- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106106637
感想・レビュー・書評
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バカと無知を読んで、面白かったというか刺激的だったので、ベストセラーだったこの本も読んでみた。
バカと無知を読み終えてから、そんなに期間が経っていないせいもあるのか、今回は刺激さを感じることはすくなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルがすごいな。中身は微妙。なんだか上手く言いくるめられている感じがしてしまう。でも、世の中にはヒドいことがあるけれどきれい事でうやむやになっていることがある、のはわかるな。
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「不愉快なものにこそ語るべき価値があると信じている」
タイトルは少し誇張気味だけれども、そして相手を不快にすることを正当化する口調に眉をひそめたくなるけれども、真正面から否定せず、まずは読んで良かった本です。
なぜなら、著者が狙っているのは、
当たり前に「待った」をかけることだからです。
自分が自然に真実として受けれ入れている命題を否定する、
啓発本として読みました。
似たような本では、
『歎異抄』(親鸞の意見が曲解されたことを嘆く)や
『読書について』(読書こそが至上という思い込みを批判する)があります。
一般的に、そう言われているけれど、実は違うんじゃないの?という問いかけで読者の心を揺さぶり、時には不快にさせます。
著者は、私たちが判断や努力を試みる上で、前提にしている思い込み、これが真実だと思っているものに、疑問の目を向けます。
曰く、きれいごとであると。また、ご都合主義にまみれていると否定します。
親にとっては、
「子育ての仕方は、子供の将来に大きな影響与える」でなくては困ります。やっている意味がなくなるから。
先生にとっては、
「どんな子供でも、学力は等しく向上させることができる」でなくては、自分の動機づけができません。
生まれた時から学力が決まっている、なんてことは容認しがたいはずです。
容姿に自信が無い人にとっては、
「容姿に関係なく、能力が同じだったら生涯年収は同じであって」と願う方が多いでしょう。
そんなご都合主義を、世界の研究結果から類推される事実で揺さぶる。マスメディアで流したら苦情殺到の内容でした。
改めて考えると、このタイトルはうまいものですね。
内容から考えれば、「(読者が)聞きたくない残酷な真実」がまっさきに浮かびそうです。
それを「(読んだ人は)残酷な真実を言ってはいけないよ?」と、タブーに変えている。
残念ながら、昔話や神話の頃から、タブーは犯したくなるものです(でないと物語が発展しないから、というのは置いておいて)
大きなメディアを通じて話せない内容であるからこそ、読者から口伝え広まって欲しい。そんな願いを感じずにはいられません。
ちなみに、私がこの本の内容を広めたいか?と問われたら、
答えはイエスであり、ノー。
親交が深い友人と共有し意見をくみかわしたい。
反面、初見の方とは語り合いたくありません。
だって、失礼ですから。 -
『感想』
〇なんとなくわかっていたことで、でもそれを認めてはいけないような気がしていた。それは遺伝子が人間形成の多くを決めているということ。
〇でも遺伝子的に能力が決められていたとしても、それが発現されるかは違う問題でしょう。例えば100レベルの知能が潜在能力としてあったとして、それを49レベルしか発現させないAがいる。しかしBは50レベルの知能が潜在能力としてあるが、限界まで努力することで50レベルまで発現させたら、Aに勝てる。まあその努力に必要な時間はAはBの50%もないかもしれないけど。
〇家族の役割は努力を引き出す手助けをすることかな。
『フレーズ』
・さまざまな研究を総合して推計された統合失調症の遺伝率は双極性障害(躁うつ病)と並んできわめて高く、80%を超えている。(p.24)
・税金を投入して高等教育を無償化したところで、教育に適性のない最貧困層の困窮はなにひとつ改善しないだろう。その代わり、知識社会に適応した高学歴層(教育関係者)の既得権がまたひとつ増えるだけだ。(p.71)
・犯罪には、あらゆる時代、あらゆる社会で顕著に観察される遺伝的・生物学的基盤がある。それは性差で、女に比べて男のほうがはるかに暴力的・攻撃的なのは明らかだ。(p.74)
・心拍数のような単純な生理現象が犯罪を生むというのは衝撃的だが、しかし考えてみれば、すべての感覚的・生理的刺激は脳で処理されるのだから、そこから固有の性格や嗜好が生じたとしても不思議はないのかもしれない。(p.106)
