卒業式まで死にません―女子高生南条あやの日記 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101420219

感想・レビュー・書評

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  • 好き嫌いが分かれる作品だと思いますが、私は他人の日常を読むのが好きなので、この手の日記系文章は大好物です。
    インターネットがまだ普及していない時代に生きた1人の女子高生、南条あやさん。
    彼女が抱える心の闇を、内臓まで絞り出したかのように赤裸々に文章にしてあります。

    2005年くらいに初めて読み、何十回と読み返している本作品。大好きです。

    ※メンタルヘルスに理解のない方は読まないほうがいいかもしれません。

  • 私は若い頃から病んではいるんだけど、こうい
    うのを読んでも信奉者になったりはしないんだよね。
    Coccoも好きだけどリストカット格好いいとかは全く思わない。
    だから、この本は自殺者を増やして危険て言うけど、これにハマる人はこれが無くてもいつか別の物にハマって同じような目に合ってたんじゃなかろうか。
    まぁ自傷する子供の資料としては役立つのでは。というか大人たちは役立てなくてはならない。

    一時期こういう高校生のリスカ&OD日記を読むのにハマってて、その子からこの本を知った。
    その子そんな生活してるくせに凄く良い大学受かっててびっくりしたんだけど、今思うとせっかく大学入れたけど一生ロクな人生じゃないだろうな。身体にも心にも傷が残るから。
    だってそんな全身傷だらけの子が普通の人と結婚して普通の人生とか無理でしょ。

    不登校、OD、自傷、こういう状況に陥る子に共通してるのが、親や周りがそれらの行為を大して咎めないというところ。咎めるってのは、その行為の始まりを見た段階でコテンパンに怒る、体を掴んででも止めさせる、如何にそれが今後の不利益を生むかを具体的に説明する、ですよ。
    それをしてない。一見理解ある良い親みたいだけど、絶対それじゃ解決しない。大体理解してないだろ。原因を取り除く、工夫して解決するのが一番大事なのに、現実逃避の肯定しかしてない。
    なのに最近そういうの推奨する声多いよね。
    休んでも良いんだよとか、自傷は本人に必要なんだから否定しないで、とかさ。虫酸が走るわ。
    誰もその子の今後の人生が詰んでも、責任取るわけでもないくせにね。

  • 南条さんはとても聡明な人だと思いました。
    いつも心のどこかに醒めている自分がいて、はしゃいででラリっててもそれをちゃんと見て後で表現しているし。
    心が繊細で傷付きやすくて、自分を甘やかせない、というのはそうだと思います。だらだらした生活をすることと、自分を甘やかすのは違う。
    自分に甘い、というのは図太い人だと思います。わたしもかつてはODの虜だったし、今でも精神科に通っていますが、やっぱりどこか図太いのだろう。
    わかる、というところと、違う、というところ。2歳しか年齢が離れてなかったのも衝撃でした。
    南条さんも高野さんも、自ら死を選ぶ強さと絶望があったのだろうと思いました。

  • 私もこの日記を書いた南条あやと同じように、自傷行為をしていた時期がありました。今でもすごく心の支えとなっています。なんとなく行き詰まったと感じた時に、「南条あやだったらどうしてたんだろう。」と考えて読むこともあります。生きることを再確認できる1冊です。

  • なん年ぶりに読んだかな。懐かしい。
    この人に憧れのような気持ちをもったひとたくさんいたんだろうなと思う。

  • 自身の体調が万全の時でないと、読む事はお勧めしません。ネット上でかなり有名人だった南条あやのブログをまとめた本です。ブログなので口調もかなり砕けているし、赤裸々に書かれています。リストカットを止めてくれた友達もいたし、結婚を約束している彼氏もいたのに、何で死ぬという選択肢を選んでしまったの?周りに助けてくれる人達がいようと、関係ないと改めて思いました。サイトやこの本があり続ける限り、救われる人も多いのだろうなと思いました。また、いつもの軽い口調で日記が更新されるような気がしてなりません。

  • 自傷行為と精神科通いと薬漬けの日々を綴った女子高生の日記。さぞかし暗い文面なのかと思いきや、軽快で淡々とした文章(しかも巧い)でするすると読める。もうこの世にはいない人なのに、頻繁に出てくる渋谷の様子や遊んだ日の日記を読むと、彼女が確かに存在していたという実感が湧いてくる。

  • 私を形成したものの1つ

    作者のあやさんは、もうこの世には居ません

  • 書かれた当時の雰囲気が詰っていて、サブカル好きは必見。
    ただ、父親の言い訳じみたズレた文章と香山リカの解説は余計。

    「女子高生南条あや」は「南条あや」にはなれなかったんだなぁと。

  • これは永久に脳にこびりつく一冊だ。なんだろ?

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