聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1458
感想 : 105
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065119433

感想・レビュー・書評

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  • 一作目ほど奇跡っぽくはない。
    リーシーとフーリンが可愛い

  • ゆっくり時間がある時に読まないと理解が追いつかないが、本当に好き
    作者の頭の良さがよく分かるシリーズだなと思う

  • 青髪の探偵のシリーズ2弾。
    キャラクターが凄く立っているのに本格的ミステリー。

  • 読みやすいが、処女作の方が好み。

  • 前作よりもみんな、さらにキャラが濃くなっていて面白い。弟子くんが可愛くなってる。
    そのせいか、こちらの方が断然読みやすい。

  • めくるめく仮説の応酬でお腹いっぱい。どのように特定の被害者に毒を盛ったのか、自分でも無い知恵を絞っていろいろ考えを巡らせてみたものの、まあ当たるわけもなく。このシリーズがどのような着地点へ向かうのか。続編も読みたい。

  • はぁー、カッコいい。「あらゆる可能性を排除した上で『奇蹟』でしかなし得ない犯罪」であることを証明しようとする探偵が今回臨むのは、地方成金の結婚式で起こった殺人事件。探偵の登場まで紙数は使うが、その間も飽きさせることなく推理と論考は続き、さらには犯人(と自分が認識している者)すらも否定する。

    状況証拠から論理と反証を繰り返し、「その可能性はすでに考えた」と決め台詞を放つ様は、カッコいいの一言。ツッコミ所もあるが、キャラの濃さ含め今回も楽しんだ。

  • 読了70点
    ネタバレあり

    ***
    「2017本格ミステリ・ベスト10」第1位。今、最も読むべきミステリ!! 聖女伝説が伝わる里で行われた婚礼の場で、同じ盃を回し飲みした出席者のうち、毒死した者と何事もなく助かった者が交互に出る「飛び石殺人」が発生。不可解な毒殺は祟り神として祀られた聖女による奇蹟なのか? 探偵・上苙丞(うえおろじょう)は人の手による犯行可能性を数多の推理と論理で否定し、「奇蹟の実在」証明に挑む。
    ***
    Amazon内容紹介より

    シリーズ2作目。1作目や他の著書も読了済み。
    シリーズのコンセプトは、”人為的な、あるいは自然現象で起こり得る全ての可能性を網羅してもなお説明できない事柄は超自然的な、すなわち奇蹟である”という考えをベースに奇蹟の実在を証明するお話。
    と書くと分かりにくいが、早い話どんな言い掛かりレベルの疑いであってもそれを論理で否定するというもの。

    今作で良かったのは
    ・読者と同じ視点の登場人物であるフーリンが中盤突如自分が犯人であることを独白し、それがどう結末に繋がるかがわからないワクワク感
    ・奇跡の証明に挑むというコンセプトがそもそも無茶苦茶だが、それを納得させる舞台装置としてのマフィアに囚われた環境。
     (マフィアはとりあえず拷問で自白させてしまえばいいというスタンスであり、対立する探偵側は拷問を阻止するために論理で否定しなければならないという展開が上手い)
    ・フーリンのトリック

    対してダメだったのは、
    ・最終的に用いられたトリックが少なくともその前に示されたフーリンのトリックよりもスケールダウン
    ・花嫁の毒物が盗まれたことから犯人は他者に濡れ衣を着せようとしている人物、という犯人像を大前提として序盤から話が進んでいるにも拘らず、最終的な真相ではその解釈がおざなり
    (これを受け入れるならば濡れ衣を誰に着せるかまでは考えておらず行動に一貫性がないことも受け入れられるのではという意見)
    ・Aがこれこれこういう方法で犯行を行ったと考えると(思い付くのは名探偵クラス)、Aはそれそれそういう行動を取るはずだが取っていないことからAの犯行ではない、という論理が多数存在するが、Aによる犯行が指摘されるほど緻密に考えを巡らせる状況に備えてその上で犯行が否定されるように動くのは犯人の行動として問題ないのでは?
    ・結末から派生させれば複数犯による同時自殺説も浮上するがその点はスルー

    というあたり。欠点の2つ目、花嫁の毒が何故盗まれたのかの真相は前半の推理パートを半壊させるので快く評価できないと言うのが正直な意見です。

  • 「探偵が早すぎる」(事件が起こる前にトリックを看破、犯人(未遂)を特定してしまう探偵の話)の作者による推理小説。主人公である探偵は、奇跡が起きたことを示すために、ありとあらゆる考えられうるトリックが成り立たないことを立証しようとする。

    シリーズ第2作。

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著者プロフィール

神奈川県出身。東京大学卒業。『恋と禁忌の述語論理』で第51回メフィスト賞を受賞。
第2作『その可能性はすでに考えた』は、恩田陸氏、麻耶雄嵩氏、辻真先氏、評論家諸氏などから大絶賛を受ける。同作は、2016年度第16回本格ミステリ大賞候補に選ばれた他、各ミステリ・ランキングを席捲。
続編『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』でも「2017本格ミステリ・ベスト10」第1位を獲得した他、「ミステリが読みたい!2017年版」『このミステリーがすごい!  2017年版』「週刊文春ミステリーベスト10 2016年」にランクイン。さらに2017年度第17回本格ミステリ大賞候補と「読者に勧める黄金の本格ミステリー」に選ばれる。
また同年「言の葉の子ら」が第70回日本推理作家協会賞短編部門の候補作に。
他の著書に『探偵が早すぎる』(講談社タイガ)がある。

「2018年 『恋と禁忌の述語論理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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