虹の歯ブラシ 上木らいち発散 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062990417

感想・レビュー・書評

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  • メタミステリの最先鋭。

  • デビュー作が個人的に大好評な早坂吝の第二弾。
    援交探偵,上木らいちの虹の七色にまつわる短篇集。
    青の発想が素晴らしすぎる。
    今回もまた斬新な結末。

  • ○○○・・・が やたら、妙に、俄然、面白かったのでこちらも!と思ったのですが。
    前半部分はきっとこれはあとでわ!っと驚かせてくれる伏線の一部なのだと思いながらも淡々とへぇ~って。
    にしても、イカはないでしょ、げっ。

    それで、「橙」ではてな?となって、最終章え?
    どこをどう楽しめばよいのか、読みこみ不足ですかねぇ。

  • てっきり「上木ライチ・ハッサン」とゆー中東系の作家だと思っていたのでしたヽ(*´∀`*)ノ.+゜♪.+
    ハッサンじゃなかった……発散だったのでした……ora
    初めての早坂吝ヽ(〃Д〃)ノ面白かった……のです。面白かったのですけど、無理矢理どうしてもエロくしたい感じがどうもラノベの延長的な感想なのですね(´Д`;)
    別にエロい描写とか必ず入れなくてもいいと思うのですよ(´Д`;)そして、特にらいち嬢個人にはそんな興味は湧かないので、らいちに関する考察よりも、らいちとお客さんとの関係と、その関係にもぞもぞする周囲。とか、そういうのがもっともっと知りたかったのでした。
    勿論最後の章も面白かったのです。面白かったけど……メタ的なネタでちょっとおまけ要素が強かった……とゆー感じ。

  • 『◯◯◯◯◯◯◯◯殺人事件』は良かったけど、どっちかというとバカミスだから、2作目はちょっと…。

    本格じゃなかったなぁ〜。

  • ○×8の続編。

    本作は、上木らいちが主人公で、いくつかの犯罪を謎解きする。

    荒唐無稽なネタもありバラエティに富んでいて楽しめる。

    最後のは何だろう?

  • 前作で存分に楽しませてもらったが、本書も期待以上だった。各章それぞれが独立した面白さで(青の章の教祖の正体には爆笑してしまった)、かつ 、それぞれの伏線が活かされたラストの「上木らいちは何者なのか?」に関する謎解きも非常に面白い。続編もあるのだろうか?らいちがとても良いキャラなので、ぜひ続編を読みたい。

  • 「紫」「藍」「青」「緑」「黄」「橙」「赤」と、上木らいちの援助交際相手が使用する歯ブラシの色にまつわる事件を描いた連作短編集。
    それぞれのネタが軽めで、短編としての出来はあまり良くありませんが、【紫は移ろいゆくものの色】では前作を彷彿とさせる上木らいちの18禁解決、【藍は世界中のジーンズを染めている色】ではジッパーに付いていた指紋の矛盾から展開していく推理が興味深かったです。
    最後の二編【橙は???の色】【赤は上木らいち自身の色】で真相を目まぐるしくひっくり返しながら連作の大仕掛けを明かす過程はなかなかのぶっ飛び具合ですが、最後は安易なところに着地した感が否めず、個人的にあまり好ましいものではありませんでした。

  • 上木らいちシリーズ第2弾
    連作短編集で、最後に全体のオチがあり。
    途中途中で、何気ない文章が太字で書かれていて、
    後のオチの伏線を”あえて”提示している。
    前作では謎だった『上木らいち』を描いた物語。

    <あらすじ>
    上木らいちは高級マンションに住む高校生。
    自室には歯ブラシが7つあり、7色に色分けされている。
    その歯ブラシは、らいち自身と、
    平日の決められた曜日に部屋を訪れる男たち用のもの。
    らいちは1回5万円の援助交際をしている。

