言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)

  • 新潮社 (2016年4月18日発売)
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  • 本 ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106637

作品紹介・あらすじ

きれいごとでは生きられない……。この社会の美言は絵空事だ。往々にして、努力は遺伝に勝てず、美人とブスには残酷な「美貌格差」があり、子育ての苦労はほぼムダになる……。人気作家が明かす、この「不愉快な現実」を直視せよ!

感想・レビュー・書評

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  • 遺伝に大きく依存する
    知能。

    知能と貧困との明白な
    相関関係。

    そしてそう、美貌格差。

    膨大な証拠を示される
    までもなく、

    私たちはわかっている。

    私は遺伝によって私に
    なった。

    環境によった後天的な
    影響もあるけれど、

    その環境さえ遺伝した
    性質が導いているなら、

    全てが遺伝に帰結する。

    ・・・
    と言い切るのは暴論と
    思いますが、

    遺伝の影響が広範囲に
    及んでいることは事実。

    父母からそれぞれ半分
    ずつ受け継いだ遺伝子。

    人間関係など、うまく
    いかないあれやこれに
    ついて、

    自分を責めるのはお門
    が違う。

    自分が享受した性質を
    冷静に受け止めて、

    その短所に気をつけて
    長所を活かしていく。

    つまり配られたカード
    で最善を尽くすという
    こと。

    けっきょくそれ以上も
    それ以下もないんです
    よね。

  • 「親ガチャ」という言葉があり、度々小説では
    どうしても抗えない絶望の意味合いで使われている
    そんな中この本に出会う

    伝えたいことは3点:
     努力は遺伝に勝てない 
      知能は50%遺伝 精神病も遺伝
     容姿が人生を左右する「美貌格差」は存在 
      格差3600万円の損失 特に女性は辛い
     子育てや教育は子どもの成長には関係ない
      友人や環境に強く依存 親から学ぶことはほぼ無し

    結局は親ガチャやん… 
    教育だけは自己管理で抗えるかどうか位でしょうか?
    皆さん上記を知って使ってるのか?

    人種も得手不得手があり、ヒトは自身と類似するヒトと群れを作り、異人を排他する
    歴史を学ばず、ひたすらオブラートに隠し
    人前では決して公言をしない美徳感は
    違和感を感じてたので納得

    今後の人生の考え方を変える
    ショッキングだが知っとくべき事柄かと感じた

    マクロ統計なので一概にいえないが
    ニッチな選択を回避するデリスキングを学ぶ


  • みんなが気づいているけど言わないことをあえて言っている本。人種によって能力に差はあるし、美貌によって収入に差はある。まあそりゃあそう。
    あとがきの最後に書かれていましたが、不愉快なことこそ言うべき書くべき必要があるというのは、その通りだよなあと思いました。きれいごとや正論はAIにでも言わせとけ。生まれつき人間には差があることを認識しないまま生きることの方が地獄な気もします。
    大事なのはその後になにをするか、です。
    説教くさ。。

  • 2017年新書大賞受賞作品

    最近、なぜか新書大賞にはまり「サラ金の歴史」、「日本軍兵士」、「バッタを倒しにアフリカへ」と読み進み本書まで行きついた。

    出張帰りに新幹線内で本書を紛失するも終着駅最寄りの警察で保管されていることを突き止め二週間後に手元に戻ってきた。私にとってはある意味では思い出に残る書籍ということになった。図書館で借りた本だったから突き止められたが自分の本なら早々に諦めていただろう(笑

    犯罪と心拍数の相関関係や人差し指と薬指の長さの比率が競争や冒険心の違いによって現れたり、顔の長さと幅による性格の違いなどの話しは実に興味深い。

  • 近代以降、世界各国は平等な権利と差別の撤廃を声高に叫んできた。一方で、人というものは(ヒトに限らず生物一般では)、個体差があり、性差があり、遺伝による差も存在する。生物学的には全く平等でないのに、平等を目指そうとするこの矛盾を押し殺して、私たちはこれまでモノを語ってきたと感じた。みんな平等だって言っても、イケメンはモテるし、親が金持ちだったらより良い教育だってあけられる。こう言った社会の不条理はいくらだって存在することに、私は目を背けたかった。そうもいかないことを知られてくれた。

  • 本当に不愉快な事実ばかり明らかになりますが、すごく面白いです。

    霊長類とヒトの婚姻の比較とか、人種による知能の違いはあるのかとか、出自による差別をなくそうという流れにおける真実とか、論理的に説明している辛い内容もあるのですが、ある種の希望もあり人の可能性ってなんだろうと思いました。

    私は人の親なので「子供はなぜ親の言うことを聞かないのか」いうテーマが面白かったです。

    続編も読もうと思います。

  • 教育学部生なので、教育と遺伝の話はグサッときた。どこまで信じるかはその人次第だが、結構踏み込んだ暴露本だと思う。ただ、専門用語も多かったので、ネット記事のような感覚で読むにはやや重いかも。

  • この社会にはきれいごとがあふれている。人間は誰しも平等で、努力すれば必ず報われ、〝見た目″はそれほど大した問題ではない――だが、それらは絵空事である。往々にして、努力は遺伝に勝てない。知能や学歴、年収、犯罪癖も例外ではなく、美人とブスの「美貌格差」は生涯で約3600万円もある。また、子育ての苦労や英才教育の多くは徒労に終わる……。進化論、遺伝学、脳科学の最新知見から、人気作家が次々と明かす「残酷すぎる真実」。読者諸氏、遺伝、見た目、教育、性に関する、口には出せない「不愉快な現実」を今こそ直視せよ!


