赤い長靴

著者 :
  • 文藝春秋
3.10
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感想 : 172
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163236100

感想・レビュー・書評

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  • 2009.02.24. 嫌だ。グチグチしている・・・わけじゃないんだけど、この夫の無視というか行動全般を、最後はクスクス笑ってしまう妻、というのが嫌だった。タイトルも表紙も素敵なのに。

  •  齟齬。夫婦。
     大学時代にも一度読んだ。今読み返してみると、そのときとは違う読後感がある。ちょっと苛々していた。多分、私が結婚したからだろう。日和子の立場になってばかり考えてしまうせい。私だったらと思うと、たまらない。

  • 結婚して10年ちょっと、子供がいない夫婦のお話。
    なんか自分とは違う環境の夫婦なので、入り込めないかと思ったけど、なんか「分かるなぁ〜」って思う場面もちょこちょこあったりして、なかなか楽しかったな。

    夫婦間ってほんと不思議。
    「え〜、そんなことする?」
    「それ、絶対おかしいよ!」って思うことがたくさんあって
    そんなときに「私なんでこの人と結婚したんだっけ?」と振り返ったりする。

  • 私にとって決して読後感がほっとする作品ではありませんでした。
    でもだからこそ現実味があった気がします。

    主人公夫婦は結婚10年目で、子供のいない夫婦。
    読んでいて際立つのは、妻のたくさんの問いかけにも
    ほとんど生返事な夫の態度です。
    そんな夫の態度に妻はまるで泣いているかのように
    いつも笑ってしまっています。
    だからといって向き合っていない夫婦かといえば
    そういうわけでもなく、程度の差や表現の違いは
    あれ、夫婦というのはそういうものなのかも
    しれない、と結婚して1年半経つ私には
    ずしん、と心にくる物語でした。

    江國さんの文章は、いつもながら表現が素敵で
    同じ風景や心情を書いても、ほんとうに日本語が
    きらきらしています。
    私は秋から春先にかけて、毎年なにかしらの
    作品を読み返している作家さんです。

  • 以前江國作品は日常の中の微妙な非現実部分を内包してるような気がしていたのだけれど、なんだか今回、イヤになるほど現実的だと思った。
    変わったのは作品じゃなくてたぶん私だ。

  • 結婚生活の話。
    旦那がねぇ、こりゃ聞く耳もたない。
    奥さんが質問してることに答えない。
    読んでて、イライラしたなぁ。
    江國さんの話で、うーんって思ったのは久々かも。
    でも、男と女って言葉通じないところがあるのかねぇ。。。

  • 恋愛小説です。

    一人一作品しか書かないつもりでしたが・・・

    こんな恋愛が好きですね。

    求めないけど、影ではきっちり心配してくれてるんです。

  • 会話も成り立たず通じあわない夫婦だが、それが幸福とかいきなり言い出す。これだけイライラするものを書くのは凄い。

  • 結婚は墓場か、バラ色か?
    いいえ、もっと、地味で静かなもの。
    等身大な結婚観、エクニさんさすがの洞察力。

  • 穏やかな哀しみ。ゆっくりと落ちていく。

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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