新史 太閤記(上) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101152103

感想・レビュー・書評

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  • 最近この時代に凝っていて再読。
    レビューは最終巻で。

  • 歴史小説を初めて読んだがとてもよかった。
    もともと、歴史小説に持っていたイメージ
    ・長い
    ・表現が古い、固く読みずらい
    ・歴史の知識がないと楽しめない

    などを1つ残らず覆してくれました。
    歴史の事実より、藤吉郎(秀吉)、信長、半兵衛、官兵衛など登場人物の性格、やりとりに重点がおかれていました。(もちろん著者の綿密な歴史調査によるものだと思いますが)

    そのおかげで登場人物一人一人に、とても感情移入できました。上巻の最後、竹中半兵衛(太閤記を読む前は知らなかった)が亡くなるところは、とても寂しい気持ちになりました。

    1番気持ちを入れ込んで読んだのは、もちろん主人公の秀吉です。
    そのユーモア、勇気、武士にはありえない損得の商人感覚、なによりその稀代の人たらしの性格
    みな、彼のその人たらしさに気持ちよく


    彼の行動、言葉のやりとり1つ1つに感心し、またよく笑わされました。

  • 奔りだしたら止まらない。理屈抜きのエンターテイメント。
    豊臣秀吉さんのお話です。
    オトナが読む分には、圧倒的にいちばんおもしろい豊臣秀吉伝。
    恐らくは30年ぶりくらいの再読です。キレイさっぱり覚えていませんでした。
    いやあ、面白いです。
    上巻は、今風に言えばホームレスかそれ以下だった「猿」と呼ばれる少年が、信長に仕え、武士になり、武将になり、信長旗下で一,二を争う名将になり。
    運命の中国・毛利攻めに取り組む辺りまでを描きます。
    印象に残ったのは、けっこうな分量を割いて、「織田家に仕えるまで」の無名時代を描いていることです。
    ほとんどが、散発的な文献を元にした司馬さんの想像の産物なんでしょうが、コレが効いてます。
    悲惨陰惨極まりない中でも、「猿」と呼ばれる少年の不思議な明るさや強さが香ります。
    あそこから、出て来たんだ。
    という思いがくっきり輪郭ができて、そこから物語が勢いをつけて転がり始めます。
    その回転を、織田信長が、斉藤道三が、竹中半兵衛が、黒田官兵衛が、拍車をかけて彩っていく。
    ひとたび奔りだしたら、もう止まりません。
    下巻へ。

  • 戦国時代。藤吉郎は、生まれや外見のハンディを抱えながらも、信長のもとで身を立てようと文字通り、東奔西走する。
    働き者である、誠実である、明るい人柄であるなど藤吉郎の生き方は、サラリーマン社会でも参考になる。でも、なかなか、藤吉郎みたいにはできないな〰❕

  • 15/5/8読了

  • 痛快なサクセスストーリー。さてさて、これからどうなることやら。
    この生き様は、気難しい上司をうまく操り、自分の働きやすい環境を作りたい人は、参考になるかも笑

    聞いたことのある名前や戦がたくさん出てきてくるのも楽しい。

  • 愉快、痛快。歴史のうねりを感じました。エネルギーが溢れていました。

  • 小学生の頃、歴史を好きになったきっかけが太閤さん。大阪人にとっては英雄。立身出世のストーリーの痛快さ、人誑し秀吉の生き方、なにはともあれ太閤記はやっぱり夢中になれる人物記。

  • 国盗り物語からの戦国3部作第2弾。
    秀吉の幼少期~対中国毛利までのことが描かれている。
    藤吉郎は決して二枚目ではない。けれども、人としての魅力あふれる人物として描かれている。近年、就職に必要な力としてコミュニケーション能力などとよく言われるが、秀吉こそ、その模範となるような人物なのだろう。

  • 豊臣秀吉の幼少から天下統一までを描いた作品。人情の機微に敏感でそれを最重要視した秀吉が、信長、部下や世間に対して見せる徹底的な気配りに圧倒される。この類まれな人たらしの能力によって天下統一を果たしたのだという描き方が気持ちよかった。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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