あめふらし

著者 :
  • 文藝春秋
3.56
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本棚登録 : 830
感想 : 151
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  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163249407

感想・レビュー・書評

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  • 幻想的で暗喩が多く、物語の全容を理解するのが難しい。長野作品は雰囲気を楽しむものだけど、今回はあまりにすっきりせず。

  • 主な登場人物は、
    ウヅマキ商會の社長「橘河」、社員の「仲村」、アルバイトの「市村」。

    雨、魂、蛻、蛇。

    不思議なお話です。

    読み始めた時も不思議だし、
    読んでいる途中も不思議だし、
    読み終わった後もやっぱり不思議。

    登場人物の素性や能力や繋がりが、なんだかもやもやしていますがそれもまた心地よい感じ。

  • これが噂の長野まゆみワールドなのか、不明瞭でよく分からない所が多く余韻をもたせるのがうまい。
    また、こういうことだったのか!と納得した時を引き立たせる役割もあるようで、よく分からなくても嫌いではない感じ。むしろ自分であれこれ想像するのが楽しい、作者と読者の関係がうまく成り立っている本だと思いました。

  • 長野まゆみさんの本は続けて読むと同じパターンすぎてちょっと飽きてくるのですが、時々ふっと読みたくなります。
    以前読んだ左近の桜シリーズとよく似た幻想的な話ですが、同性愛表現はそんなにきつくない…かな?珍しく(?)お相手が女の人だったり、あぁでもぼんやりしててそれすらもよくわからなかったというのが正直なところ。
    レビューを見ていると色々と隠語でぼかされている部分があるようなのですが、それに気づかずそのままの意味で読んでいると「なんかよくわからなかった」で終わってしまいました。うぅん。
    個人的には橘河と仲村の話をもっと読みたかったなぁ。
    会話文が「」でくくられていないのですが、それがまたいいテンポで、雨の音が聞こえてきそうなとても雰囲気のいい本ではあります。

  • ■「タマシイを取りだす術を知っているのが、あめふらしってわけさ」;ウヅマキ商會を営む橘河にタマシイを拾われた岬。蛇を捕まえたり、少年に傘を届けたり、仕事の背後に怪しい気配が……。和風幻想譚。

    ■■和風不思議小説。長野先生の十八番でしょう。でも誰がなにを言ってるのかちょっとわかりにくいところも。この人の建物の内装や服の説明描写がものすごく好きだ。目の奥に浮かぶよう。今回主人公に哀れみを覚えつつ、ムカツクキャラはとことんムカついた。

  • なかなか好きな雰囲気の小説。ただ、誰が言っているのかが分かりにくい。

  • とらえどころのない物語。夢か現か。って、ここ最近の長野まゆみ作品の感想に同じことばかり書いている記憶がなかりにけり。それはさておき。Jホラーの怖さは水にあり。といわれるが、そうであればこの作品はすでに「ホラー」の領域である。「人の情念」をサラリと書いているけど、じとっとしたホラー要素は多分にある。

  • 怪しい感じがたまらなくすきです。

  • ★3.5てとこ。
    こういうやわらかで不思議な雰囲気好きです。和風だし。
    この人の本、読もうかなあと思ってる。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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