- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065331439
感想・レビュー・書評
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主人公の守谷が、一枚の絵画について真相を調べていくうちに、ある一族につながり、誰が描き、その絵にはどんな意味があったのか明らかになっていくという内容。
読み終えたあと圧倒されました。
終戦前後のお話が物語の重要なポイントになっているだけあって、登場人物の心情描写が素晴らしい。現代と終戦前後を行き来しますが、ストーリーが綿密に練られていて、無理矢理感もなく、最後まで楽しむことができました。
加藤さんの本気が見える作品。オススメです!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いやー面白かった。本屋さんで紹介されていてなんとなく手にした本。
一枚の絵から始まるストーリー、一家にまつわる隠された秘密と時代を遡り解き明かされていく真実。そっか、これが「なれのはて」かと、、、
話しのテンポも良く、ぐいぐい引き込まれてます。読後脱力、オススメです。 -
最近は忙しく、隙間時間を使っても進まず、一気読みすることができない。
なかなかのスローペースで4日ぐらいかかった。
ハラハラドキドキのミステリーでは無く、淡々と読めて、結局はすごく良かった。
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初読みの加藤シゲアキさん。
自分の生きた時代ではないときのことを調べて書くのは大変だっただろうなあ、と思いながら読んだ。
でも、この話は、この時代だからこそ生きた設定だと思う。
一枚の絵に絡む何人もの人生。
そのそれぞれの人生が紐解かれ、広げられた謎が回収されていく。
最後まできれいにまとまって安心する終り方だったと思う。 -
ジャニタレに興味はないけれど、二刀流の著者はちょっと気になっていて、本作が初読み。終戦前夜の土崎空襲をモチーフにするなど、なかなか渋い設定。思いのほか濃密な人間ドラマになっていた。ただ、シンプルな過去パートに比べ、現代パートはややご都合主義的な展開。所々の蘊蓄が邪魔で、冗長に感じられたのも残念。いずれにしても作家・加藤シゲアキにはこれからも注目していきたい、とは思えた。
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「なれのはて」というタイトルがすごくいいです。この世に確かに存在したはずの生き物が死んだ後は何になるんだろうと思ってしまいました。
登場人物が多くてごちゃごちゃしがちなので相関図が欲しいとは思いました。(アップしてくれている人もいるのでそちらを見たりしました)
恥ずかしながら秋田の空襲や油田のことは初めて知りました。秋田弁が多いですが、津軽弁より分かりやすいです。(旦那が青森出身ですが帰省するたび全然何言ってるか分からないので…)
男同士のドロッドロの愛憎劇と言ってしまうと陳腐なのですが、一つ一つのエピソードが濃厚でかなり読み応えあります。
加藤シゲアキ作品初めて読みましたが、本当にすごいですわ。面白すぎる。 -
めちゃくちゃ面白かった!!!星5以上の評価をつけます。
全ての伏線が綺麗に回収されていき最後はとてもすっきり。表紙の意味もタイトルもよくわかった。
このような展開を繰り広げられるのも加藤シゲアキ先生しかいない。
この人本当にアイドルか?と思わせられるほどの才能かと思います。
この作品で作家さんとしてまた一段と好きになりました!間違いなく私が一番好きな作家さんです。今回も素晴らしい作品でした。 -
素晴らしい!
夢中になって読んだ。
自分も一緒に謎を解いている気持ちになった。
1枚の絵からここまで話が広がるとは。 -
アイドルが書いた小説なんて絶対言っちゃいけない、重厚な繊細に書き込まれた物語だった。1つの無名の画家の絵から、その家族の歴史や複雑な人間関係、そして守谷の「報道とは」と改めて生き直す姿。ラストが良い、読んで良かったと思える作品。