- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062884532
感想・レビュー・書評
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戦争調査会という存在を全く知らなかった 幣原・吉田両氏の努力の賜 さすが外交官
失敗の本質は幾つかあるが
改選のタイミング
満州事変
日華事変
近衛首相 蒋介石国民党を相手にせず
三国同盟
南仏印侵攻
そして終戦のタイミング 最期の一年の犠牲の多さ
決断できず サイパン島玉砕 大空襲
ソ連へ和平仲介期待
日本は戦略決断ができない
戦争のような大きな事案も、ミクロを積み重ねて合成の誤謬
GHQに本調査会を止められた後、誰もフォローしていなかったのは?
著者は一橋大学細谷ゼミ 親近感を感じる
もう少しスッキリを期待詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
淡々と読み解かれてゆく。
それは過不足なく、とても頭に入ってゆきやすい。
敗戦後、日本政府が独自にあの戦争のことを調査しようとしていた、
そのことにまず驚かざるをえない。 -
この本で知ったことが多々あり、面白く読めた。
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前半は戦争調査会が未完のまま廃止されるまでの経緯、後半は残された資料を元に筆者が自ら分析する、という構成。
リベラルで知られた幣原が総裁を務め、「戦争を調査するのに軍人が必要」との彼の主張にも関わらず、旧軍人の参加を特に英ソに問題視され早々に廃止に追い込まれる。それから10年も経たないうちに旧軍人高級幹部クラスが公職追放解除されているのに、現代から振り返ると皮肉だ。
後半では、筆者は戦争の起源を、政争により統帥権干犯問題が生まれたロンドン海軍軍縮条約時に置いている。しかしその後も、満州事変不拡大の可能性や日中関係修復の兆し等があり、対米開戦にしても近衛内閣下での日米交渉までチャンスが残されていたことを筆者は指摘している。軍だけでなく政治の側、また独ソ戦という国際情勢、それぞれの要素が絡んでいる。 -
戦後すぐの時点で日本がなぜ無謀な戦争に突入してしまったのか,その原因究明のために組織された「戦争調査会」。本書第一部はその戦争調査会成立の経緯と解散させられるまでを描く。第二部は実際に戦争調査会が収集した資料(2015年にゆまに書房から全15巻で復刻刊行されている)をもとに日本がどこで道を誤ったと考えられていたのかを分析していく。まさに著者によるこの未完の国家プロジェクトの再構成となっている。
非常に興味深い論点が多々提示されており,勉強になった。 -
終戦後、日本にもこういう試みがあったのに残念
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東2法経図・開架 B1/2/2453/K
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210.75||In