- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087717419
感想・レビュー・書評
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泣いた。
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ミュージシャン志望の29歳無職の宮路は、ひょんなことから老人ホームでギターを弾き語る機会を得た。
もちろん(?)宮路のギターは入所者にまったくウケなかったのだが、ラストのサックス演奏に、宮路は衝撃をうける。
「天才だ…いや、神様だ…」
それは、老人ホーム職員の渡部による演奏だった。
一緒に音楽をやらないか?!と渡部をさそうため、老人ホームを再び訪れた宮路は、そこで水木のばあさんの「おつかい係」になる…
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という拙いあらすじですが、これがどこをどう転んでこれが「泣ける」になるのか?とお思いですね?
ですよね。いやーわかりますわかります。
いや、わたしも読み始めたときは泣くつもりなんてなかったんですよ。
そしてこの導入、音楽の話に行くんでしょ?とおもったんですよ…だってタイトル「その扉をたたく音」ですよ?音楽の扉かな?っておもうじゃないですか。
いや、音楽も出てきますけど、渡部くんも宮路も水木のばあさんもその他の入居者さんも出てきますけど、扉は音楽の扉じゃなかったことはたしかです。
ではどの扉なの??とおもったアナタ、ぜひこちら、手にとってみてください。ちゃんと「扉」、たたかれますから。うん。
ベタといえばベタなんです。なんだけど、泣いちゃったんです。ベタでは泣かないけど、瀬尾さんのベタでは泣いちゃうオトナです。
字も大きくて、めっちゃ読みやすいし、宮路の人生の詰んでる感もすごいし、じっちゃんばっちゃんも憎たらしいのに憎めないし、渡部くんはどうも瀬尾さんの他の作品にも出てくる人みたいだし、そっちもめっちゃ読みたくなったし…
人生詰んでる、とおもったときほど「その扉をたたく音」、効くとおもいます。よろしくお願いします。 -
『その扉をたたく音』瀬尾まいこ著 去りゆく者にしか起こせない奇跡 | 47NEWS
https://nordot.app/745402432169459712
その扉をたたく音/瀬尾 まいこ | 集英社の本 公式
https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-08-771741-9 -
ぼんくら、いいい奴じゃないか!これからの人生も応援してるぞ!というのが読後の率直な感想です。
「おもしろい小説を買ってきて」と頼まれた時に、10冊選んで、全部読んで内容を確認した上で渡す…というところで、ぼんくらの好感度がぐっと上がった!
最近、瀬尾まいこブームが私の中で再燃。この本も漏れなく良い一冊で、読めて良かったです。 -
人生に言い訳ばかりしてただ日々を過ごす宮路くんが、渡部くんと出会い、音楽を通して人と関わりながら変わって行くストーリー。水木のおばあちゃんや周りのおじいちゃん、おばあちゃんと親しくなり、どんどん老人ホームでの場面がほっこり楽しくなってきた中での急展開。
引き込まれたし、ずっと憎まれ口をたたいていた水木のおばあちゃんのありがとうには本当泣かされてしまった。
心に染みる素敵な一冊だった。
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ちょっと私にはほのぼのしすぎました。
宮路はほんもののぼんくらで…
どれだけ甘い世界なんだと衝撃を受けました。
私は暇な時間をうまく過ごせないので、どうやって1週間を過ごしてきたのだろうと不思議です。
それでも水木のおばあさんの手紙には泣かされるんですよ。
目を覚ませ、そう言ってくれる人に出会えた宮路は幸せだと思います。
We can't stop at one place forever.
We should move from the comfortable zone. -
「俺だけが真ん中にいた世界は、もう終わったんだ」
1番心に残ったフレーズです。
優しさ溢れる作品の多い作者ですが、今回は自分の人生に地に足をつけ、歩む覚悟を持てと背中を押されたようでした。
退職が迫った私に、そう告げてくれてるような気持ちなったなぁ
ありがとうございます!
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物語の舞台は老人ホーム「そよ風荘」
29歳無職の宮地くんはミュージシャンの夢を捨てられず、親からの仕送りで怠惰な生活を送っていた。
演奏のために訪れた老人ホームで偶然、介護士の渡部くんが吹くサックスに魅了され
「そよ風荘」に通うようになり、入居者との交流が始まる。
瀬尾まいこさんの本は16冊目。
優しい文章がとても好きだ。
この本もじわじわと優しさが伝わってきて、物語の最後はちょっと胸が熱くなって、涙ぐんでいた。
介護士の渡部くんって~!