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    「紫は移ろいゆくものの色」
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    L商事社長秘書が殺された。
    死後社内のコピー機でおっぱいを1時間ごとにコピーされていて、
    しかもワキ毛処理した形跡が見つかる。
    容疑者の社長はその時間、愛人と会っていたというアリバイが、、、
    『月曜日/紫色の歯ブラシ使用者/L商事社長・村崎』
    真相は社長が犯人で、愛人と会ってる最中に死体をカメラの自動撮影で1時間ごとに撮影して、印刷した用紙の背景を切り取り、それをコピー機で印刷した。ワキ毛を処理した理由は身体のラインに沿ってキレイに切り取るためだった。
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    「藍は世界中のジーンズを染めてる色」
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    上記の事件を担当してた刑事が上木らいちと出会ったときの話。
    『火曜日/藍色の歯ブラシ使用者/刑事・藍川』
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    「青は海とマニキュアの色」
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    SEXで女性を勧誘する宗教に上木らいちが入会した。
    その翌日、教祖が殺害される。
    現場は密室で教祖の腕が切り取られていた。。。
    『水曜日/青色の歯ブラシ使用者/料理人・青野』
    教祖は巨大なイカだった。
    らいちは教祖の腕を見つけて持ち帰り、青野がそれを調理した。
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    「緑は推理小説御用達の色」
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    らいちの部屋が隣人に盗聴されてることが判り、援交相手が撃退する。
    『木曜日/緑色の歯ブラシ使用者/放置プレイマニア・緑川』
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    「黄はお金の匂いの色」
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    高校でイケメンにナンパされるが5万くれなきゃSEXしないとフッたら、翌日そのイケメンが5万円を持って現れたが破ってやった。と援交相手に話す。
    『金曜日/黄色の歯ブラシ使用者/マジシャン・ローグ氏家』
    らいちはイケメンのプライドをズタボロにするために破ったのだが、実はマジックで破ったように見せただけだった。
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    「橙は???の色」
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    10年前、上木らいちがモルモットとして実験台にされ、そこから脱出した時の話。
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    <オチ>
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    「赤は上木らいち自身の色」
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    ここまでの話で出てきた太字の文章を取り出し、
    上木らいちの謎が明かされる。

    男?老婆?異星人?様々な証明作業が行われるが
    真相は、、、

    2000年Z国
    国王は街で会った白髪の美少女・ライチーに恋して王宮に連れて来る。
    しかしライチーは国王が好きじゃなかった。
    そこで国王のことを好きになるように薬や催眠術を使ったら、
    ライチーの精神が破壊されてしまった。

    そこで国王はライチーのクローンを作ることにした。
    クローンは大量に作られ、様々な実験の材料にされた。
    それから数年後、クローンが反乱を起こし、
    2人のクローンが脱出に成功し、
    日本に流れ着いた。

    そこで2人を助けたのは名探偵・赤幹だった。
    赤幹はライチーからこれまでの話を聞き、2人を援助することにした。

    赤幹の提案でライチーは髪を赤く染めた。
    赤幹から高級マンションをあてがってもらい、探偵術も教えてもらった。

    しかし、とある事件で赤幹は死んでしまう。

    途方に暮れる2人のライチー。
    そんなとき、TVからZ国のニュースが流れる。
    映像には国王と妻の3人のライチー。

    ライチーは仲間のクローンを助ける決意をし、
    資金稼ぎのため2人は援交をはじめのだった。

    『土曜日/橙色の歯ブラシ使用者/上木らいち』
    『日曜日/赤色の歯ブラシ使用者/上木らいち』

  •  イカってどうよ、イカって!!

     だから、帯に書いとけよ「バカミス」って。褒め言葉だぞ? Hな探偵って、表現、手法によっちゃただの下品にしかならないから気をつけてね、って感じで、残念ながららいちちゃんのセクシーさは見受けられなかったな。だからイカはどうなのよ、イカは。
     どこまでが現実でどこまでが創作なのかいまいちなぁ……。世界に入りきれないっていうか。ラストのこう、上木らいちの正体についての部分とかさぁ……滑稽すぎて、それまでの部分も全部創作なのかっていう。いや確かに紛れもなく小説なんだけど、小説のなかにもさ、作中作ってあるじゃん。それって小説のなかでの「現実」と「小説」がきっぱり別れていて、読者に伝わるからこそ使える手段であって、その境目があいまいすぎて読んでていまいち驚きにならない。いやいやいや、って苦笑しちゃう。そんな馬鹿な話あるか! って笑いたいんだけどなぁ。
     最後の部分はほぼ流し読みしてました。橙の章の部分とかさ、全体的な構図を考えれば「この作者すげぇな!」ってなるのかもしれないけど、考えたくなるほどの魅力がない。残念。
     青の章とか、嫌いじゃないよ。イカだけど。
     抜粋は青の章より。

    というか勝北さんはあんなミステリアスな去り方した矢先に、こんなポップな再登場をしていいのか。

     勝北さんが可愛い。

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著者プロフィール

早坂 吝(はやさか・やぶさか)
1988年、大阪府生まれ。京都大学文学部卒業。京都大学推理小説研究会出身。
2014年に『○○○○○○○○殺人事件』で第50回メフィスト賞を受賞し、デビュー。
同作で「ミステリが読みたい! 2015年版」(早川書房)新人賞を受賞。
他の著書に『虹の歯ブラシ 上木(かみき)らいち発散』『RPGスクール』『誰も僕を裁けない』
『探偵AI(アイ)のリアル・ディープラーニング』『メーラーデーモンの戦慄』などがある。




「2019年 『双蛇密室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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