特捜部Q ―キジ殺し― 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 7-2)

  • 早川書房
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感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (624ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151794520

感想・レビュー・書評

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  • お知り合いになれたばかりの特捜部Qの面々に早くも再会。
    カール、アサドに加えローセというこりゃまた魅力的な女性が登場して署内上層部の「なんだこれは!」も発覚しての二作目。
    ページが残り少なくなっているというのに盛り上がり方が半端ない。いったいこの特捜部Qはどこまで私を虜にさせる気なんだ!

    キミーという心と体に痛みを持った女性の報復の記。
    暴力的で共感できない部分も確かにあったけれど、いつしかキミーのひたむきさに揺すぶられてしまって応援してしまう。

    デンマークという美しい国にも血は流れ憎しみがカオスとなっている。ところどころ風景を眺めるため,立ち止まってしまうほど描写は繊細で美しい。暴力シーンはあんなにも陰惨なのに。しかも社会的地位の高い人間が。

    登場人物たちも愛すべきキャラですぐまた再会したくなる。

    三作目以降楽しみに取っておかなくては。

  • 犯人たちの行動がとにかく嫌でした。
    キミーはなんとも言えない。キミーがやってきたことを肯定する気にはならないけど、完全に否定する気にもなれず。なんだか微妙な気持ちになりました。

    全体的に暗いし重い感じですが(北欧ミステリーは最近読み始めましたが全部こんな感じ?)カールとアサド、ローセの3人がどうなっていくのか、ハーディのことも気になるので、続きも読みます。

  • 2019.05.03.読了
    特捜部Qにはすっかりハマってしまい期待の2作目。
    全体的評価の高い特捜部Qにあってほんのすこーし評価が低いキジ殺し。
    低いといっても3.8なので十分なのだが。。。
    しかしシリーズ物なので穴を開けたくなくて購入した。
    読了してみて、、、
    おもしろい!とにかく読者を飽きさせないエピソードの配分や盛り上げ方がうまくて先へ先へと読みたくなる。
    ただキジ殺しの欠点は、結末があまりに突然あっけなく着いてしまったことにあるのでは?ないか

    カールがヤツラを追い詰めていく中で、ヤツラのくそ人間ぶりがどんどん浮き彫りになっていく。わたしはカールにヤツラを生け捕りにして世間の晒し者にして徹底的に苦しめて欲しかった。
    結末はあっけなく。○○だった。
    そもそもいくらキミーが拳銃を持っていたからといって、大の大人で男である3人がすごすごとハイエナの檻に入るというのも納得できない。あと一捻りどうにかならなかったものか?残念。

    また最後までキミーの性質、過去の犯罪の動機、性癖がイマイチ理解できなかった。キミーの生い立ちが悲しく惨めなもので全てを歪めてしまったという設定なのか?それともキミーの性癖として、事後に凶暴になるということなのか?
    またキミーが本当に愛していたのはだれなのか?誰も愛せずに彼らのオモチャになっていたのか?それとも同意のもとであったのか?
    わたしの読書力は、まだまだだ!

  • 読み始めてすぐ結末が想像できる。そういう書きぶりなのだろうけど、600ページも長編である意味がわからない。登場人物の心理描写が主体に書くからこそだろうが、相性の問題か興味を引かなかったか。翻訳の問題かもしれないが。読み疲れた。

  • シリーズ第二弾。前作は物語の全容が中々判明しない謎解き要素の強い作品だったが、本作は序盤から各々の立ち位置が明確な為、今一つ精彩に欠けるのだが、後半は追う者・追われる者・特捜部Q、三つ巴の攻防戦が楽しめる。可能性を片っ端から当たる捜査や、近づく度に手から零れ落ちる真実など、警察小説の醍醐味は充分あるものの、犯人チームが模範的なサイコパスゆえに深みがなく、それを追う側のキミーも所謂同じ穴の狢でゲストキャラクターに魅力が全くない。散々引っ張りに引っ張った挙句に力技で畳んだ結末といい、不完全燃焼感ばかりが残る。

  • 11月-8。4.0点。
    特捜部Q第二弾。犯人が服役している、暴力殺人。
    なぜかカール達の捜査に。昔の事件、容疑者達は
    社会的に成功している。
    また、特徴的なホームレス女性。
    次々と明らかになる過去の事件、真犯人は。

    面白い。主人公のキャラも確立され、助手も。
    600頁一気読み。

  • 裕福な特権階級の子女が通う寄宿学校時代に端を発しその後も資金と人脈を好き勝手に使い傍若無人な振る舞いを続けている悪辣な旧友たちを、かつては自身もそのグループの中心に居た女性が個人的に追いつめてゆく様が描かれるシリーズ2作目。身勝手な動機で暴力がふるわれるのや被害者が加害者でもあったりというのは尼崎の事件を思い出したりして気味が悪くなり、フィクションとしても楽しめなかった。とは言えシリーズとしての展開は相変わらず興味深く、とりわけハーディーとアサドとモーナとカールが今後どういう風になっていくのかは追い続けたい。

  • 特捜部Qシリーズ第2作目。
    面白いが、犯人グループの人数が多くて、憶えきれない。裏表紙の登場人物名を何度照会したことか。
    良いとこの坊達がスリルを求めて悪さを繰り返し、エスカレートしていくストーリーは新しいものではないが、グループからはじき出された女性を中心に、特捜部Qが迫っていく展開は飽きることなく、600ページ余を引っ張っていく。
    助手アサドの背景を匂わせる場面あり、ローサ女史の登場ありで、次回作へ向けたスマッシュといった印象。

  • シリーズの第一弾を読んでいないせいか、この「キジ殺し」が良いのか不明。特捜部Qの事件の取っ掛かりも不自然だしこの復讐劇のヒロインの動機も弱いなぁ(犯人は始めから分かっています)

  • 最近読んだ北欧ミステリは、映像化が織り込み済みのような事件がド派手なものが多いなあという印象。終盤の展開が二作めにしてすでにお決まりっぽいのが気になるが、主人公の面々のキャラは立っているので、息の長いシリーズになりそうな気もする。

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