    「不愉快な現実」を直視してみました。
    まぁ、そうなんだろうなぁと うすうす考えてはいたけど 読んでいるとやはり不快に感じる部分があったな。
    9年前の本なので 遺伝子レベルの話はさらに詳しいことがわかっているんだろうな。
    でも、だからと言って努力は無駄とは思えないかな。
    子育ての部分は 子育てしている時に読みたかったなと思った。
    もう、何度も書いてると思うけど 男の子の子育ては本当に難しかった。

    • schieleさん
      私も努力は無駄だとは思いませんね
      努力して、何らかの目標を達成出来なかったとしても、必ず何かは身についているはずですよね 私はどちらかと言う...
      私も努力は無駄だとは思いませんね
      努力して、何らかの目標を達成出来なかったとしても、必ず何かは身についているはずですよね 私はどちらかと言うとめんどくさがりなのでwそんなに努力したと思える事は多くないですけど、それでも数少ない努力で何かを成し遂げたり、達成出来なくても他の部分で喜びを感じたりはあったので、無駄だったなんて思えません

      子育てに関しては経験していないので何とも言えませんが、子育てした経験者は(自分の親も含め)とても立派だと日々感じています 
      世の中に「きれいごと」は多いのかもしれませんけど、どう感じるかは自分次第だし、何でもかんでも「きれいごとだわそんなの」なんて言う人は 捻くれ者で可哀想だなって思っちゃいますねw
      2025/03/17
    • hiroさん
      著者も遺伝には勝てないので 努力はするだけ無駄と言い切ってる訳ではないと思うんですけど 書かれていることには全てエビデンスがあり 巻末に文献...
      著者も遺伝には勝てないので 努力はするだけ無駄と言い切ってる訳ではないと思うんですけど 書かれていることには全てエビデンスがあり 巻末に文献一覧を参照出来るようになっているんですよ。
      育つ環境が全く影響しないはずはないと思うので 遺伝が最優先とも思えないですよね。

      あまりに残酷な「美貌格差」なんて書かれると 整形したいと思うのも当たり前やなって思ってしまいました。

      ラストの『ちなみに私は、不愉快なものにこそ語るべき価値があると考えている。きれいごとをいうひとは、いくらでもいるのだから。』っていうのは納得してしまいました。
      2025/03/17
    • schieleさん
      なるほど〜でも確かに嫌な事、不愉快な事について話してると盛り上がることがあるかもw 価値があるって言われるとなるほどそうかもって納得しますね
      なるほど〜でも確かに嫌な事、不愉快な事について話してると盛り上がることがあるかもw 価値があるって言われるとなるほどそうかもって納得しますね
      2025/03/17
  • 身も蓋もないと言えばそれまでだけど、まぁ、何となく分からないでもない事をズバッと切り込んでます…
    遺伝がかなり影響するのね。
    美貌格差なんか、言われんでも分かってるけど、こんな文章にされると更に凹む。
    遺伝である程度決まるのは辛いけど、真実なら仕方なし!
    身の丈を知って生きていきます(*^_^*)

  • 遺伝子学は人間のタブーの世界に入り始めており、その研究、分析など生まれ持った知能、生活、神経疾患など解読可能となっている。その中には寿命、病気なども解析から読み取れるという次元は驚異でもあり見逃せない学問になりそうだ。更に見た目でも面長、幅広い顔、笑顔などからも知性や性格がわかるという。前も書いたが今後人間のDNAの編集次第では改造人間になる可能性も高く、同じ人間ばかりの社会は脅威となる。

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著者プロフィール

橘 玲(たちばな・あきら):作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。2002年、国際金融小説『マネーロンダリング』でデビュー。同年、「新世紀の資本論」と評された『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)、が30万部を超えるベストセラーに。06年『永遠の旅行者』(幻冬舎)が第19回山本周五郎賞候補。『言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮社新書)で2017新書大賞受賞。著書に『「読まなくてもいい本」の読書案内』(ちくま文庫)、『テクノ・リバタリアン--世界を変える唯一の思想』(文春新書)、『スピリチャルズ 「わたし」の謎』(幻冬舎文庫)、『DD(どっちもどっち)論――「解決できない問題」には理由がある』(集英社)等多数。

「2024年 『親子で学ぶ どうしたらお金持ちになれるの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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