ボクたちはみんな大人になれなかった (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 369
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101003511

感想・レビュー・書評

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  • あまりにも映画が素敵で観てからも余韻が抜けず、本屋で文庫を見かけて迷わず手に取った。
    過去の事を美化し過ぎているとかこの本に限らず言われる事だが、美化したいと思うほど大切な経験をできて羨ましいと私は思う。過去を懐かしい、戻りたい、戻ってあの瞬間をやり直したいと思う事がいけないのか。話しは変わるが、恋愛においての好きの定義は凄く難しいと思う。この本では嬉しいこと悲しいこと(省略)を共有したいと思ったらそれは好きということだ、と言われているがそれもある種の恋愛としての好きに値するかもしれないが、それだけではないと思う。好きな人に悲しいことを共有したくない、実際に共有できなかったし想いも伝えられなかったったけど、間違いなくあの時君を追いかけていたのは過去で一番の大恋愛だった。あの時、君に正直に想いを伝えて実って付き合えていたとしたら、あの時のキラキラした思い出として残っていなかったかもしれない。
    結論を言うのにダラダラしてしまったが、人は手に入らなかった物を美化して懐かしむものなのでは無いかと思った。 

  • 残念ながら私には合いませんでした。
    何も得なかったことを得た感じでした…
    何も受けるとことができませんでした…

    読みにくく時系列も場面もよくわからなくなってしまいます。
    世の無常さや人のよくない部分、辛かった仕事、彼女が彼女らしく生きて惹かれているところ、離れていく人、助けてくれた人、たくさんのことが書かれていましたが、そうだね、それで?となってしまう。

    なんとも言えない気持ち悪さがずっとありました。
    この感じ、この雰囲気をあえて作り出して楽しむ感じるというものだったのでしょうか。
    それならば術中に完全にはまっています。

    好きな部分はストリップのお姉さんが教科書を修理してくれたところだけでした。
    住んでいる世界が違いすぎるせいでしょうか。
    難しいで作品でした。

  • 大人になれなかった人たち。

    それは色んなひとと出会ってきたけど後に何も残らなかった人たち。

    それも良かろう。

    私は大人になれるのだろうか。

    楽しみだ。

  • あの頃のあの気持ちをギューッと詰めこんだノスタルジー
    ちょっと立ち止まり気味の今だから沁みる
    映画も観たけどどっちもちょっと違ったテイストがあって良かった
    それってなかなか無い
    どうのこうのは抜きにして、好きです

  • こういう小説の、主人公を沼らせる恋人は大体容姿端麗だけど"ブス"と描かれているのが印象的だった。著者の実体験に基づいてるからなのかもしれないけど。

    自分自身、好きな人の全てが正義になってしまうような恋をしているから、そんな存在がいることに嬉しくもなり、でもさよならも言わずに別れてしまう日がくるのかなとか、あたりまえにべつのじんせいを進みだす日がきて、ありきたりな過去に埋もれていくのかなとか、切なくもなった

    人生の中にある出会いってほんとうに尊いし、どんどん別れも言わず会えなくなる人が増えるのかな

    大人になるってなんだろうって、考えさせられた

  • 私にとってオザケンは王子様でもないし、主人公たちが生きていた時代に生まれてはいないけれど、何故か読み終わって懐かしい気持ちになりました。
    随所にグッとくる言葉があります。
    2017年のあの時にゴロウデラックスでこの本を知ったのは運命であると今でも思っています。

    「美味しいもの、美しいもの、面白いものに出会った時、これを知ったら絶対喜ぶだろうなという人が近くにいることをボクは幸せと呼びたい」
    いつか自分もこのように思える人に出会いたいと思った。

    馬の骨の「燃え殻」を聴きながら読むことをオススメします。

  • ボクたちはみんな大人になれなかった
    燃え殻著

    〜あらすじ〜

    それは人生でたった一人、ボクが自分より好きになったひとの名前だ。気が付けば親指は友達リクエストを送信していて、90年代の渋谷でふたりぼっち、世界の終わりへのカウントダウンを聴いた日々が甦る。彼女だけがボクのことを認めてくれた。本当に大好きだった。過去と現在をSNSがつなぐ、切なさ新時代の大人泣きラブ・ストーリー。

    〜感想〜
    誰もが持ってる恋愛での瘡蓋を剥がさせるような感覚に陥る内容。
    読み終わったら、昔に戻れたら〜とかの「タラレバ」が自然と脳裏に浮かんでくる。

    先を見て進むことも大事だけど、たまには過去の余韻に浸るのもいいかな〜って思わせてくれる本でした。

  • 描写力が上手かったです。コロコロと時間が変化するけれど、どれも前の描写を拾って自然な形で移り変わっていくので物語に集中出来ました。昭和ぐらいかな?の方たちに好かれ、また今の若者たちからも好かれている作品。時代が変わっても若い時の純粋な気持ちは変わらず共感できるものなんでしょうね。

  • カチッと合わないそのイビツさを笑うことができていたら、ボクたちは今も一緒にいられたのかもしれない。
    90年代の匂いがすごくする小説。喧騒と虚無。2つの対比は美しくて儚くて、、、って思わせようって感じがムンムンする感じ。あんまりしっくり来なかったかもしれない、文章は好きだけどストーリーが、、。

  • カチッとあわないそのイビツさを笑うことができていたら、僕たちは今も一緒にいられたのかもしれない。

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著者プロフィール

1973年生まれ。小説家、エッセイスト。
2017年、小説家デビュー作『ボクたちはみんな大人になれなかった』がベストセラーとなり、2021年秋、Netflixで映画化、全世界に配信、劇場公開された。
小説の著書に『これはただの夏』、エッセイ集に『すべて忘れてしまうから』『夢に迷って、タクシーを呼んだ』『相談の森』『断片的回顧録』がある。最新作は『それでも日々はつづくから』(新潮社)。

「2022年 『ココロギミック 異人と同人3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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