座談会 昭和文学史 第五巻

  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087746518

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  • 井上ひさし、小森陽一、林京子、松下博文による「原爆文学と沖縄文学」の座談会が収録された一冊。

    「原爆」の爆心地に近づけば近づくほど生存者は少なくなる。爆心地が「沈黙の世界」として浮かびあがってくる。主に小森陽一と林京子の間で交わされた、そのような対話が印象的だった。

    「原爆」と「沖縄戦」を体験した人々がいなくなる時代がもうすぐそこに迫っている今、もう一度これらの出来事が描かれた文学を手に取ることが求められている。

    また、同著には「在日朝鮮人文学」の座談会も収録されている。
    タイトルを「在日朝鮮人文学」としたことに関連して、金石範が「「在日韓国・朝鮮人」というように、間に「・」を入れるやり方」を「気分が悪い」と評し、「活字を見ると朝鮮半島を反映して、北と南をまっぷたつに断ち切る印象しかない」と語っていたことが重く響いた。

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著者プロフィール

(いのうえ・ひさし)
一九三四年山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生まれる。一九六四年、NHKの連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』の台本を執筆(共作)。六九年、劇団テアトル・エコーに書き下ろした『日本人のへそ』で演劇界デビュー。翌七〇年、長編書き下ろし『ブンとフン』で小説家デビュー。以後、芝居と小説の両輪で数々の傑作を生み出した。小説に『手鎖心中』、『吉里吉里人』、主な戯曲に『藪原検校』、『化粧』、『頭痛肩こり樋口一葉』、『父と暮せば』、『ムサシ』、〈東京裁判三部作〉(『夢の裂け目』、『夢の泪』、『夢の痴』)など。二〇一〇年四月九日、七五歳で死去。

「2023年 『芝居の面白さ、教えます 日本編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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