- Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103355328
感想・レビュー・書評
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私はこの表紙の「絵」が嫌いだった。でも読み終えた今、しげしげと眺めて内容になんって相応しいんだろうと思える。
バターは食べたくなるだろうな、と予想した通りで、スーパーでカルピスバターを手に取り、高いから四つ葉にした。
でも、まさか七面鳥が食べたくなるとは思わなかった!おそらく、これからも、こんなに七面鳥料理の濃い描写には出会うまい。
話が全く的を射ていないが、それだけ男の精神バランスを壊してしまう内容なのだ。最近、仕事がうまくいかず、かなりまずいレベルまで精神的ダメージを受けていた自分を救ってくれた本
と言っても過言ではない。でも星5つは付けたくないが、最近読んだ本で間違いなくおすすめしたい一冊にあげたい名作だ。ダレニモカレニモ薦めるわけにはいかぬが。
だめだ、少し読後感に浸ろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とりあえず、エシレのバターを買ってみよう、と思った笑
食べ物の描写がとにかく美味しそうで、前半はワクワクしながら展開を楽しんでたけど、後半は里佳と玲子に降りかかる困難にハラハラして、早くまた穏やかな日に戻って欲しいと祈るばかりだった。
ルッキズムや男女の在り方の固定概念について考えさせられた。 -
ずーーーっとバターに浸かってるようなどろりとした作品。
食事の描写も胸焼けしそう。
ちらほらスッキリしない所はあったけど、あー…いるよね、あるよね、ってリアル過ぎて怖い。 -
岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00574571
男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。若くも美しくもない彼女がなぜ――。週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳にあることを命じる。その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。各紙誌絶賛の社会派長編。(出版社HPより) -
誰もが身に覚えのありそうな負の感情、妬み嫉み恨み、内面の鬱々とした女性の感情表現がリアルで上手い。全体的に重めの話。料理や食事の描写が細かくうっとりした。最後のパーティーは、メインディッシュの準備から里佳の決意表明まで全て良かった。好き。篠井さんと伶子に何があったのかぼやかしていたけど、結局私には分からなかった。
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背景を知らずに、おいしそうなタイトルだなと思って読んだら、予想外に重くて長い話だった。濃厚なバター。
主人公の里佳も気になるけれど、個人的には伶子の生き方が気になった。弱いようで強いようで。
読んでいる間、なんだかこちらまで張りつめた気分があったけれど、最後のパーティーではほっとした。
バターを使ったお菓子や料理はおいしいけど、夜中のラーメンにバターましましは、ちょっとこってり重すぎるかなぁ。ほどほどがよいです。