新史 太閤記(上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
4.02
  • (260)
  • (318)
  • (222)
  • (10)
  • (0)
本棚登録 : 2674
感想 : 168
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101152103

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 豊臣秀吉のお話。これまで江戸時代以降の作品ばかり読んでいたので、初めて戦国の本を読んだ。豊臣秀吉という人物に対して思ったことは人の気持ちを推測してそれに合わせて行動する。もしくは自分がこのような行動をすると相手はこう思うだろう。と人の気持ちを察する、手玉にとることが非常に長けているなと感じた。自分の能力をひけらかすことはせず、信長という絶対的存在がいる時は、彼の道具として役割を全うする。その中でも自分の力には非常に自信がある人物なので、へいへいと言いながらも様々なことを思ったんじゃないかな。調略を行うのためには相手に信頼される人格を持たないといけないなと思いました。

  • これまで司馬遼太郎作品は、主に幕末ものを読んできて、戦国物は初めてでしたが、さすがに面白い。幕末と違い、歴史的な情報が少ないため、かえって物語の面白さが際立ちます。
    上巻は藤吉郎の生まれから、毛利攻めに関わるあたりまで。彼の物語は、これまで山岡宗八の「徳川家康」の中で読んだのが最も印象的でしたが、やはり太閤記として読むと、彼の陽気さ、強さが印象的。
    今年の大河の官兵衛も登場して、いっそう面白い。

  • 秀吉のキャラを認識したのは中学生ごろに読んだ『花の慶次』。
    もちろん名前は知っていたし、信長の草履を暖めてっていうエピソードなども聞いたことがあったけど、
    統一をしたのは秀吉なのに同じ三英傑の信長や家康に比べるとどうしても地味な印象。
    けれど慶次でのエロ猿っぷりが思春期には応えたようで、偉業よりエロ猿イメージが濃厚(笑)

    そんな秀吉のイメージが司馬さんらしい人蕩しとして魅力的に描かれており、
    また上る一方なので読んでいて楽しかった。
    あれよあれよと上り詰めたというイメージがあったので、ああ、こうして成り上がっていったんだと納得した。

    竹中半兵衛が素敵。嫌いじゃないけど黒田官兵衛にはちょっと陰を感じるので
    半兵衛の早逝がつくづく惜しい。

    てか「塩味がいい」って司馬さん(笑)。

  • 司馬も司馬史観とよばれる独自の歴史観をもつが、本質は経済の重要性を歴史発展の基礎におくもの。しかし、なんといっても司馬がえがく主人公は生命をもっている。

    九州大学
    ニックネーム:mob

  • 思ったより、面白かった

  •  現代人のための太閤記決定版である。初版は1973年発行なので、既に40年も経過している。天下人、豊臣秀吉のエキサイティングでファンタスティクな物語である。

  • さすが、豊臣秀吉!と思います。以前、プロフェッショナルサラリーマンと言う本を読んだが、織田信長に仕える藤吉郎はその内容をまさに実践していた。
    人間通で人の心の機微を理解し、上司である織田信長を儲けさせると言う発想。さらに自分の得意分野をいち早く見つけて、上司の希望をくみ取り、先回りして手を打っていく姿はサラリーマンの鏡。
    上巻は織田信長に仕える前の苦節の時代から播州平定までだが、藤吉郎流のノウハウが詰まったビジネス書を読んだ気分になり、とても面白い。
    黒田官兵衛が愛について語っていたが、確かにその通りだと思います。

  • “猿”よりビジネスのヒント、生き方を学ぶ一冊。
    金なし、コネなしの状態から下剋上。
    今の若者たちが社会でのし上がっていくために、
    世の中の立ち回り方のエッセンスが詰まっていて、
    今後の人生にとても役に立つ考え方が身に付きます。

  • 初の太閤記、司馬遼太郎作品。
    史実描写の中に語られる秀吉、信長の人となりや二人の関係性がとても魅力的で面白く、また読みやすい。

  • レビューは下巻に。

全168件中 71 - 80件を表示

著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

司馬遼太郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
司馬遼太郎
司馬 遼太郎
司馬 遼太郎
宮部みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×