なれのはて

  • 講談社
4.22
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065331439

感想・レビュー・書評

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  • 長い長い時間の流れ、一つの絵がきっかけで作者は一体誰なのか?長い人生にはいろいろドラマがある様に絵にも隠されたドラマがある。読み進めて間もなく」「ああこの二人会えるといいな」と思いつつ読み終えてしまった。素晴らしい作品にしばらくしたらもう一度読み返すことにしよう!

  • 戦争の悲惨さは伝わってましたが痛々しすぎず、辛くなることなく読めました。決して明るい内容の話ではないはずなのに物語が進むにつれて物語も熱くなり、そして私も熱くなり、とてもパワーがもらえる作品でした。

  • 守谷は報道からイベント事業部へ異動
    同僚の吾妻の
    イサム·イノマタ たった1枚の展覧会を企画
    守谷と我妻は企画をとおすために
    猪俣勇の事を調べると
    兄の傑が焼死
    勇も行方不明になっていることを知る
    次々と分かってくる事実

    戦争、東日本大震災、コロナ、自閉症
    苦しい時代を生きる登場人物達
    闇の中にも守ろうとする大切な存在

    プライベートがバタバタするなかで
    なかなか読めない時間もあったが
    最後まで読めて良かった

  • たった一枚の絵から始まった旅に引き込まれ面白かった。一作目よりスケールアップ。ただ「弥次馬のような陽光が照りつける」凝りすぎの表現や序盤の複雑すぎる人間関係、あまりに都合良すぎる偶然は…。「すべて明らかにすることを報道と言えるのだろうか。何かを守ることも報道の役割ではないか。正しさは振りかざすだけの矛ではない。他者を守るための盾でもある」その通りだけど誰が恣意的でなく公正なジャッジできるのか…難しい。「誰しもが、初めから人ならざるものを秘めているのだ。それはいつだって虎視眈々と機を待っていて、情念に駆られた途端その姿を露わにする」ひゃー。

  • 面白かった!2024年上半期暫定1位!まだ1月中旬だけど!最初、時代とか家系図とか想像しながら読んでいて、私の苦手なタイプかなと思ったけど、一人一人の登場人物のキャラ立てがしっかりされていたから想像しながら読むことができた。私にとって方言は聞き馴染みがなく、読みにくい言葉だったので読み終わるまでに時間がかかってしまい、日を変えることがあったが、途中で気持ちが本から離れることがなく読み終えられて良かったと思う。最後まで読めたからこう思える。序盤で語られている絵の背景やその少年が誰なのか、誰が描いたのかといった謎が解けるまでに、だったらこうだよね、それならこっちはどうだったの?と派生して話が広がっていく。戦争からコロナまで、周りの情景から時代を伝えるのが上手いと思った。「輝き」をお店で見つけられた道生の喜び、これは相手を信じることにも通じている。私にそこまで信じられる何かがあるのかな。久しく絵を描いていない。絵の具すら触る機会がない。絵は心を写すと言うが、いまの私はどんな絵を描くんだろうと気になった。

  • 一枚の絵に隠された謎がどんどんものすごいストーリーに発展して、ページを捲る手が止められなかった。
    すごい複雑に絡みついた謎が最後は一本になる。
    後半すべての謎が明らかになったときの衝撃がすごかった。
    両親が秋田出身なので秋田弁は懐かしい気持ちで読めました。

    著者の作品は初めて読んだけど、ほかの作品も読んでみたくなりました。

  • すごいなあ、いや、すごいものを読んだ。
    メディア、政治、戦争、戦後、障がい、親子関係、令和の日本が抱えてる歪み全部盛りにしちゃって、でもミステリーやバトルや友情や、ジャンプ要素モリモリで。
    はーすごい。すごいわシゲアキ先生。
    賞取ってほしいなあ、しかもご本人主催のインライ待ち会までしてくれるって!
    祝杯を満たすクラフトジンを早速探します!

  • オルタネートしか読んだことなくて
    ちょっとよくわかんないな
    って感想だったから
    そんなに期待してなかった

    非常に疲れたけど
    わりとよかった
    なかなか奥深いミステリー
    でもほんとにすごく疲れたな
    重かったし(物理…

    こんな絵に出会ったことはないし
    人生とか価値観を変えられるような
    そんな何かに出会ったことがないので
    いいなぁ…と思うし
    出会えるといいなぁ…と思う

    よかったけど
    消耗が激しいので
    星は3つ

  • 感想
    現代と戦時を行ったり来たりしながら物語が展開する。戦時などよく書かれていて、これまで読み物として軽かった印象が変わった。一方で話もどっしりしている分、サクサク読めるような作品ではない。

    終盤に向かって、丁寧に伏線回収をしていき、現代に戻って最後まできっちりと読者が知りたいところまで書いてもらって、絶妙なところで終わった。こんなにスッキリする終わり方の本は久しぶり。

    あらすじ
    TV局の報道で働いていた守谷は問題を起こして、イベント事業部に異動する。そこでであった若手女子の吾妻は、祖母の遺品から見つけたイサム・イノマタという画家の絵に惚れ、イベントを打ちたいと考え、守谷に助けを求める。

    権利関係のことを明らかにするため、画家のことを調べるうちに秋田で、猪俣傑という石油会社の社長が殺害され、その弟の猪俣勇が同時期に行方不明になっていることを知る。二人は勇の足跡を追うため秋田に行く。

    猪俣家にまつわる歴史や謎を追い、守谷と吾妻は秋田と東京を往復する。やがて絵に関する謎についても明らかになっていく。それは石油がもたらした富と不幸に関する悲しい話だった。

  • 中盤までは話の時系列も飛びまくるし登場人物も分かりづらいしで、なかなか理解しながら読むのに苦労したが、バラバラだったストーリが繋がり始めると一気に面白くなった。
    最後は感動させてもらって途中で投げ出さず読み切って良かった。

    • しずくさん
      途中で投げ出してしまいました・・・
      悔やまれます(;^ω^)
      途中で投げ出してしまいました・・・
      悔やまれます(;^ω^)
      2024/04/30
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著者プロフィール

1987年生まれ、大阪府出身。青山学院大学法学部卒。NEWS のメンバーとして活動しながら、2012年1月に『ピンクとグレー』で作家デビュー。以降『閃光スクランブル』、『Burn.-バーン-』、『傘をもたない蟻たちは』、『チュベローズで待ってる(AGE22・AGE32)』 とヒット作を生み出し続ける。2020年刊行の『オルタネート』で、21年に第164回直木三十五賞候補、第42回吉川英治文学新人賞受賞、第18回本屋大賞第8位、第8回高校生直木賞受賞。アイドルと作家の両立が話題を呼んでいる。

「2022年 『1と0と加藤シゲアキ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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