- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101117027
感想・レビュー・書評
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薄気味悪い。
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短編集。
吉村昭は時代小説のほうが好きですが、表題作はラストがぞっとするくらい切なかったです。 -
平穏な日々の内に次第に瀰漫する倦怠と無力感。そこから脱け出ようとしながら、ふと呟かれた死という言葉の奇妙な熱っぽさの中で、集団自殺を企てる少年たち。その無動機の遊戯性に裏づけられた死を、冷徹かつ即物的手法で、詩的美に昇華した太宰賞受賞の表題作。
他に『鉄橋』『少女架刑』など、しなやかなロマンティシズムとそれを突き破る堅固な現実との出会いに結実した佳品全6編。
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“死”に包まれた六つほどの短編が収められている。
少年少女の内なるロマンティシズムが鏤められた作品を読むことができる。“死”というものをロマンに書くとこうなるか、と思ってしまった。リアルに昇華できることの少ない明確な絶望が詩的に解き明かされていくのには少し目を見張った。
そして驚くべき点は
《少女架刑》と《透明標本》
をどちらも書いているということ。
読んでいてはっとさせられた。言うまでもなく。
人はそれぞれに違うのだ、ということを、また思い知らされた。
(2009.03.08)
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若者の集団自殺を書いた表題作からなる短編集。
個人的に、『少女架刑』と『透明標本』が好き。 -
きれいなタイトルに似合わず、子どもの残酷さにぞくっとする。
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小6の時、初めて自分で買った小説。集団自殺する話。
他の短編もかなり良い。少女が意識のあるまま解剖されていく話がいいです。
この本もってる小6は嫌ですね・・・。