- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101461229
感想・レビュー・書評
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今回は短編集ですが、前作にからめた外伝や、妖の恋噺も見られたりして、より内容の濃いものになっています。一太郎の腹違いの兄である松之助の生い立ちから、例の大火までの経緯と後日譚が「空のビードロ」で語られますが、このビードロの情景描写がじつに美しく物語に色を添えているようです。やりきれない心の傷を癒すビードロの珠、若だんなの心と同じくらい澄んで綺麗だったに違いない。
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しゃばけシリーズの二作目です。
六編が収録された短編集なのですが、主人公の若旦那以外にもスポットを当てた作品が多く、シリーズものの楽しさを満喫させていただきました。
妖(あやかし)たちの、人とはちょっとずれた感覚も読んでいて面白いですね。
それぞれが持つ個性も、際立つように感じます。
内容は、人の心の裏側に潜むものを露わにする印象が強く、作品ごとに悲しさや切なさが浮き彫りにされる、そんな風に思いました。
裏表紙に書かれた、「きょうも元気に(?)寝込んでいる、若だんな一太郎…」という一文には、ちょっと笑ってしまいますね。
病弱ながらもその安楽椅子探偵ぶりは、前作同様冴えていて立派でした。
シリーズ三作目もとても楽しみです。 -
シリーズ二作目の短編集。切ない話が多かった気がする。
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第2巻からは短編集のようです
浅い話、深い話いろいろあります
1巻から気にはなっていましたが、やたらと括弧書きが多いですね
作者の癖なのでしょうか?
主人公の心の声が主ですが、家鳴りの声になることもあるようです
必要だとは思えなく、使わない方がすっきりすると思うのですが・・・
このシリーズ、主人公を気に入れば、作品を好きになれるのでしょう
私には徐々に妖化しているように思えてなりません -
1作目を読んでないけど、なんとなく関係がわかりました。
大妖のお祖母様のお陰で、妖達から守護される主人公。
妖とのやりとりがほのぼのしていて、読みやすかった。
夏目友人帳を思わせる印象でした。 -
2作目は短編集なのでサクサクと読みやすいかな、と思いましたが、どの短編もとても読み応えがありました。「二吉の想い人」「虹を見し事」が切ないけれどとても好き。「栄吉の菓子」は真相が少し苦くてちょっと衝撃でした。「空のビードロ」は松之助視点で進むので妖が出てこなくて不思議な感じですが、彼がいい人過ぎて悲しく、絶対に幸せになって欲しい!と思いながら読んでいました。これもとても良かったです。
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前半少しピンと来ませんでしたが…。「空のビードロ」「仁吉の思い人」「虹を見し事」が良かったです。最後の逸話、シリーズを読み返すときに大切なポイントになるんでしょうかね。
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シリーズ2作目の本作は、短編6編集という構成でした。
大店の病弱な若旦那の一太郎を主人公に取り巻きの妖怪たちとの奇妙なコンビネーションで難解な事件を解決していくという展開ですが、今回は短編だけあって、どの話も端的にまとまった話ばかりで、かえって読みやすく面白かったです!
だんだんはまってきたので、次いってみます!