ローマ人の物語 (13) ユリウス・カエサル ルビコン以後(下) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101181639

感想・レビュー・書評

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  • なるほどです。
    ユリウス・カエサルという名ではなく
    ジュリアスシーザーの名の方が
    通ってたんですね。

    この本きっかけで
    シェークスピアの原作を元にした
    映画を鑑賞。
    「ブルータスお前もか」の名言が
    出てきて少しテンション上がった。

    とにかくカエサルは先見性があって
    同じ政治家の同僚には
    理解出来なくて嫉妬を買ったんですかね。
    カエサル暗殺後、また混沌とする
    ローマの内政。
    後継者に選ばれたオクダヴィアスか
    実力者アントニウスか
    はたまた、元老院体制に戻したい
    ブルータス一派か。

    ここにクレオパトラが絡んで
    面白い展開で楽しめました。

  •  まずカエサルの暗殺、次にオクタヴィアヌス・アントニウスらによる、下手人であるブルータス・カシウスらへの復讐が書かれる。下手人ではないが、主犯(思想犯?)としてキケロも殺さる。このあたりは、筆者がカエサル派なので弾圧に対して少々甘い書き方がされている。古代に現代の価値観を持ち込んで論じるつもりがないだけかもしれないが、読む側はその点を意識して読む必要があるだろう。
     クレオパトラとアントニウスのスキャンダル、およびオクタヴィアヌスの業績を語る。両者が激突したアクティウムの海戦を簡単に書いて、敗北したアントニウス・クレオパトラの死とプトレマイオス王朝の滅亡で幕を閉じる。

     シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」や「アントニーとクレオパトラ」がたびたび紹介されており、それらの本についても今後読みたい気持ちが起こった。

  • カエサル暗殺後のローマ。
    後継者争いってどっちが上手かなんだろうな。
    中々面白く読めました。
    私が小学生の頃に読んだ
    漫画の世界史 クレアパトラでの
    クレアパトラとは随分印象が違いそこも面白かった。

    作者はカエサル贔屓と言われてるが、
    Netflixドキュメンタリー ローマ帝国での
    カエサルとアントニウスの人物評は
    専門家とあまり大差ないような気がします。

    色んな視点から見るのが歴史の魅力、面白さだと思うのでそこはほどほどに楽しみます

  • いやー、壮絶だなあ。ダメじゃんアントニウス。クレオパトラもなあ。。。結局カエサルが勝ったということだし、オクタヴィアヌスを選んでいた慧眼の凄さよ。

  • カエサルの遺言状で後継者として指名された、若きオクタヴィアヌスが中心になって話が進む。
    前半は暗殺者たちと元老院派のその後について。マルクスとデキムス、二人のブルータスとキケロが印象に残った。
    後半は、オクタヴィアヌスvsアントニウス・クレオパトラ連合。クレオパトラが絶世の美女と言われるのは、実際に美女だったからというよりは、いわゆる傾国の美女という感じなんだろうな。
    シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」「アントニーとクレオパトラ」も読んでみたくなった。

  • 英雄の退場から、アントニウスとクレオパトラの失政。オクタヴィアナスのしたたかさはすごい。

  • この間ではカエサルはもう死んでいますが、死せるカエサルはまだローマを動かします。
    カエサルの遺言状に書かれていた後継者は、まだ何の実績もない18歳のオクタヴィアヌス。
    カエサルの右腕と自負していた(実際は統治能力の無さを見限られていた)アントニウスは、オクタヴィアヌスにその座を譲るつもりはない。
    全ての人々に開けた、平和なローマを目指していたカエサルだったが、死後13年も権力闘争は続くのである。
    ああ、もったいない。

    寛容であるのがカエサルだとすると、オクタヴィアヌスは偽善、と著者は言いますが、強者であるアントニウスに潰されないための強かな生き残り作戦なのだと思います。
    けれどやはり、寛容でないというのは冷徹であり、時に凄惨です。
    やはりカエサルがいいなあ。

    生涯の愛人であったセルヴィーリアの息子、哲学に造詣の深いマルクス・ブルータスについての著者の言
    ”知識と教養は、知力とイコールであるとは限らないのである。”

    才色兼備と言われたクレオパトラについて
    ”多くの言語を巧みに操る技能(タレント)と知性(インテリジェンス)は、必ずしもイコールではないのである。”

    結局カエサルだよね。
    ”他者の文化を、自分のものにはしなくても尊重することこそ、知性であるからである。”

    アントニウスはあまりにも人心掌握を怠っていたし、情報収集の重要性に気づけなかったし、自分を客観視できなかったけれど、武将としてはいっぱしだったはず。
    それが最後はクレオパトラの言いなりで、それはまだ50歳というのに老いを、細りゆく生命を感じました。
    諸行無常。

    ところで、「ブルータス、おまえもか」は、ずっと面倒を見続けていたマルクス・ブルータスではなく、カエサルが遺言状で第二相続人と指名したデキムス・ブルータスのことではないか、と著者は言う。
    ブルータス、二人いたのか。
    知らんかった。

  • クレオパトラの最期ってこういうものでしたか、ハリウッド映画に毒されてますなぁ、当方も。
    まぁでもこのお方、ともかくカエサル絶対主義者なので、どんなのものかは正直眉唾かも?とは思ってます。
    それにしてもアントニウス、こういう人っていつの時代もいるんですね、だから時間を超えて戯曲化・映像化される訳です。そういう意味ではカエサルとかよりも「臭い」がある人物かもしれませぬ。

  • この巻では、主人公「カエサル」の晩年期で「あのカエサルが暗殺される所までです。

  • ローマの未来が見えていても一人ではなし得ない。カエサルの死後に若者3人の協働で事はかなった。

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