瀬尾さんの『あと少し、もう少し』で、吹奏楽部でサックスを吹いていたあの彼だった!
中学生だった渡部くんが介護士になって、素敵な青年となって再び出会えたことに感無量!
とても嬉しかった。 -
心が温まる作品でした。
最初、ぼんくらさん(宮路さん)は本当にぼんくらだなーと読んでいて呆れましたが、老人ホームの方々との交流や渡部くんとの出会いでぼんくらさんの優しさが見えたところがよかったです。根はとても優しい人でした☺️あの渡部くんが出てて少しびっくりしました!
最後は別れや辛いところもあったけど、考え方が変わった力強いぼんくらさんに感動しました。 -
「あと少し、もう少し」の渡部くんにまた会えた!!
あまりにも角が取れていて、あの渡部だよね?と少し訝しむ気持ちにはじめになったけど、この辺りも丁寧に描写されていた。
渡部くんの後日譚であり、今回は宮路くんの成長譚。
切ない気持ちにも何度もなりながらも、これまで通り読後には心地よい爽快感が。
それにまだまだ渡部くんの今後も読みたいし、駅伝のメンバーの今後も絶対に読みたい!! -
相変わらずですね。
この変わり続ける世の中で
変わらずにそこに在り続けて下さい。
優しい、本当に優しい言葉を紡げる作家。
瀬尾まいこ大先生。
凄く読みやすく、あっという間に読み終わってしまった。ぼんくら息子の成長譚であるが、今回は終盤まで意外と淡々と読んでたんですが、最後の方で何気ない一言で響かされてしまいました。泣いた。
ところで、グリーンデイ私も大好きで、
ウェイク・ミー・アップ・ホウェン・セプテンバー・エンズ
名曲です。瀬尾大先生とグリーンデイの
交わりって、もう…
最高かよっ!
コメントありがとうございます(^^)
返信遅くなりすいません!!
あらためて本書のラスト、読み返してきました。
冒頭との呼応...
コメントありがとうございます(^^)
返信遅くなりすいません!!
あらためて本書のラスト、読み返してきました。
冒頭との呼応性だけでなく、物語を読むことで変わる「音楽」の捉え方が、すごくいいですよね〜(^^)
瀬尾さんの作品にあるこういう目線が、好きだなあとおもいました。
「最後の3行」というのは、こゆきうさぎ148さんのレビューのラスト3行のことなんです。わかりにくい書き方でごめんなさ...
「最後の3行」というのは、こゆきうさぎ148さんのレビューのラスト3行のことなんです。わかりにくい書き方でごめんなさい。
「人生詰んでる、と思った」とき。絶望的な状況だけど立ち直りのきっかけが欲しいとき。
確かに効きそうですねー。すごくいいコメントだと思いました。
これからも楽しみに読ませていただきますね。
あっ、そうなんですね!(驚)
まさか自分の感想が刺さるなんておもってなくて(笑)自然に瀬尾さんの物語のラストだとおもいました...
あっ、そうなんですね!(驚)
まさか自分の感想が刺さるなんておもってなくて(笑)自然に瀬尾さんの物語のラストだとおもいました〜!
でもその勘違いのおかげで久しぶりに物語のラストを読み直しましたが、物語そのもののラスト3行、本当に刺さりました!
最初に読んだときはエピソードそのものに感動して、ラストの文章はさらっと流してた部分だったので、あらためて読み返せてよかったです。ありがとうございました(^o^)
余談になりますが、ちょうどおなじようなタイミングで小野寺史宜さんの「ひと」に書いた感想にもコメントいただいたのですが、物語は違えど瀬尾まいこさんの「その扉をたたく音」となんだか共通するものを感じました。
なんというか、人生詰んだと感じてしまったときに読みたい本、という共通点といいますか…
はてさて、これはなんの偶然なのでしょうか…この2冊読み返してみろよ、なんか発見するかもよ?!というなにかのお告げ?!(笑)
ブクログでは以前書いた感想にいいねやコメントいただけたりするので、たまに自分で自分の感想を読み返し、自分の感想を自画自賛したり(笑)する機会いただけるのもおもしろいです!
のんびりとおもったこと書いてる感想たちですが、よろしくお願いします☆(^^)