なれのはて

  • 講談社
4.22
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本棚登録 : 3756
感想 : 261
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065331439

感想・レビュー・書評

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  • 主人公の守谷が、一枚の絵画について真相を調べていくうちに、ある一族につながり、誰が描き、その絵にはどんな意味があったのか明らかになっていくという内容。
    読み終えたあと圧倒されました。
    終戦前後のお話が物語の重要なポイントになっているだけあって、登場人物の心情描写が素晴らしい。現代と終戦前後を行き来しますが、ストーリーが綿密に練られていて、無理矢理感もなく、最後まで楽しむことができました。
    加藤さんの本気が見える作品。オススメです!

  • いやー面白かった。本屋さんで紹介されていてなんとなく手にした本。
    一枚の絵から始まるストーリー、一家にまつわる隠された秘密と時代を遡り解き明かされていく真実。そっか、これが「なれのはて」かと、、、
    話しのテンポも良く、ぐいぐい引き込まれてます。読後脱力、オススメです。

  • 最近は忙しく、隙間時間を使っても進まず、一気読みすることができない。
    なかなかのスローペースで4日ぐらいかかった。

    ハラハラドキドキのミステリーでは無く、淡々と読めて、結局はすごく良かった。


  • 初読みの加藤シゲアキさん。
    自分の生きた時代ではないときのことを調べて書くのは大変だっただろうなあ、と思いながら読んだ。
    でも、この話は、この時代だからこそ生きた設定だと思う。
    一枚の絵に絡む何人もの人生。
    そのそれぞれの人生が紐解かれ、広げられた謎が回収されていく。
    最後まできれいにまとまって安心する終り方だったと思う。


  • もう素晴らしい!の言葉しか出てこない読了感です。

    いや〜凄いものを読んでしまいました。

    登場人物の相関図が複雑で、途中で確認するのに何度かページを戻ったり、メモしたりと読み進めるのに手間とった場面もありましたが

    そうした事を差し引いても文体、時代背景、物語全体の構成など‥相当勉強し、努力してこの物語を仕上げた事が行間からひしひし伝わって来る物語でした。

    又、今このタイミングでそれを書いちゃうの‥?
    批判する人や、やいのやいの言う人も出てくるだろうに‥とこちらが心配になってしまうくらいド直球で、真っ直ぐで‥真摯なメッセージに胸が熱くなりました。

    アイドルという立場からメディアに警鐘を鳴らす、彼の並々ならぬ信念と覚悟と気迫を感じ、
    戦争、社会の抱える闇、芸術、出生の秘密、家族のあり方、生き様
    多方面に渡る物語の壮大さにただただ感服し、

    もうとにかく心震える、凄みのある
    素晴らしい一冊でした。

  • ジャニタレに興味はないけれど、二刀流の著者はちょっと気になっていて、本作が初読み。終戦前夜の土崎空襲をモチーフにするなど、なかなか渋い設定。思いのほか濃密な人間ドラマになっていた。ただ、シンプルな過去パートに比べ、現代パートはややご都合主義的な展開。所々の蘊蓄が邪魔で、冗長に感じられたのも残念。いずれにしても作家・加藤シゲアキにはこれからも注目していきたい、とは思えた。

  • 「なれのはて」というタイトルがすごくいいです。この世に確かに存在したはずの生き物が死んだ後は何になるんだろうと思ってしまいました。

    登場人物が多くてごちゃごちゃしがちなので相関図が欲しいとは思いました。(アップしてくれている人もいるのでそちらを見たりしました)

    恥ずかしながら秋田の空襲や油田のことは初めて知りました。秋田弁が多いですが、津軽弁より分かりやすいです。(旦那が青森出身ですが帰省するたび全然何言ってるか分からないので…)

    男同士のドロッドロの愛憎劇と言ってしまうと陳腐なのですが、一つ一つのエピソードが濃厚でかなり読み応えあります。

    加藤シゲアキ作品初めて読みましたが、本当にすごいですわ。面白すぎる。

  • めちゃくちゃ面白かった!!!星5以上の評価をつけます。
    全ての伏線が綺麗に回収されていき最後はとてもすっきり。表紙の意味もタイトルもよくわかった。
    このような展開を繰り広げられるのも加藤シゲアキ先生しかいない。
    この人本当にアイドルか?と思わせられるほどの才能かと思います。
    この作品で作家さんとしてまた一段と好きになりました!間違いなく私が一番好きな作家さんです。今回も素晴らしい作品でした。

  • 素晴らしい!
    夢中になって読んだ。
    自分も一緒に謎を解いている気持ちになった。
    1枚の絵からここまで話が広がるとは。

  • アイドルが書いた小説なんて絶対言っちゃいけない、重厚な繊細に書き込まれた物語だった。1つの無名の画家の絵から、その家族の歴史や複雑な人間関係、そして守谷の「報道とは」と改めて生き直す姿。ラストが良い、読んで良かったと思える作品。

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著者プロフィール

1987年生まれ、大阪府出身。青山学院大学法学部卒。NEWS のメンバーとして活動しながら、2012年1月に『ピンクとグレー』で作家デビュー。以降『閃光スクランブル』、『Burn.-バーン-』、『傘をもたない蟻たちは』、『チュベローズで待ってる(AGE22・AGE32)』 とヒット作を生み出し続ける。2020年刊行の『オルタネート』で、21年に第164回直木三十五賞候補、第42回吉川英治文学新人賞受賞、第18回本屋大賞第8位、第8回高校生直木賞受賞。アイドルと作家の両立が話題を呼んでいる。

「2022年 『1と0と加藤シゲアキ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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