- Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065221631
感想・レビュー・書評
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難しい言葉と馴染みのない言葉が多く、一つ一つの情景を思い浮かべるのに久々に苦労した。純文学読んでいるなぁとひしひしと感じる。そして純文学を楽しんでいると思いきや、これなんかあるなと終盤からわかってくるところに面白みがあった。でも難しかった。楽しんで読んでいたが、難しさもあって最後まで物語に入り込む感覚がなかった。でも「大切なことをみつけて、それに自分を合わせて生きる」というのは心に響いた。亜美がそれをすごく楽しいと言うところも、本当にそうなんだろうと実感した。おジャ魔女カーニバルの歌詞を自分に写して解釈するところが純粋で素直でとても素敵。私も、自分にとって大切なことってなんだろう?と考えずにはいられなかった。そんな風に生きれたら本当に楽しいのだろう。
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難しい言葉が散らばっており、言葉を検索しながら読み進めました。
小説の中で、
「今まで私、自分から逃げ出したことすらなかったんだって気付いたの。家でも学校でも、嫌なことは我慢してやり過ごすばっかりだったって。(略)」
その言葉に私もハッとさせられた。たしかに我慢してやり過ごしてた日々があって、「逃げ」なんて考えたことがなかったと言うことに。
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久しぶりに辞書を引きながらの読書。
いままで読んだ本の中で
一番ラストの展開に驚かされた。
"自分"を生きることを大切にしたい。 -
中学受験を乗り切った亜美(アビ)とその伯父が鹿島まで歩いて旅をする。亜美はサッカーエリートといってもよい女の子。サッカーボールを蹴りながら鹿島へ向かう。途中でみどりという大学生と出会い、3人で旅をすることになった。みどりはジーコの著書の影響で鹿島を目指す。亜美はサッカーの合宿所でこっそり持ち出してしまった本を返却するためだ。目的が異なるので途中でみどりと亜美は別々の道を歩いていく。そして、亜美は...。楽しそうな旅路を描写しているが、なぜ切ないというか悲しみを感じる。それは最後のページで明らかなる。そういうことかとズキンと胸を穿つ。出会いと別れ。
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サッカー(姪)と紀行文(叔父)を練習する旅なのだけれどタイトルは『旅する練習』と言い換えられているのは唐突な結末を受けたその後を想っているのだろうか。ラストシーンには賛否両論があるが、芥川賞はともかくとしてサッカー本大賞をめざすのであれば逆の方が好ましかったかな。(笑)
閑話休題。旅をして写真を撮ったり絵を描くのではなく紀行文を書く(それは日本古来の趣味の世界なのだけれども)という発想に今更ながら目を開かされた。 -
新聞か何かの広告で興味を持った本作。コロナで色々なことがお休みになったこの時期だからこそ経験できた旅はある意味素敵だ。旅の仲間が増えたのは無邪気に書かれてるが、女子が加わるのはもやっとした。いい旅だったのにどうしてこのラストなんだろう。
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風景描写や鳥の描写が凄くて、
ちょっと私には難しくて
想像力で足りずにスマホでその鳥の画像を
検索したりしながら読んだりした。
登場人物は3人。
私、亜美、みどりさん。
みどりさんのような想いを持ってる人は
少なくないと思った。
物語はゆっくりすすんでいくが、
最後に向かうにつれて勢いよく
読みすすんだ感じ。泣きました。