マグダラのマリア: エロスとアガペーの聖女 (中公新書 1781)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121017819

感想・レビュー・書評

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  • 前半のスリリングさは後半にはないんだけども、面白かった

    インターネット以降の時代には、こういう情報の流転はどうなってくんでしょうね
    出版印刷より前の時代、一次資料ってものにあたれない時代に起こる情報の編集というのは面白い

    ポストトゥルースというけども、トゥルースな時代なんてあったのかな、それっぽいのがあったとしてもめっちゃ短い一瞬だったんだろうな、インターネットが一瞬描いた夢なんだろうな

    新約とか読んでもマグダラのマリアとかほとんど出てこないのに、どっからあんなイメージ出て来てんのかな、と思ってたのが納得できる

    これで外典とかあたり始めたらまた大変なことになるからそこは避ける

  • 大変な力作である。エヴァでも、マリアでもない、マグダラのマリア。絵画、彫刻、文学を題材に、時代を経ながら、豊かなイメージの源泉であり続ける彼女を浮かび上がらせた著者の該博さと構想力は見事。

  • 原田マハさんの「まぐだら屋のマリア」を読んで、もっと知りたくなったためにこちらを読んでみた。
    前知識の全くない私にでも読みやすくわかりやすい。
    マグダラのマリアが歴史とともにどのように受け入れられ、神聖化していったのか。絵画とともに理解することができた。
    絵画から読み取るその時代の考え方。多いにためになった。こんなことに興味を持つようになった自分にもびっくりだ。それほどまでに面白い。

  • 私事で読みましたが、
    あら、面白い。とっても。
    バロック時代のマグダラ像が好きでたまらない。
    沢山の面を見せてくれる聖女に魅了される本。

  • 現在読んでいる本です。これ凄いね。わかりやすい。もうちょっとボリュームが欲しかったところですが、丁寧で良いです。でも図がちょっとわかりにくい。レイアウトをなんとかしたほうがよい気がせんでもない。

  • 絵画の図版が多く面白かった。

  • これは最高に良かった。
    面白かったし、分かりやすかったし、美術史や宗教史と挟んで、文学論や文学史があるので、飽きなかった。(切っても切れないという理由もあるのだけれど…)
    論理的で文学的。
    私にとっての教科書。

  • マグダラのマリアの聖性と娼婦性がどのようにして形成されてきたかを、絵画を中心にして明らかにしたもの。読みやすい。

著者プロフィール

岡田 温司(おかだ・あつし):1954年広島県生まれ。京都大学大学院博士課程修了。京都大学名誉教授。現在、京都精華大学大学院特任教授。専門は西洋美術史・思想史。著書『モランディとその時代』(人文書院)で吉田秀和賞、『フロイトのイタリア』(平凡社)で読売文学賞を受賞。ほかに、『反戦と西洋美術』(ちくま新書)、『西洋美術とレイシズム』(ちくまプリマー新書)、『最後の審判』『マグダラのマリア』『アダムとイヴ』(中公新書)、『デスマスク』 『黙示録』(岩波新書)など著書多数。

「2024年 『人新世と芸術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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