    毎度の事ながら軽快に読めます。
    じっくり細部を読んでもおもしろいかと思いますが。
    今回もトリックや犯人に関しては特に考えず。

    今回は、パーティの最中の事件です。
    パーティの最中という意味では1作目の「黒猫の三角」に似てると思います。
    確か。
    以前読んだそのシーンはイメージできるんだけど
    その物語のタイトルが思い出せない。

    で、そのオチなんですが、多少不満。。。
    ミステリー小説において
    読者がどの時点で全ての真相を理解できる程度の情報を与えられるかは
    わかりませんが今回はそれがなかったと思います。
    想像力を働かせればできるだろうといわれればそれまでなんですがね。
    推理ってそういうものですし。
    ただ、不満。

    だからってつまらないわけでもないんですが。
    深そうに見えるやり取り、中盤を省略したやり取りの展開はとてもおもしろいです。
    特に、事件解決後のそれは。

  • 6月7日読了。Vシリーズ3作目。

    保呂草さんと瀬在丸さんの知的なやりとりと、小鳥遊くんと香具山嬢のやりとりがよいね。
    どこかでに、赤柳さん出てくるのかなあ。

  • ホームパーティで、オーディオルームの密室の中、凄惨な殺人事件発生。
    若干、ずるいと感じつつ、でもその伏線に納得。
    反則すれすれと感じるか、完全に反則と感じるかはその人次第ですね。
    そうか、笑わない数学者と対になってるから、そっち系ね。なるほど。
    その場の状況に何らかの意味を見出してしまおうとする人間の性に苦笑。

  • Vシリーズ第3弾。前作で登場した森川くんも阿漕荘の仲間に。
    オオカミ男が出るという噂のある屋敷で開かれていたパーティー中に凄惨な殺人が起る。今回も小さな謎を残しつつ・・・。推理を楽しむ、というより、物語を楽しめるシリーズだと思います。ついつい、シリーズを続けて読んでしまっています。

  • Vシリーズ3冊目。
    オオカミ男の噂の豪邸の話。
    トリックとかはいまいちかな。
    このころの祖父江七夏と紅子のバトルは面白い。
    紅子と林と七夏とへっくん対面。修羅場(笑)

  • 未読。

  • これは割とストーリーも好き!
    結局あの動物は何なんだろう。

  • ミステリとしては「それはねぇよ!酷いよ!」というほどの話。ツッコミたい人に、ぜひ。

  • へっくん、ケーキ美味しかった?

  • Vシリーズ三冊目。<br>
    引き千切られ引き摺られた死体の凄惨な様子が、ちょっとだけFを思い起こさせる感じ。<br>
    このトリック(?)は好き。<br>
    作中で一番好きなのはパラボラアンテナの用途かな(笑)。<br>

  • 相変わらず、紅子さんカッコイイ!
    (07.9.5)

  • Vシリーズ3巻目<BR>
    最初はやっぱり登場人物の多さに戸惑いを隠せなかったけれど、読んでいくうちにやっぱり惹かれていってしまう。不自然に引き摺られた死体、狼人間の噂、そして密室。どういうトリックなのか分かった時が快感と呼べるぐらい驚愕のものでした。さすがやってくれる。そして今回もやっぱりやってくれた、保呂草さん。彼にはやっぱり最後はしてやられたりを毎回感じてる気がします笑"

  • 守りたいものは。。。

  • Vシリーズ3作目。
    やっぱりタイトルが綺麗。
    ストーリーは結構びっくり?

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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