発達障害の子どもたち (講談社現代新書)

著者 : 杉山登志郎

• 講談社 (2007年12月19日発売)

感想・レビュー・書評

[そらいろさんの感想 · 2011年1月19日]

発達障害に対する考えを根底から覆してくれた一冊。
発達障害というと、ADHDとか自閉症とかといったように、
病名や診断基準をもとに考えてしまうことが多いが、
発達障害の真の姿を見せてくれる。

そして、現在の発達障害を巡る状況や支援など、
何が問題なのかを浮き彫りにしてくれる。

発達障害に興味を持った人、持っている人に是非読んでほしい一冊。

[白梅さんの感想 · 2010年12月9日]

発達障害についてまとめた新書。
アスペルガーやＡＤＨＤなどの障害児の特徴について書かれている。

特質すべき点として、
子ども虐待という発達障害を上げている点がある。

発達障害とは何か、どんな教育が望ましいのか。
基本をしっかり読みたい方向け。

[onetofiveさんの感想 · 2010年10月9日]

症状のみを並べたてる専門家の解説書が多い中、療育の現場で格闘している医師による現実的、実際的な解説が多く含まれた良書。

特に医学のみの視点にとどまらず、社会的な視点から問題を捉えている点、子どもに対する一時的な対応にとどまりがちなこの領域の問題を人間の発達という観点から長期的に捉えている点が秀逸。

[ncnさんの感想 · 2024年4月4日]

OPAC → https://opac.ncn.ac.jp/opac/volume/239041

[chibipikanohonさんの感想 · 2024年1月27日]

発達障害児に関して具体的な事例を紹介しつつ概要をまとめた本。発達障害については本人や家族の体験談などでその困難な生活を見聞きするケースが多かったのだが、この本は精神科の先生による落ち着いた筆致なのが読みやすい。本人の困難、家族の苦悩に引きずられて感情的に受け止めるより、どう対処したらいいのかを考えさせてくれる。発達障害を抱えながら、いかに現代社会に適応して生きていくか、どういう生き方が本人に取って望ましいかを冷静に考えて寄り添い、必要がなくなったら離れる（あくまでも受診なので経過良好とみたらいったん診療は終了する）。場合に応じて薬も使うし、通常学級と特殊学級のどちらに通うべきかもケースバイケースだし、今は障害者雇用が会社の義務だから、十分配慮してもらいながらその枠で就職した方がよほど安心安全に生きていけるケースもある。学習障害は適切な対処をすれば後年に大きく困ることなく社会生活を送ることが出来るという分析は非常に興味深かった。

[kごさんの感想 · 2023年12月9日]

まだ読み始めですが、とてもいい始まりです。

[紅葉さんの感想 · 2023年4月2日]

最悪なのは「放置」

[evinyoさんの感想 · 2022年12月26日]

豊富な臨床経験のもと、目から鱗の話が多かった。巷にあるこの分野の本を読んでいると、本質を忘れやすい。時々読み返したい。

[amiami0707さんの感想 · 2020年7月10日]

発達障害は発達の凸凹
脳の機能不全によるもの。
出来るだけ早期に治療をすることで良い成果が得られる。
薬物による治療も有効。
成長につれておさまっていく症状もある。

周囲の人の理解と協力で生きやすくなる。
成功体験を積み重ねていくことで、社会人として生きていくこともできるようになる。


今は困っているのは周囲の大人ではなく子どもなのだと思う。

[とむさんの感想 · 2020年2月27日]

発達障害の外観がわかった。

発達障害は、自らの責任で受けたものではないので、きちんとサポートするシステムこそ歴史の進歩である。

人が「できない」と心の中で責めてしまう時もあったので、「できない」ことを責めずに人を個人として捉えようと思った。

著者プロフィール

福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任教授

「2023年 『そだちの科学　40号』 で使われていた紹介文から引用しています。」