夫の墓には入りません (中公文庫 か 86-2)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122066878

感想・レビュー・書評

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  • 12月-07。3.0点。
    長崎に住む44歳の主人公、夫が脳溢血で急逝。近くには夫の実家があり、引き続き「嫁」の役割を期待される。夫には愛人の影もあり。。。

    一気読み。読みやすい。ラストは前向きな感じで良かった。

  • ある晩、46歳の夫がホテルで急死。東京に出張に行くと言っていたが、亡くなったのは地元のビジネスホテル。
    子どもは居ない、自宅は団信保険のおかげでローンは無くなった。これから一人で自由気ままに暮らせると思ったが…自宅の合鍵を持つ姑が勝手に家に入り込んだり、謎の女サオリが現れたりと思い通りにならない。
    夏葉子は自由を取り戻せるのか?
    早くに夫が亡くなるとこんなにも面倒があるのか…
    「姻族関係終了届」覚えておかなくちゃ
    解説も勉強になりました!

  • 読書会でお借りした本、その1。

    インパクトがあってど直球なタイトルから、関係が拗れた老夫婦が自分たちが入る予定の墓を巡って喧嘩するお話かと思っていたので、自分と同年代の主人公で、しかもいきなり夫のお葬式シーンから始まってびっくりした。

    なんでも要領よくソツなくこなして、
    周りからはなんとなく余裕があって頼れる人…と思われがちな主人公。
    周囲の要求に出来る限り応えようとすると、言いたいことや聞きたいことが伝えられずに心をすり減らしていく。
    甘えられない人って確かにいるし、
    甘えるのが上手な人もいるね。
    たぶんわたしは前者のタイプ。
    主人公と違うのは、甘えられるのも苦手なので心をすり減らす前に容赦なく切りがちなところかな。

    まあでも、言いたいことが言えて聞きたいことが聞けたとしても、それが完全に相手に伝わる、相手の答えを完全にキャッチする…なんてことはどたいムリなはなし。
    そこも踏まえて諦めるのではなく、
    伝える、聞く、という努力はしていきたいと思った。
    これは夫に限らず、縁あって出会っている周りの人々に対して。
    それこそ直接コミュニケーションがとれるうちに。

    340ページ超の中編ボリュームのわりに半日かからず読了できるほど読みやすい。なんだかんだと実用性もあり、モヤモヤしながらも後半はわりとスッキリさせてくれるのでストレス解消にもなった。
    垣谷美雨さんは初めて読んだけど、年代や境遇が重なるところも多く、肌感的に近しいので他もチェックしてみよう。

  • お父さんが頼もしくて素敵だった。

  • 同じ嫁の立場で読んだ。とても共感した。義父母がいい人達だっただけに封建的な考え方をしていた事が、やっぱりそう思っていたのかと唖然とした。姻族関係終了届なるものを出し、夏葉子は嫁から解放され第三者としてかつての義父母と付き合っていくのだろう。

  • 凄くありそうでホラーかと思った。つぶしてもいい存在、なるほど確かに会社でもそういう扱われ方をされる人種はいるなと思った。出世街道外れた人間。夫を亡くした妻。借金はないにしても少しの財産に群がるヒモ。
    少しの不幸、光を外れるとぶわっと不幸が寄ってくる感じ、勉強になる。

  • 嫁としての立場が痛い程よくわかる!
    最後に誤解が解けて素敵な旦那さんだったと分かって良かった‼️

  • 結婚後に嫁をやめたいと一度は思った事があるはず!いいお嫁さんって自分たちに都合の良い人の事なのだろうか?
    お父さんが素敵でした、自分の気持ちを話すんだ、相手を責めるような事を言わない。
    これは覚えておきたい。

  • なんだか結婚が嫌になるほどリアルだけど最後には温かくなって、本当垣谷さんの書く小説が好きだなと思った。4冊目は何にしよう。

  • 困ったオジオバ達が出てくるけど、ちょっと前だったら普通の感覚の日本人だと思う。変化にはついていかないとね。垣谷さんの本は最後に救いがあるから良いです。面白かったー。

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著者プロフィール

1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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