・脳は家庭や学校のような外的な環境よりもむしろ体内の生理的な刺激から強い影響を受ける。覚醒度の低い子どもは無意識のうちにより強い刺激を求め、それが犯罪を誘発するのだ。(p.108)
・遺伝の影響はあらゆるところに及んでいるが、その遺伝率は音楽的才能の92%から言語性知能の14%までさまざまだ。だがそれ以上に驚かされるのは、ほとんどの項目で共有環境の影響がゼロ(測定不能)とされていることだ。(略)子どもが親に似ているのは遺伝子を共有しているからだ。子どもの個性や能力は、子育て(家庭環境)ではなく、子どもの遺伝子と非共有環境の相互作用によってつくられていく。そしてこの過程に、親はほとんど影響を与えることができない。(p.213) -
「綺麗事」「お世辞」が円滑なコミュニケーションには大事なんだけど、それを間に受けてしまうと振る舞いを見誤ることがあります。これは現実を思い出させてくれる本です。お互い、上手く生き延びましょうね···
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所要時間:3
印象的な文章:なし
オススメ度:
身内 4
身内以外 4
過去の自分(20歳) 4
未来の自分(60歳) 3
子供が【22】歳のときに読んで欲しい
科学的根拠に基づいた真実。中には目を覆いたくなるような内容もあったが、このような本を読む機会がないと受け入れることができないと思うので、ちゃんと向き合った。 -
タイトルからマイナス的なイメージで書かれていますが、私は読み終わってそこまでマイナスなイメージをもちませんでした。
例えば生まれてくる子供が自分たちの能力を半々に引き継ぐ、遺伝するのであれば、生まれてくる子供もサイコパスではなく、比較的穏やかになるのでは?と受けとりました
たしかに悪い意味ではそこまで教育を施したって、結局自分達の能力や特性以上の事を子供に望むのは無理だと思った方がいい。
いい意味では、自分がそれなりに社会に適応して自立して働けています(決して高収入ではないですが)パートナー選びさえ間違えなければ、自分の子供も突然変異で偏った性格になる確率も低くなるのかな〜と捉えました。
社会に出て働くと色んな人がいますよね
え!?この人、社会不適合者だな〜
なんで時間や約束を守れないんだろう
こんなことで嫌になって、逃げてたら働けないよね
どうやって育ってきたら、こうなるんだろう
先天性なのかな、後天性なのかな、
自分の子供がこうなったら、一生独立しないのか。。。
などなど
その事を結婚して子供も産んでいる先輩にぶつけたことがありました
『ぶっちゃけ○○さんみたいな性格の子供が自分から出てきたらゾッとします。なんであんなふうになってしまうんですかね。親の教育ですかね?』
そしたら、先輩が一言、
『大丈夫だよ、自分と旦那から出てくるんだから、そこまで気にしなくていいと思うよ』と。
本を読んで思い出したし、その通りだなと思いました。
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面白い。タイトル通り。人によっては不愉快に感じる事もあると思うが、個人的には妙に納得できた。遺伝子レベルで知能や身体的能力が決まってしまうデータは、薄々感じていたことだが、優秀ではない遺伝子持ちの自分には残念に思う。
美貌格差で3600万円差がつく
人類は一夫一婦制でも一夫多妻制でもなく『乱婚』が適していたのではないか。
・霊長類で唯一男性器に亀頭があるが、機能として前後に動くと膣内が真空となり他の精子を吸い出す効果がある。
・一夫一婦制のゴリラは強い雄がハーレムを作る。メスより2倍程身体は大きいが、性器は人間よりもかなり小さい。これは、精子で他の雄と争わなくてよい証拠。
・女性が喘ぐ、オーガズムが続くのは、他の男を誘い連続して対応できる仕組み。男は身の危険を避けるため短時間ではてる。
親の教育は子供にほとんど影響しない。言語に関しては大きく影響するが。
・子供が、友達との社会でどのようなキャラクターを獲得するかに大きく左右される
・二つのグループがあれば対立し、別々の性格を持つようになっていく。(白人をガリ勉と呼びまったく勉強しなくなる黒人達=勉強することが白人のようで黒人グループの中ではタブーとされる)
・環境を変えキャラクター(子供の立ち位置)を変えることが出来ればよい。(白人バスケットチームに1人の助っ人黒人。エースなり優秀で善良な生徒に)
学者の子→学者さんの子は頭がよい
オリンピック選手の子→もちろん将来を期待するのは不思議でない。
が、
犯罪者の子→将来犯罪者になる可能性がある
低学歴の子→あなたは生まれながらに頭が弱い...
とは、大っぴらには言えない。
鳶が鷹を生むとは言うけどね。